子どもの偏平足:その原因と対処法について見てみよう

子どもの偏平足はわりとよく起こることです。特に心配する必要はありませんが効果的な対処法もあります。稀に手術を必要とする場合もありますが、大抵の場合は偏平足のままでも普通の生活に問題ありません。
子どもの偏平足:その原因と対処法について見てみよう

最後の更新: 25 3月, 2019

立っている時に、足の裏のアーチがないことを偏平足と言います。歩いている時正常な子どもの足は、つま先、かかと、足の外側の側面が地に着いています。しかし偏平足の子どもは、土踏まずの部分も含めて足の裏全体が下に着いています。

足のアーチの正常な高さは特に決まっていません。実は人口の1/5にあたる人は立っている時にはっきりしたアーチが見られません。

痛みを感じていないこと、そして背伸びをした時に足の裏にアーチが現れるのであれば、正常とみなされます。この症状を柔軟性偏平足と言います。なので、子どもが痛がっていない、または不具合がない場合は特に治療は必要ありません。

硬直性偏平足

硬直性偏平足の場合は病状として扱われます。これはけして珍しい症状ではありませんが、足の骨の結合に異常が見られるために奇形になっています。

どの位置でもどんな動きをしても、硬直性偏平足は平らに見えます。土踏まずのアーチはどうやっても見えません。硬直性偏平足だとかなり痛いこともあるでしょう。

硬直性偏平足は複雑な状態で、子どもの姿勢がずれる原因にもなります。それはレントゲン検査によって医師が診断できます。

この種類の偏平足には、フィジカルセラピーと靴の中底を使って痛みを軽減する治療方法があります。もしもっと深刻な状態であれば、手術をする方法が勧められるかもしれません。

幼い子どもの偏平足

3、4歳になる前の子どもが立つと、足全体が地に着いているのが分かるかもしれません。この発達過程の子どもはまだ完全に足のアーチが形成されていないので、わりと偏平足がよく見られます。

子どもの 偏平足 :その原因

子どもが立って自分で歩けるようになると、医師がその診断をすることができるでしょう。その成長期間に、歩く、走る、跳ねる、登るなど、子どもは足を使って自分のいる環境を探検していくものです。

この時期、足の筋肉がどんどん強くなっていきます。そして子どもの足の裏の脂肪組織がなくなっていき、土踏まずのアーチが形成され始めます。子どもが5歳になるまでに、アーチが見えるようになり、その後もっと目立つようになるでしょう。

子どもの偏平足の特徴

大抵の場合偏平足は痛みを伴いません。以下にご紹介するのは、最も深刻な偏平足の特徴です。

  • 子どもの土踏まずの辺りに奇形が見られる。
  • 子どもがひざを付けられないため、走ると転ぶ。
  • 奇妙な歩き方をする。
  • 長時間歩いたり運動したりすると疲れや痛みを訴える。
  • 足がつる。
  • かかと、ひざや足の下の方が痛む。

「3、4歳になる前の子どもが立つと、足全体が地に着いているのが分かるでしょう。この発達過程の子どもはまだ完全に足のアーチが形成されていないので、わりと偏平足がよく見られます。」

偏平足の矯正法

偏平足にならないようにするには、子どもに次のような運動をさせましょう。これらの単純な動きをするだけで、小さな子の足の筋肉を強化することになります。

  • つま先だけで歩き、次にかかとだけで歩く。
  • 両足を付けてかかとを上げたり下げたりする。
  • 砂場、カーペット、岩場など、平らでない所を裸足で歩かせる。
  • つま先で円を描く。
  • 足の先で、鉛筆やボールなど、物を持ち上げてみる。
子どもの 偏平足 :靴選び

保護者への注意事項

時間と共に偏平足が定着する前に、フィジカルセラピストは次のような注意事項を勧めています。

  1. 子どもの体重増加に気を付けて、小児肥満にならないようにする。
  2. 家庭でできる簡単な運動を日課にする。根気よく続けて飽きないように、運動を楽しくする。
  3. 様々な表面を裸足で歩かせる。
  4. 子どもの靴選びには十分注意する。

この最後の項目に関しては、次のような専門家の指示に従うようにしましょう。

  • 履き心地が良く、軽量でやわらかく、子どもが足を自由に動かせる靴を選ぶ。
  • 楽に子どもの足の形に馴染むような靴を探す。
  • 靴の素材は換気が良く、カビが生えにくいものを選ぶ。
  • 捻挫するなどの怪我を防止して、子どもの足を守る靴にするべき。

偏平足はけして深刻ではありませんが、それを防止できるものです。ご紹介した運動を取り入れて、軽度の偏平足はほとんど親が対処できるでしょう。


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