子どもの軟骨無形成症について:その原因と特徴を見てみよう

· 2019年5月18日
軟骨無形成症を聞いたことがなかったり、どんな疾患か、どんな影響が出るのかよくわからない方のために、本記事で詳しくご紹介します。

小児期にみられる軟骨無形成症は、小人症の最も一般的にみられる形態の1つです。25,000人に1人が、この遺伝的な骨の疾患を持って生まれます。

研究によると、子どもの軟骨無形成症の症例の75%が胎児期の遺伝子の突然変異によるものであるのに対し、残る25%は元々の遺伝に関連するとされます。この遺伝子変異は、小人症の症例の70%を占めています。

子どもの軟骨無形成症は、四肢の不均衡さが見られる小人症の形態の1つとして分類されます。脊椎の発達は正常ですが、軟骨無形成症は長骨の発達に影響を及ぼします。結果としてこれが不均衡な体の成長につながります。

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骨 軟骨無形成症 子ども

子どもの軟骨無形成症は、細胞DNA内の変化により起こります。この変化は線維芽細胞に存在する成長因子、FGF3の受容体に影響を与えます。これが軟骨形成に異常をもたらし、のちに正常な骨成長を阻害してしまいます。

髄質の圧迫や呼吸器系の閉塞が起こる可能性があり、小児期の死亡リスクが高まります

軟骨無形成症の確率

両親に軟骨無形成症がない場合、子どもに病状が現れる可能性は25,000分の1です。片親に病状があればその確率は50%に上がり、両親ともに病状がある場合、75%に上昇します。

また、両親がどちらも軟骨無形成症の場合、子どもは2.5%の確率でホモ接合型軟骨無形成症を持ちます。

子どもの軟骨無形成症の兆候

軟骨無形成症の兆候は、胎児が発育中の診断によって判断することができます。骨測定から推測することが可能ですが、生後は確実な診断を下せます。

子どもの軟骨無形成症の治療

軟骨無形成症に対する薬理学的治療法はありません。しかしながら、4番染色体の短腕として知られる4番染色体4.Pおよび16.3のキャリアとして機能する遺伝子を特定することに成功しています。

知的能力と身体的特徴

軟骨無形成症の子どもは、正常な知的能力を持ちます。ですが、身体的特徴はわかりやすいものがあります。軟骨無形成症の人の平均成人成長は47.2インチ、つまり1.2メートルです。

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大腿骨や上腕骨などの長骨は、前腕(橈骨と尺骨)や下肢に比べて短いです。体のサイズに比べたら大きい頭と、広い額と平らな鼻中隔を持ち、骨が曲がった人もいますが、これは非常に大きな苦痛を与えることがあります。

中には、歯並びが悪いなどの歯の問題がある人もいます、一般的に、足の幅が広く、つま先は狭く足の裏が平らです。筋肉の緊張度が弱いため、生後しばらくは赤ちゃんの発育が遅くなります

また、中指と薬指の間が広がっている「トライデント・ハンド(三つ叉の矛の形をした手)」の特徴がある場合もあります。

身長 軟骨無形成症 子ども

関連する疾患

身体的特徴に加え、軟骨無形成症を患う子どもは、成長するにつれて関連する疾患を発症することがあります。しかし、きちんと管理されている限り、普通の生活を送って成人期を迎えることができます。

  • 無呼吸。赤ちゃんが数秒間呼吸を止めるとき。
  • 中耳炎。軟骨無形成症の子どもは、しばしば耳の感染症を繰り返すことがあります。
  • 脊髄圧迫。これは、頭蓋骨と脊柱をつなぐ溝が非常に狭く、脊髄が圧迫されて呼吸に問題がある場合に起こる症状です。
  • 水頭症。頭蓋骨に水がたまると、頭が急激に異常なほど大きくなることがあります。赤ちゃんの頭のサイズには常に注意を払う必要があります。
  • 脊柱後弯。背中上部に現れる小さなコブです。通常、子どもが歩き始める前に現れ、消えていきます。
  • 脊椎の湾曲。背中下部が内側へ曲がる症状。子どもが歩き始めた後に現れることがしばしばあります。適切なエクササイズで治療することができます。
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