赤ちゃんの耳に関わる感染症の予防法

あなたのお子さんが泣き止まないとき、その理由の一つとして耳の感染症が考えられます。専門家によると、80%以上の赤ちゃんが生後2年間に耳感染症に罹患すると言われているのです。
赤ちゃんの耳に関わる感染症の予防法

最後の更新: 22 11月, 2018

耳の感染症は、幼児期には頻繁にみられます。この記事では、赤ちゃんの耳の感染を防ぐための基本的な予防措置を紹介したいと思います。

耳に生じる痛みは激しいものです。耳は人体の中で最も敏感な感覚器官であると言えるでしょう。そしてその激しい炎症が耳の感染症の一つの症状として現れます。

耳の感染症とは?

まず、耳の炎症が微生物によって引き起こされることを明確にすべきでしょう。これが、炎症の原因であり、激しい痛みを引き起こすのです。

耳炎には2種類あります:

  1. 中耳炎、中耳感染症:このタイプの炎症は鼓膜の外側にある外耳道に影響します。また、耳管、乳様骨まで影響を及ぼすこともあります。幼児期起こる一般的な炎症のタイプです。一般的に、伝染性の感染症によって引き起こされます。したがって、保育園に行くことにも、温度変化やタバコの煙と同様の危険が伴うと言えるでしょう。
  2. 外耳炎:このタイプの耳痛は、外耳道の炎症によって引き起こされるものです。一般的には、水が耳に入ったときに起こるものです。それゆえ「スイマーズイヤー(水泳者の耳)」という別名で呼ばれることもあります。また、綿棒で耳の内側を傷つけてしまったときなど、局所的な外傷が原因となる場合もあります。

症状

最もわかりやすい症状は耳の痛みです。また、耳の閉塞感やかゆみ、耳垢を伴うこともあります。

また、その他の現れる可能性のある症状は以下の通りです。

  • 倦怠感
  • 嘔吐
  • 耳液の分泌
  • 不機嫌。長時間泣き止まない。食欲の喪失が見られる場合もあります。

耳炎の結果

耳の感染症が重病に発展することは稀です。たいていの場合、後遺症なく完治することができます。

一般的な治療法としては、抗生物質、抗炎症薬があります。もちろん、こういった薬は、病院からの処方箋がある場合に購入するようにしてください。

最もよく見られる症状は耳の痛みです。また、耳の閉塞感、かゆみ、場合によっては耳垢を伴います。

稀ではありますが、耳の感染症や炎症が後遺症を引き起こす可能性もあります。中でも、最も軽微なものは、炎症が慢性化し、感染症、炎症が繰り返されることです。

幼児期の耳の感染症が年を経て、難聴の要因になる可能性もあります。しかし、粘膜、耳小骨が受けたダメージ、鼓膜に穴が開いているかどうかによって、この可能性も上下します。

感染症を防ぐために

ここまで説明したように、耳炎は乳児にとって非常に一般的な疾患です。スペイン小児科学会によると、80%から90%の子供が、生後2年までに耳感染症を患うとされています。

以下に紹介することは、痛み、不快な耳の症状を避けるのに役立ちます:

  • 医師は、最低でも生後6ヶ月までは母乳育児を推奨しています。母乳は乳児の体の免疫を高める最良の栄養と言えます。また、耳炎や、感染症から赤ちゃんを守るうえで有益です。
  • 粘液の除去。これもまた非常に重要です。子供の呼吸が粘液で塞がれないよう、鼻のかみかたを教えてください。鼻から内耳へつながる管に粘液が溜まることが、耳炎の原因となる場合もあります。

生後2年間の間に耳の感染症に罹患する子供の割合は80%〜90%

重要度は上述した事項に劣りますが、以下の事項にも注意を払ってください。

  • 綿棒で赤ちゃんの耳を掃除する際には、細心の注意を払う。不思議に感じるかもしれませんが、そもそも耳垢は耳を守るためにあります。実際、医療従事者の多くが、2歳を迎えるまでは、耳掃除をしないことを推奨しています。
  • 水が耳に入るのを避けるために、お風呂に入れる際には赤ちゃんの頭を傾けてあげてください。耳に水が入ることは、子供だけでなく、成人においても耳炎の主な原因の1つです。
  • 暑く湿気の多い環境を避け、子供をタバコの煙から遠ざけてください。
  • 痛がる様子が見受けられたら、すぐに耳の検査ができる専門機関に相談してください。
赤ちゃんの耳掃除 耳の感染症

残念ながら、子供を耳の感染から守る完璧な方法はありません。耳炎の症状に注意を払い、できるだけ早く対処できる体制を整えてください。

症状を説明でき、薬を服用することで症状をコントロールできる大人にとっても耳の感染症、炎症が不快なことを鑑みても、外部に表現する手段を持たない赤ちゃんにとっての激しさや痛みがどれ程のものなのかは容易にを想像できるかと思います。

こういったことを頭に置いて、赤ちゃんを注意深く観察するようにしてください。それが耳の感染症のリスクを軽減する一番の近道です。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。