乳児の重症複合免疫不全症候群について

· 2019年4月7日
重症複合免疫不全症候群(40年以上前に発見された病気です)は、一連の免疫不全によって赤ちゃんに深刻な感染症を引き起こす病気です。早期に治療されないと、赤ちゃんの命が危険にさらされてしまいます。

重症複合免疫不全症候群に苦しむ赤ちゃんは免疫不全のために深刻な感染症になってしまいます。ですので、あらゆる環境が健康を脅かすものになるのです。

重症複合免疫不全症候群(SCID)を持って生まれた赤ちゃんは、機能するT細胞の発達異常がある傾向にあります。この細胞は適応免疫系を作る役割を担っているのです。

さらに、B細胞の欠如のため、出生時に外見上は異常が見られないけれども死に至るような障害をたくさん持つことになります。しかし、生まれて最初の数週間でその病気の兆候は現れる傾向にあります。

この症候群のある赤ちゃんは、まわりの環境が死に至るものになりえるので、感染症に非常に弱くなります。

この症候群の診断は、胎児のDNAの配列を調べることで行われ、それは羊水穿刺や絨毛検査などの診断テストを親に行うことにより得られます。

重症複合免疫不全症候群の症状

最もよくある症状で、生まれて最初の数週間で現れるものには以下のようなものがあります:

さまざまな感染症

生まれて最初の数週間で現れ、とても深刻になる恐れのあるものには、肺炎、髄膜炎、敗血症などがあります。

慢性的あるいは持続性の下痢

これは感染症のため、栄養を上手に吸収できないために起こります。下痢は脱水症状と体重の減少を引き起こし、赤ちゃんの健康を脅かす恐れがあります。

重症複合免疫不全症候群   赤ちゃん  免疫不全

発疹

この病気はたいてい無症状性ですが、発疹は最初に現れます。普通赤い斑点が身体中に出ます。

神経系の病気

神経系の問題はこの症候群を持って生まれた新生児により起こりやすいものです。例えば難聴や視覚の問題などがあります。

易感染性の免疫系

最後に、この症候群があるということは、赤ちゃんはさまざまな感染症になるということを意味しています。その原因は、細菌、真菌類、ウイルス、または通性微生物と呼ばれているものなどがあります。

「この症候群のある赤ちゃんは、まわりの環境が死に至るものになりえるので、感染症に非常に弱くなります。」

重症複合免疫不全症候群の治療

今、この症候群を治療するための方法がいくつかあります。最もよくあるものは以下のようなものです:

幹細胞移植

これは、生後6か月以内に行われた場合とても効果的です。治療が3か月以内に行われれば、生存確率が最も高まります。

補充療法

酵素補充療法は、アデノシンデアミナーゼが欠乏している場合にはとても有効です。この病気の効果を和らげてくれるポリエチレングリコールと酵素を合わせたものを注入します。しかし、これはとても高価な治療法です。

遺伝子療法

この治療法は移植した細胞が選択的に成長するため、さまざまな利点がありますし、高い成功率も誇っています。

赤ちゃんが生まれて最初の数週間が、この治療法を実施するのに重要になります。この期間は、赤ちゃんがまだお母さんの抗体を持っているからです。これは治療を行うための貴重な期間なのです。

 

反対に、すぐに行動を起こさなければ、最初の感染症が始まり、病状が悪化してしまいます。そうなると、この病気と闘うためのいかなる行動も効果が薄れてしまいます。

また、この症状のある子どもの親は、手術を行わなかった場合子どもが2歳になるまでの致死率は100%であるということを念頭に置いておかなければなりません。ですので、この病気のある子どもは小児救急だと考えられるのです。

重症複合免疫不全症候群   赤ちゃん  免疫不全

重症複合免疫不全症候群のある子どもの親は、しっかりと情報を伝えられていることが重要です。常染色体劣性遺伝の可能性が約25%あるからです。これは、同一の遺伝子を1組みあるいは2組持った2つの精子の細胞が合体した結果、卵子や接合体の形がホモ変異体になっているということです。

これは、各世代の50%が持っている遺伝子です。そして、それを持っているのは母親であるということも強調しておきます。

お子さんにこの病気がある場合は、できるだけ素早く行動を起こさなければなりません。そうすることで、お子さんの健康に望まれない結果をもたらす恐れのある合併症や感染症のリスクを減らすことができるのです。