多動児との向き合い方

多動児との向き合い方

最後の更新: 10 9月, 2018

ここ数年、多動症の子供を多く見かけるようになりました。親や教師などが多動児のことを口にするのを以前に比べて良く耳にします。

以前はこういった子供はカフェインの摂りすぎのせいだなどと言われてきました。しかし、近年、心理学者や精神科医への相談が軒並み増えているのです。

これはあらゆる問題を引き起こすため、「多動症」であることを知っておくことは大切です。

適切な治療を受けていれば、多動症の子供や生徒がいても、さほど大きな問題にはなりません。

ですがそうでない場合、子どもは苛立ちや不安感、ストレスを感じやすくなります。

多動児と向き合うアドバイス

落ち着きのない子供

常に動き回っていたり、長旅の時にじっとしていられないからといって、多動症というわけではありません。この病気の特徴はそれとは少し違っています。

多くの子供は、じっとしていられなかったり、うるさかったり、走るのが好きだったり、登ったり触ったりするもので、これはごく普通のことです。

クラスに数人落ち着きのない子供がいて、イライラする教師もいます。親を呼んで、セラピストに連れて行きカウンセリングを受けさせた方が良いと勧める先生もいます。

 

走っている女の子

落ち着きのない子供だからと言って、決して病気なわけではありません。シンプルに落ち着きがないというだけの話です。

良く寝て、いつも幸せそうで、友達がいて、遊んでいるような子はいたって普通で、単に落ち着きがないだけということを忘れてはいけません。

多動症の子はどんな行動を取る?

一方、多動症の子は、常に落ち着きがなく、年齢に伴った行動へと成長することがありません

以下が多動児の特徴です。

・学習に問題がある。

家族間のルールやゲームのルールなども含め、 決まりを守れない。そのため他の子どもたちとうまく付き合うことが出来ません。

・待ったり我慢することが苦手。

考えて行動することをしない。行動が衝動的。

・1日中動き回っている。ドアに走ってぶつかって行ったり、物を投げたりします。

集中力がなく次から次へと目移りする。まるでどれも興味がないかのように見えたりもします。

こういった子供たちには、怒っても意味がありません。また静かにしなさい、とか課題が終わるまで立ち上がってはいけないなどと、繰り返し言ったところで効果はありません。

聞いているようですが、数分後にはまた同じことを繰り返したりします。この多動の症状は「注意欠陥多動性障害」や「多動性障害」と呼ばれます。

 

多動児との関わり方

多動児と毎日関わるのは、大人にとっても一苦労です。

1.まず大人が理解しておくべきことは、多動は自発的なものではないということです。子供はわざと動き回っているのではありません。彼らは自分をコントロールすることが出来ないのです。そのため、適切な態度を持って多動の子供たちと関われるようにすることが大切です。

2.同意、ご褒美、前向きな励ましは、成功への戦略として有効。たとえば、「もし1週間、食べる間座ることが出来たら、とっても欲しがっていたおもちゃをあげるよ。」と告げ、毎日の成功を讃えつつ、成功した時は必ずご褒美をあげます。

3.3分以上椅子に座っていられるか、というゲームをする。徐々に5分、8分と増やし、目標達成を目指しましょう。

退屈している男の子

4.注意を引き付ける。課題に集中させるために、大きな声で一つ一つのステップを繰り返し告げる、というのも良いアイディアです。何度も繰り返して言わなければなりませんが、こうすることで課題をクリアすることが出来ます。常に大きな声で言いましょう。少しずつ導いていけるように小さなステップを指導するよう心がけてください。

5.カフェインや糖分の摂取を制限する。炭酸飲料水と多動の関係性が現在研究されています。カフェインや砂糖の摂りすぎが多動の症状を悪化させるというのは事実です。落ち着かせるのが更に困難になります。

多動児のサポートには強い家族のきずなが重要です。親は子供に自信を持たせるように導くことが必要であり、可能であることを忘れないようにしましょう。多動児の行動は親次第で大きく変化するのです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。