海外ドラマ『13の理由』はティーンエージャーが観ても大丈夫?

15 3月, 2020
『13の理由』は、ティーンエージャーに大人気の海外ドラマです。しかし、彼らが観るのにこれは良い番組なのでしょうか?その内容を考慮に入れながら、このことについて分析していきます。
 

『13の理由』シリーズはここ数年で話題になった海外ドラマです。今回の記事では同名の小説を元にしたファーストシーズンのことについてお話します。セカンドシーズンは物語が広がりすぎているので、ここでは触れないことにします。

ネットフリックスが2017年に『13の理由』を放映すると、その年に最も議論を巻き起こすシリーズになりました。今でも世界中のティーンエージャーが観始めていますが、このシリーズは大きな影響を及ぼす可能性があるということを無視することはできません。

『13の理由』についての議論

このシリーズは、ハンナ・ベイカーという女子高生についてのお話です。彼女は自分の死の責任があるとする人々にあてた13のカセットテープを遺して自殺します。ハンナはこの人々の行いが自分を自殺に追いやったと思っていたのです。

ハンナは13面の録画テープを遺し、その中に自殺の理由になっている人物について語ります。そして、その人と一緒にいる時にどんなことがあったか、そしてそれについて彼女がどう感じたかをその人に思い出させ、次の人物へテープを渡すよう指示します。結局全員が他の人がやったこと、やらなかったことを知ることになるのです。

13の理由
 

クレイ・ジェンセンはハンナの同級生で、テープを受け取った人物の一人です。彼と共に、他の人のこういったこと全てを知ることが人に与える影響について学んでいくことになります。

 

シリーズと自殺

自殺は10歳~24歳の若者の間で最も多い死因の一つとなっており、これは様々な機関の調査からわかっていることです。

「このシリーズの中でハンナのことをよく知るのは難しい。彼女に起こった、他の人にとってはなんでもないことでも彼女にとっては全てを意味したようなことを知るのは困難なのだ。人はそれをドラマチックで大げさだと言い、彼女の問題を軽視している。」

起こったことに解決法が無いということがわかるということだけで、このシリーズがとても重要なものになっています。このシリーズの自殺は復讐なのだという人もいます。しかし、自殺は決して答えではないということがこのシリーズからわかります。元に戻ることはできないからです。

ティーンエージャー達がこのシリーズを観ようとしているなら、先生や親がその内容について話をすることが大切です。ドラマの中で起こっていることとその結果について話をしましょう。これはこのシリーズを観させまいとすることよりもずっといい方法なのです。(結局あなたの知らない所で恐らく観てしまうでしょうしね。)

さらに、このシリーズは13歳以下には推奨されていないということも知っておきましょう。ネットフリックスは新しい年齢分類を設けており、16歳以上なら大人と一緒に観てもいいとしています。

 

しかし、それよりも年齢の低い子どもも友達やソーシャルメディアなどでこのシリーズについて耳にするでしょう。そして興味をそそられるかもしれません。

親としての役割

毎日ティーンエージャーと働く人が気づくことの中で、ほとんどの親が自分の子どものことを全く知らないという事実があります。このシリーズでもそれが浮き彫りになっています。ハンナの親も他の子どもの親も、自分の子どもの生活についてほとんど何も知らないのです。ですので、どうやって関わったらいいのかもわかりません。

あなたのお子さんがまだこのシリーズを観ていないなら、まずは自分で観てみるのがベストです。そしてこれはフィクションのシリーズであり、必ずしも現実を反映しているのではないということを子どもに話しましょう。

このシリーズは実際の生活で直面する状況や、画面の中で出てくる状況について生徒やティーンエージャーと話をするのにとてもいい機会になりえます。実際、このようなたくさんの問題について整理したり解決法を探したりすることができます。

このシリーズは(学校とネット上での)いじめ、未成年飲酒、性的暴行、そしてその他のティーンエージャーにとって重要なトピックを含んでいます。『13の理由』を利用して、青少年の問題を無理強いすることなく自然に話すことができるかもしれません。

13の理由
 

学習ツールとしての『13の理由』

このシリーズはまた、先生や親、精神科医、そしてその他の影響を持っている大人が使えるツールでもあります。親にとっては、お子さんとこのシリーズを観ることで、出てくるトピックについて話しをするのに役立つでしょう。

そこで自分の子どもも似たようなことを経験しているということがわかるかもしれません。そうすれば、どうするべきなのか、誰に頼るべきなのか、これからどうするべきなのかについて話をすることができます。

先生にとっても、こういった話題についてより自然に話すために利用できます。授業中や休み時間にふいに話題になることもあるでしょう。生徒がこのドラマについてどのように感じているかを聞き、それについての会話をするいい機会になります。

まとめ

『13の理由』に出てくる問題について話しをすることは簡単ではないと恐らくお思いでしょうが、これはとてもいいチャンスなのです。ティーンエージャーと人生のこの段階で会話をすることはとても重要なことです。そしてこういった問題についてヒントを与えることは大きな助けになってくれるでしょう。

 
  • Ministerio de Sanidad, Política social e igualdad.(2015). Guía de Práctica Clínica de Prevención y Tratamiento de la Conducta Suicida.
  • Jay Asher. (2007). Por trece razones. RazorBill – Penguin Books.