青少年へ教えたいこと:「感情知能」を高めるには?

2020年2月11日
青少年の感情知能は青少年の教育や発達のために私たちが考えるべき要素です。

青少年の感情知能の重要性については随分前から認識されています。1920年から、知能にはより広い幅があることが指摘されてきており、その中には自分や他人の感情を理解し、それにどのように反応するかを理解するこの能力が含まれます。

1995年にダニエル・ゴールマンが著書『こころの知能指数』を出版すると、この言葉は人気を博するようになりました。それからというもの、社会の中で強い意味を持つようになっていったのです。

感情的な脳と合理的な脳

人間の脳の生物学的な基盤を見てみると、感情知能の理解を深めることができます。そうすると、感情的な脳は新皮質や合理的な脳が発達する何百年も前から発達していたことがわかります。そしてそれらは感情的な脳から形成されたものなのです。

これからわかることは、私たちは最初の感情的な衝動に導かれているとはいえ、その状況をより深く正確に処理する能力を持っているということです。

感情的な「爆発」は、赤ちゃんや子どもなら社会的に受け入れられていますが、成長するにつれて自制心を持つことが期待されるようになります。つまり、私たちの内側の状態をコントロールすることは、学習やトレーニングによって得られる能力なのです。

青少年の感情知能

青少年という時期は、個人的な成長にとって大きな挑戦となる人生の中でとても重要な段階です。この時期に、私たちは自分の自立性を求め、それを築き始めます。また、参考にする対象が親から友達へと移ります。

この複雑な変化に加えて、主観的にも感情のめまぐるしい変化を経験します。どう対処したらいいのかわからないことも多い、激しく見知らぬ感情のジェットコースターに出会うことになるのです。このため、青少年がこの時期を乗り切るのが大変になることもあります。

青少年 感情知能

青少年が感情知能を高めるには?

この価値のある能力を身に着ける手助けをするには、以下の4つのキーポイントに着目するといいでしょう:

自分を知ること:自分がどう感じているかを理解すること

健全な感情のコントロールを行うための出発点は、自分の感じている感情の名前を特定する方法を知ることです。豊富で多様な感情の語彙を持つことで、自分の直面している感情のニュアンスをより理解することができるのです。

青少年の感情知能を高めるのに使えるものはたくさんあります。例えば、「エモーショナリー(感情の辞書)」を使ったり、自分の中の世界を整理し、それを言葉にするのに役立つ似たようなツールもあります。

共感:他の人の気持ちを理解すること

共感は人が絶対に身に着けなければならないものです。これは他人の立場になって考え、他人の気持ちや動機を理解する能力のことです。このステップでは、ハイダーの帰属理論のことを思い出すことが大切です。

この理論によると、私たちが他の人の行動を評価するとき、その原因をその人の性格に見出す傾向にあると言います。つまり、文脈を考慮に入れないのです。

ですので、自分について話すときには「あなたに怒鳴ったのは私が怒っていたから。」と言うのに、他の人について話すときには「彼が私に怒鳴ったのは彼が悪い人だからだ。」と思ったりするのです。

ですので、私たちは青少年により深い分析を行うように促し、他の人の動機について考えてみようと提案するべきなのです。

自制心:自分の気持ちを使って行動を決定すること

ここで「決定する」という言葉を強調することが重要です。これは感情を押し込むことではなく、反応するというより行動することができるということです。感情には良い感情も悪い感情もありません。そうではなく、その結果によって役に立つ感情とそうでない感情があるだけなのです。

ですので、最初に抱く衝動を乗り越えて、行動する前にその結果について考えるよう、青少年を促すのがいいでしょう。そうすることで、自分の感情の状態を、どう行動するかについて導いてくれるものとして使うよう教えることができます。さらに自分の行動の責任が取れるようにもなるのです。

青少年 感情知能

社会的能力:他の人の感情から行動の仕方を決めること

最後に、青少年の感情知能を高めるのに役立つのが、アサーティブなコミュニケーションを使うよう促すことです。

こういったコミュニケーションにより、自分の気持ちを自由かつ人を尊重しながら表現することができます。また、他の人の権利を侵害することなく自分の権利を守ることもできます。

最後に、アサーティブなコミュニケーションが取れることは、感情をコントロールし、自分にとっても相手にとっても良い解決法を探すためのカギにもなります。

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