赤ちゃんに起こる結膜炎の原因:その症状、治療、予防法
赤ちゃんに起こる結膜炎の原因を理解しておかないと、かなり幼少期から赤ちゃんの目に影響を与え兼ねません。
結膜炎は新生児によく起こる病気で、白目の表面にある透明な粘膜に感染します。粘膜に感染すると目がピンク色になり、結膜炎の始まりとなります。
赤ちゃんに起こる結膜炎の原因
赤ちゃんに起こる結膜炎の原因には、ウィルスや細菌によって新たに起こる感染、アレルゲンによって起こるアレルギー反応、赤ちゃんの目に直に接触した物に反応して起こる皮膚問題などがあります。
以下、結膜炎の原因について、それぞれ詳しく説明します。
ウィルス性感染:伝染しやすい微生物であるウィルスが結膜を攻撃します。ほとんどのウィルス感染は、風疹、はしか、かぜなどのアデノウィルスが原因です。
細菌性結膜炎:これは細菌性の病原菌が結膜に感染することで起こります。これは自然出産の途中で膣を通る新生児が感染することもあり、何かの物質やタオル、または皮膚接触による、ブドウ球菌と連鎖状球菌が原因になることもあります。
アレルゲン:中には刺激を起こしやすくするものがあります。ほこり、花粉、煙、その他の原因によるアレルギー反応を起こす場合もあります。
化学品:細菌感染防止のために出産後与える目薬に反応して、新生児の目が感染することもあります。これは24~36時間の間、目に軽度の刺激状態が見られます。
赤ちゃんに起こる結膜炎の症状
赤ちゃんが結膜炎にかかってしまった場合の特徴を知っておくことが大切になってきます。母親が子どもの様子をよく観察すると良いでしょう。
結膜炎の原因によって症状に違いが出てきます。以下、よくある症状をご紹介します。
- 涙が止まらない。
- 光に敏感になる。
- 目やにが多い。
- 白目とまぶたの炎症。
- 目のかゆみと熱っぽさ。
- 目が充血する。
- 目やにが白、黄色、黄緑色。
まず重要なのは、前述のような症状に気付いたら、かかり付けの小児科医に診てもらい治療の指示に従うようにしましょう。
赤ちゃんの結膜炎の治療法
治療法は結膜炎の種類とその原因にもよります。例えばウィルス系の結膜炎の場合には、特に治療を必要とせずに治ることが多いでしょう。
それとは反対に細菌性の結膜炎を治すには、目薬や抗生物質の軟膏を使用する必要があります。一般的には次のような方法に従ってみましょう。
- 一日に最低3回、一度沸騰させたぬるま湯に浸したガーゼで、目をしっかり洗って清潔に保ちましょう。
- 目の洗浄をする人は、必ず毎回手をきれいに洗ってからにして下さい。
- 優しくまぶたに冷湿布をしてあげましょう。
- 人口涙液系の目薬を点眼して、炎症を抑えます。
- 目やにを取り除く際、いつも使い捨てできるものを使用してください。
- 病気が治るまでは、シーツ、タオル、服を共用しないようにしましょう。そして完治した後、全てよく洗ってから使用してください。
「アレルギー性の結膜炎は抗アレルゲン剤で治療できますが、刺激の要素となるようなものを避けることも重要です。」
赤ちゃんの結膜炎の予防法
赤ちゃんが結膜炎にかからないようにする予防法があります。しかし、まず親御さんが次のような注意事項を理解しておくことも大切です。
- ひんぱんに手洗いをしましょう。そして抗菌性のハンドジェルを常備して、赤ちゃんのお世話の前に手を清潔に保つことができます。
- タオルやハンカチなど、自分のものは他の人が触らないようにして、貸し借りを避けるようにしましょう。
- 赤ちゃんのアレルギーがひどい場合は、小児科医に相談してその原因を探し出し、結膜炎の予防に努めて下さい。
そして最後に、どんなに事前に予防したとしても、赤ちゃんは外的環境要因にさらされることは避けられません。そこで何時か感染病にかかってしまうこともあるのです。
そこで保護者の方々が赤ちゃんに起こる結膜炎について知っておくことは重要で、もしそうなった場合にすぐに対応して治療することができ、ひどくならずに回復することが可能になってくるでしょう。
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