【スポーツによる怪我の種類!】子どもに起こるスポーツ外傷とは
スポーツによる子どもの怪我はかなり多く、特に運動量が多いスポーツだと怪我はつきものです。まず、スポーツの怪我が子どもに起こる場合、それは大人の怪我とは少し違うことを理解しておきましょう。それは子どもの身体がまだ成長段階の途中なので、急性または亜急性の外傷になりやすいという理由があります。
スポーツによる子どもの怪我の種類
ご家庭でいつも運動しているお子さんがいる場合は、起こる可能性のある怪我について知っておくことが大切です。よく起こりやすい怪我をいくつか挙げてみたので参考にしてみてください。
急性外傷
最もよく起こる急性外傷は、軟部組織の損傷と衝撃による外傷です。これらは運動中に子ども達の身体に起こる色々な衝突や、身体の一部に強い圧力がかかることと直接関係しています。よく見られる急性外傷には次のようなものがあります。
- 上腕骨の内側上顆の脱臼(ひじ)
- 前脛骨結節骨折(膝下の脚)
- 骨盤剥離骨折(腰)
- 脛骨結節の剥離骨折(膝下の脚)
- 膝蓋骨の内側の剥離(ひざ)
オーバーユースによる外傷(使い過ぎ)
使い過ぎ症候群とも呼ばれるこの種の病理は、繰り返し身体に外的圧力がかかり、身体を酷使することで起こります。早めに治療しないと、子どもの骨格にダメージを与えることになり兼ねません。このタイプの怪我は次のような原因で起こります。
- トレーニング中のミス
- 不適切なシューズ
- 既存の整形異常
- フィールドの不整備
- アキレス腱の不安定
スポーツによる子どもの怪我の研究
スポーツによっては、子どもに特定の怪我を引き起こしやすいものがあります。どのスポーツがより危険になるかということを知っておくと、親御さん達も注意できるのではないでしょうか。
2008年のスポーツ科学国際医学ジャーナルで、怪我についての研究が発表されました。それによると、次のようなスポーツに参加する子ども達は怪我をしやすいという結果が出ています。
サッカー
これは世界で最も子どもに人気のあるスポーツの一つとして挙げられます。そして、サッカーはご存知の通りコンタクトスポーツなので、特に脚や足先などに様々な怪我を起こしやすくなります。
さらに、サッカーフィールドの不整備が原因で事故が起こることもあります。他にも、その子に合っていないシューズを履いてプレーする、またボールのコントロールがうまくできないなど技術面も怪我の原因になることがあります。
収集された調査データによると、学校で起こる事故の41%がサッカーによるものです。スポーツ統計では室内サッカーも、学童に起こる怪我の件数が多いと報告されています。
バスケットボール
多くの子ども達がバスケットボールを楽しんでいますが、バスケットボールはメリットが多いスポーツでもあります。しかし怪我の件数もかなり高いスポーツで、バスケットボールのコートがきちんと整備されていないことや、プレー中に無理な動きをして身体に負荷がかかることも関与してきます。
バスケットボールで最も起こりやすいのは、足首のねんざ、酷使による炎症、指関節や手首の怪我です。
バスケットボールは怪我を起こしやすいスポーツの2番目に挙げられ、全体の15%という研究結果になっています。
その他のスポーツ
バレーボールでは、子ども達が正式なボールを使っていないと、前腕に怪我をします。しかし体操や柔道では、比較的怪我の頻度が抑えられているようです。調査によると、3番目に怪我が起こりやすいスポーツは15%の体操で、その他のスポーツは9%です。
スポーツによる子どもの怪我の予防法
スポーツによる怪我を防ぐのはとても難しいことです。それはコンタクトスポーツが多く、プレー中に様々な動きが必要となってくるからです。それでも、別の理由で怪我が起こることもあるので、予防法が非常に大事になります。
スポーツによる子ども達の怪我を防ぐためには、次の点に注意してください。
- 運動用具を正しく使う。子ども達が各スポーツでの、正しいサイズのボール、防具などの運動用具を使うようにしましょう。さらに運動のための場所が整備されていて、フィールドが良い状態であることも重要です。
- 適切な訓練。ストレッチなどの準備を欠かさないことも大事です。
- 適切なシューズの使用。これは単に各スポーツに合ったシューズを選ぶだけでなく、子どもの足に合ったサイズであることなども確認しましょう。
- 子ども達が正しい技術を学び、チームワークについてもきちんと教えてくれるスポーツ団体に参加することも重要です。
- スポーツによって子どもが怪我をした場合は、きちんと回復してからスポーツ訓練を再開することも大事です。
怪我の危険があるとしても、子ども達がスポーツに参加することはとても重要であり、しかも数知れないメリットがあります。 両親が気を付けたいことは、子ども達に適切な安全確保をするように教えることです。それによって、お子さんが怪我をするかもしれない危険性を最低限に抑えることができるでしょう。
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