自分を傷付けてしまうティーンエイジャー:自傷行為について

2019年10月6日
思春期というのは複雑な時期であり、健康を害するような危険な行動を取ってしまうこともあります。自傷行為はその一例です。この問題について何を知っておくべきなのでしょうか。

もし子どもに傷やあざ、火傷、怪我がよく見られたら、自傷行為に注意することがとても重要です。思春期である10代の子ども達の自傷行為は、無言で助けを求めているサインなのです。

専門的には、この行為は自殺行為ではない自傷と分類されます。精神障害の診断と統計マニュアルでは、最近までこの行動を何かしらの精神障害の症状と見なしてきました。

しかし現在では、自傷行為は精神病とは切り離して扱われるようになりました。思春期の自傷行為は、警戒すべき速さで増えてきています。過去30年の間に、世界における自傷行為の件数は明らかに増加しています。

自傷行為を始める年齢は、12歳から16歳の間です。その中で63%のティーンが、自分を傷付けてしまうことを17歳になるまで続けているそうです。これは明らかに思春期の多くの青少年が、このような行動から抜けられなくなっていることを示しています。

女の子は引っかいたり、切り傷のように、出血を伴う傷を付ける傾向があります。しかし少年の場合は、あざや火傷の傷に走ることが多いです。なぜか女性の方がこのような行動を取りやすいですが、少年の自傷件数は上昇するペースが速くなっています。

ヨーロッパで22%の青年が、自殺するつもりはないが、それまでに少なくとも一度は自分自身を傷付けたことがあると報告しています。これはマドリード大学の臨床心理健康学科において実施された研究に基いています。さらに自傷体験者の8%は、それが常習化してしまうという研究結果も出ています。

自分を傷付けてしまうティーン:その理由とは?

はっきりしておきたいのは、自傷は薬物と同じようなものであるということです。それはある種の鎮痛剤のようであり、市販のどの薬よりも強いものなのです。自分を傷付けることで、若者は自己感情を調整しようとしています。

時には恐怖、激怒、悲しみや怒りに何度も襲われ、ティーンはどうしていいか分からなくなってしまいます。そこで感情的な痛みを忘れるために、身体的な痛みを選ぶのです。これはある意味緊張をほぐし、ネガティブな感情を紛らわすための回避行動です。

自分を傷付けてしまうティーン: 自傷行為

ここで重要なのは、これはけして衝動的な行動ではないということです。まさにその反対なのです。計画的に一人になれる時間を待って、ナイフ、タバコ、ライターや何かとがった物を用意して、まるで軽い儀式のように楽しんでいるのです。

その他の中毒と同じように、若者は自傷行為の後にほっとしますが、それは偽の感情なのです。それは即効薬を飲むような感覚と同じです。その後すぐに不安感が襲ってきて、自傷行為を後悔し罪悪感にさいなまれることが問題なのです。

その子に自殺の意図がないとしても、自傷行為がいずれ自殺につながる可能性もあります。ティーンエイジャーの自傷行為には、親が介入していくことが不可欠なのです。

自傷行為の解決法

ティーンの自傷行為は、心理治療が必要な病気です。自傷行為は何の問題も解決しないということを、理解させなければなりません。むしろ人生の悩みを増やすだけです。

医療専門家や両親が問題の根本を解決しなければならず、子どものうつ病、不安症、摂食障害などの原因を突き止めることが大切です。

多くのセラピストは、感情コントロールの方法を教えることに注目しています。治療の一部として激しい運動をする、冷たいシャワーを浴びる、叫んだり、枕をパンチすることなどが挙げられます。

国際自傷行為研究学会 (ISSS) などの団体が、勉強会を開いて支援しています。患者とその家族に対して、セラピーや指導、そして参考になる情報を提供しています。

ティーンの自傷行為は、注目して欲しいという強い叫びであるということを理解しておきましょう。なぜそういうことをするのかと理由を聞くのは、不安感が増すだけです。必要としているのは、理解し共感してもらうことなのです。

「ヨーロッパで22%の青年が、自殺するつもりはないが、それまでに少なくとも一度は自分自身を傷付けたことがあると報告しています。さらに自傷体験者の8%は、それが常習化してしまうという研究結果も出ています。」

共通の傾向

自己を破壊するというのが流行りとなってしまっているのが、リストカットです。リストカットの方法がインターネットで紹介されている程なのです。

ティーンがインスタグラム、写真やビデオ投稿で、フィルターを通さずに誇らしげに傷を見せびらかしているのです。

自分を傷付けてしまうティーン: 自傷行為 とは

多くの若者は楽しみの一部として自傷行為を始めます。アドレナリンの高揚を求めたり、SNS上で自分の投稿のハッシュタグで注目されたいだけかもしれません。

それでも、どんな兆候でも見逃してはいけません。多くの場合、自傷行為はパーソナリティ障害の症状ではないと言われています。しかしそれは、自尊心が低く、健全な人間関係が持てず、感情的知性が低いことを示しているかもしれません。

青少年の自傷行為の反響は大きく、ドラマ『シャープ・オブジェクツ』などで現代の問題として取り上げられています。これらの情報と専門家の治療を組み合わせて、子どもと共に解決法を探し出すのに役立つことでしょう。