妊娠中の超音波検査で分かること:妊娠段階別で見てみよう
妊娠中に受ける超音波検査は、胎児の成長を確認するための典型的な医療検査のひとつです。超音波検査は、子宮内を見るために使われます。
産婦人科で行う超音波検査で、女性の生殖器(子宮、卵管、卵巣)、隣接する部分(膀胱)、そしてもちろん妊婦の場合は胎児とその環境(胎嚢、羊水、臍帯など)に関する情報が明らかになります。
超音波検査は非侵襲的な検査なので体を傷つけることはなく、母体と胎児に危険が及ぶことはありません。妊娠中、通常3回は超音波検査を行います。妊娠中3ヶ月ごとの第一期、第二期、第三期に行われ、それぞれで異なる情報が提供されます。
妊娠初期の超音波検査
通常、妊娠12週目(11〜13週間の間)に行われ、下記のような重要な情報がここでわかります。
- 胚の数。多胎妊娠か単胎妊娠かを示します。
- 胎児の心拍。心拍は、妊娠6周目ごろから確認ができます。
- 妊娠期間と胚の長さ。妊娠時期の確認ができます。
- 胚の形態。胎児が適切に発達しているかを確認します。
- 胎児の血管以上を検出するため、臍帯巻絡スキャンが使われます。
- 子宮と卵巣を検査します。
超音波検査は、胚を検出することで妊娠を確認することが可能なため、母親にとって最もワクワクする検査のひとつです。
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妊娠中期の超音波検査
通常、妊娠20週目(18〜21週間の間)に行います。主な目的は、胎児の臓器などが適切に発達しているかを検査するためなので、形態超音波検査とも呼ばれます。この検査により、胎児の異常やマーカー染色体の検出が可能です。
この時期の超音波検査の主な機能は下記の通りです。
- 胎児の数と生存率を確認します。
- 胎盤を調べます。(場所、特徴、臍帯の血管など)
- 羊水の量を検出します。
- 頭部、腹部、大腿骨などの様々なパラメーターに従い、胎児の成長を確認します。
- 胎児の成長を細かく見ます。この時期の検査が一番長くかかるのはこのためです。
- 赤ちゃんの性別がわかるようになります。
- 子宮と卵巣を検査します。
この時期の検査で、赤ちゃんの性別を知ることができますが、多くの両親は赤ちゃんが生まれるまで知らずにいることを望みます。
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妊娠後期の超音波
この超音波検査は通常、妊娠32〜36週間目の間に行います。主な機能は下記の通りです。
- 胎児の生存率と子宮内の位置を測定します。
- 妊娠中期の測定値に対する胎児の成長を分析します。ここでの測定値は、「子宮内胎児発育遅延(IUGR)」や「巨大児」として育っている場合に非常に重要になります。
- 胎盤の位置を確認します。
- 羊水の量を計算します。(通常量か、過多か、過少か)
- 必要に応じ、胎盤の血液循環を検査します。(ドプラ法)
以上が、出産前に可能なモニタリングをするための最低限の超音波検査です。しかし、胎児の成長や羊水、または胎盤に何か異常が見られる場合は、さらなる超音波検査を実施する必要も出てきます。
妊娠中の超音波検査と血液検査により、専門医が異常を検出することが可能になります。何か疑問がある場合は、医師の意見に従いながら相談することがとても重要です。
妊娠中のその他の超音波検査
- 胎児ドプラ超音波検査。胎盤と胎児の間を流れる血流を検査します。異常が見られる場合、より詳細な検査が必要です。
- 子宮動脈ドプラ超音波検査。この検査は、母体の子宮動脈の血流抵抗を調べるものです。子宮内胎児発育遅延(IUGR)や妊娠中高血圧がある場合、この検査値に異常が出ることがあります。
- 胎児の神経超音波検査。この検査では、胎児の脳と脊髄を調べます。行うことは非常に稀です。
- 頸部の長さ測定。この超音波検査は、子宮頚部の長さを測定するために膣内を見ます。37週目以前の早産リスクがある場合に行います。
- 4Dまたは5D超音波検査。これらの検査では、胎児の体内の鮮明な画像がわかります。両親が赤ちゃんをもっとはっきり見たい、という場合に行うことが多いです。
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