喘息持ちの子ども:スポーツに参加させる時の注意点

喘息持ちでも心配ありません。スポーツは喘息を持つ子どものためになるのです。
喘息持ちの子ども:スポーツに参加させる時の注意点

最後の更新: 30 8月, 2019

喘息持ちの子どもがスポーツに参加できるのでしょうか? 子どもが喘息持ちの家庭では、よくそれが気になるところです。喘息持ちの子どもの多くは、何かやってみたいスポーツがあっても、両親が喘息持ちで運動するのが安全なのかどうか分かりません。

まず喘息持ちの子どもが、好きなスポーツに参加するのを止めさせるべきではありません。一般論とは逆に、身体を動かす運動はむしろ子どもに良いことです。スポーツは呼吸機能を改善し、健康的な体重を保つのに役立ちます。

もちろん両親や世話をする人は常に注意して、どのスポーツをするにしても身体の状態をよく確認するようにしなければいけません。

スポーツに参加するメリットは、心と身体の健康を保つと共に、喘息持ちの子どもの自信となり自尊心を持つようになります。それと同時に他の子どもと一緒に運動することで、社会性を身に付けるようになるでしょう。

喘息の状態を安定させることだけ気を付けていれば、上記のようなメリットが得られます。必要な薬を常備して、専門の医師による定期健診にも行きましょう。

喘息とは何か?

喘息というのは、咳を伴い、ゼーゼーと息をしたり、呼吸困難になる慢性疾患です。喘息を持つ子どもは最初に運動をする時または運動し終わった時に、そのような症状が見られます。このような喘息は運動誘発性喘息と呼ばれます。

この種類の喘息だとしても、子どもが運動をしてはいけないという訳ではありません。むしろスポーツに参加する方が子どものためなのです。運動をするメリットはたくさんあり、子どもの心の安定にも良い影響があります。

重要なのは子どもとコーチやスポーツトレーナーが、必要であれば休む、また練習や訓練が終わったら休息を取ることを覚えておくことです。

喘息持ちの子どもに適したスポーツ

呼吸疾患を持つ子どもでも参加できるスポーツや課外活動はたくさんあります。子どもが好きなものを選ぶのが良いでしょう。

そうでなければ、喘息を言い訳にそのスポーツを辞めると言い出すかもしれません。大事なのは、子どもがこれがいいと思うもので、しかも楽しめるものが良いでしょう。

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圧縮空気タンクを使うスキューバダイビング以外であれば、喘息の子どもでも各種のスポーツに参加できます。種類によっては喘息を引き起こしやすい運動もありますが、喘息発作になる前の症状を認識して気を付けるようにしましょう。

子どもが体力的に活動をこなせるようであれば、練習前に薬を使う必要はありません。しかし何かしら兆候があれば、子どもが運動を始める10分前に薬を吸入するのが適切な処置となります。

喘息の症状が最も出やすいスポーツは、長時間続けて身体を使い続けなければいけない運動です。筋力トレーニング、サイクリング、陸上競技、クライミング、バスケットボール、ラグビー、フットボール、スケート、アイスホッケーなどは、非常に疲労を伴います。これらの運動はかなり体力を使い、あまり休む時間が取れません。

それに対して、体操、ゴルフ、水泳やウォーターポロ(室内の温水プール)、ヨガ、ゆっくりと自転車に乗る、ハイキング、フェンシング、武術(柔道、空手、テコンドー)などは、体力を使うのと休む時間が交互にあるので、喘息発作が起こる確率が低くなります。

ご覧の通り、喘息持ちの子どもでも運動できるということがお判りですね。子ども達は普通の生活を送り、発作や喘息の症状なしに学校に通うことが可能なのです。

喘息持ちの子どもがスポーツに参加するための注意

  • 子どもがどの運動をするにしても、15分前に軽くウォームアップすることが重要です。
  • 喘息発作が起きている時には、けして運動をしてはいけません。
  • 鼻の通りを良くしておきましょう。子どもが鼻と口の両方から、しっかりと呼吸できるように確認しておきます。
  • 最初はあまり激しい運動をしないで、必要な動きや呼吸にまず身体が慣れるようにしましょう。
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  • 寒く乾燥した場所や、公害など汚染された環境をできるだけ避けるようにしてください。そして煙がある場所も避けるようにしなければいけません。
  • 激しい運動や長時間の運動も避けてください。特に子どもの身体の調子が良くない時や、スポーツに必要な体力にあまり慣れていない場合などは気を付けましょう。
  • 喘息治療の専門家の往診を受けましょう。必要に応じてどの運動でも、始める前に処方された薬を吸入しましょう。万が一の発作を防ぐために、子どもの世話をする人が何をすべきか確認しておきましょう。

喘息持ちの子どもでも、教師がきちんと把握していれば学校の運動活動にも参加することができます。学校の先生が子どもの援助をできるようにしておく必要があります。

運動は子どもの成長と健康のためにも不可欠です。スポーツに参加させないようにするのは間違いで、それは親として避けなければいけません。運動をすることで呼吸器系機能が向上するのに役立ちます。スポーツを子どもの治療の一部として考えてみましょう。

 


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