午前中の昼寝は本当に必要?
皆さんも経験があるかもしれませんが、午後にお昼寝をするとそれまでに使ったエネルギーを回復させることができます。一方、子供には健康的な発育のために、午前中のお昼寝が欠かせません。
おそらく、保護者の方はどのくらいの時間昼寝させれば良いのか、1日のトータルの睡眠時間はどのくらいに設定すれば良いのか、と疑問に思うでしょう。この記事ではそんな保護者の方の疑問にお答えしていきます。
何歳になるまでお昼寝が必要なの?
子供が幼ければ幼いほど睡眠時間は増えます。2歳になるまでは、1日に3回お昼寝をさせることが理想的です。以下のように設定することをお勧めします。
- 午前中: 4~9ヶ月の赤ちゃんにはそれぞれ、最低3時間のお昼寝が必要です。
- 昼食後: 子供が成長するにつれて、睡眠時間も減少していくでしょう。しかし、昼食後のお昼寝はとても重要です。
- 午後の活動後のお昼寝: 午前中のお昼寝同様、このお昼寝が必要になるのは1歳未満の赤ちゃんです。
5歳までは1日に2度お昼寝をさせてあげることが理想です。2度お昼寝をさせる時間が取れないとしても、最低1時間は時間を取るようにしましょう。
子供が日中に眠ってしまうと夜に眠れなくなってしまうのでは?と心配する必要はありません。この考え方は間違っています。お昼寝には子供をリラックスさせ、夜間の熟睡を助ける効果があります。また、夜間に悪夢を見て目を覚ますことの予防にもなります。
お昼寝のメリット
午前中のお昼寝には子供をリラックスさせる効果だけでなく、日中に失ったエネルギーを回復する効果があります。これにより、気分が良く、疲れを感じず、過活動にならずに1日を過ごすことができるでしょう。
また、お昼寝には子供を落ち着かせる効果があります。子供の癇癪を防ぐという点でも、お昼寝が大切なのです。保護者の方には、子供が眠っている間に、休息をとったり、やらなければならないことを済ませたり、この時間を有効活用することをお勧めします。
適度にお昼寝をさせると、子供は喜んで食事をとるようになります。これもまた、お昼寝のメリットと言えるでしょう。健康的な発育のためにもお昼寝は欠かせないものです。
同時に、子供は睡眠をとることで、その日あった出来事を脳に保存します。これにより、子供の知的能力や、記憶容量の向上が見込めるでしょう。
子供にお昼寝させるには?
基本的に子供たちは、お昼寝を好意的に捉えているはずです。しかし中には、お昼寝が必要かどうかに関係なく、お昼寝をしたがらない子供もいます。例えば、まだ遊んでいたい場合には、お昼寝を嫌がるかもしれません。時間がもったいなく感じてしまうのです。
こういった時には、子供をじっくり観察し、子供の様子をチェックしてみてください。本当は眠いのに、無理をしているのかもしれません。例えば、イライラしていたり、頻繁にあくびをしている。また、目をこすっていたり、哺乳瓶を異常に欲しがるなどの兆候が現れるかもしれません。
「5歳になるまでは、1日に2度お昼寝をすることが理想です。」
こういった兆候は、子供がお昼寝をすべき時間が来たことを表します。しかし、時間がたってしまうと、眠らせるのは容易ではありません。家庭内で予めルールや、時間を決めておきましょう。そうすることで、お昼寝は子供にとって素晴らしい時間となるでしょう。
寝るのに良い場所
子供がどこでも寝てしまわないように、ベビーベットに慣れさせる必要があります。 お昼寝を決まった場所でさせることがお勧めです。
そういった意味でも、家の雰囲気はなるべく落ち着いたものにしてください。しかし、少しの雑音くらいであれば問題ありません。むしろ赤ちゃんを慣れさせていくと良いでしょう。特に、子供が複数いるご家庭で、静寂を実現するのは極めて困難でしょう。
また、子供に昼と夜の睡眠を区別させることが大切です。お昼寝の際には部屋を明るくすると良いかもしれません。電気をつけても良いですが、ドアや窓を少し開けて自然の明かりを感じてもうと良いかもしれません。
スケジュールを立てる
午前中のお昼寝を取り入れる際には、最低45分から1時間は時間を取るようにしましょう。1日に1度しかお昼寝の時間が確保できない場合には、2時間は必要です。
また、お昼寝は毎日の日課にしましょう。そうすることで、子供の体内時計もお昼寝に慣れていくはずです。きっと、決まった時間に眠気を催すようになるはずです。結果的にお昼寝をさせることが容易になります。
一般的に、子供を寝かしつける効果がある言われるのが音楽です。心を落ち着かせる音楽を流すと良いでしょう。しかし、子供は一人一人がそれぞれ異なります。まずは自身の子供のことをよく知り、子供を寝かせるのに何が最も効果的かを見つけてください。
最後に、午前中のお昼寝は子供にとって非常に有益で重要なものです。しかし、注意が必要です。睡眠時間を取りすぎることは、かえって悪影響なのです。子供のためにも、健康的なお昼寝のスケジュールを立ててください。
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