子供の健康:ぎょう虫とは?その対処法は?
幼い子供でもぎょう虫症にかかることがあります。保護者としては、我が子を守るためにぎょう虫に対して措置を講じる必要があります。
ですので、今回の記事では、子を持つ親として知っておいてほしいぎょう虫に関することを紹介します。
ぎょう虫症は、小児期にもよく見られる疾患で、感染すると不快感を伴います。
また、この寄生虫による腸内感染の原因がその名の通りぎょう虫という蠕虫のような生物であることをご存知の方は多いと思います。
子供に感染する原因としてあげられるのが、原虫嚢子や、卵、成虫の吸入または摂取です。症状として不快感はありますが、重大な健康問題ではありません。
子供にどのように感染するのか?
子供が発育する過程で、ぎょう虫に感染することは珍しくありません。
卵を摂取してしまった場合、卵はまず消化器を通り過ぎます。そして小腸にたどり着くと、孵化し、幼虫は大腸へ向かいます。
数週間を経て、成虫の雌は、消化器官を抜けて、夜の内に体を卵を産みます。
ぎょう虫の分泌液によって、卵は肛門や、周辺の皮膚に付着します。
子供が卵のある部分に触れた後に手を口に運んでしまうと、これが繰り返されることになります。
通常このサイクルは1〜2ヶ月間続きます。体長は大きくて10ミリメートルまで達することもあります。それ故、排出した便の中にいる虫を発見することもあるでしょう。
通常、色は白く、細長い形をしています。
ぎょう虫症の症状
ぎょう虫検査を用いて感染を特定することもできますが、感染の兆候として現れるのが、肛門や性器周辺の痛み、かゆみです。
特にこういった不快感が起こるとされているのは、ぎょう虫が肛門から這い出ようとする夜間です。
またぎょう虫症感染により、子供に以下の症状が現れる可能性があります。
感染が認められた場合、夜間に肛門付近に付着した卵を落とすためにもを朝の入浴が推奨されています。
子供への感染を予防するには
ぎょう虫は比較的感染機会の多い感染症であるため、両親がそのリスクを軽減する措置を取る必要があります。
ですので、これから紹介する予防法試してみてください。子供が既に感染していた場合にも、再発を防ぐことができるかと思います。
- 手をよく洗う。子供の食事前、入浴時、おむつを交換の前には特に手を清潔にしなければなりません。毎日意識することで習慣化することが可能です。
- ブラシを使い爪を清潔にする
- 子供の爪を短く切りそろえておく。こうしておくことで子供が痒みに耐えきれず、患部を掻いてしまった時に、皮膚が傷つくことを防ぐことができます。また、爪の間に卵が入り込むことも防ぐことができるでしょう。
- 指を噛まないように指導する
- おむつはいつでも清潔にしておくことが重要。
- 下着を毎日交換する。
- 病院で感染が確認された場合は、お湯で衣服やベッドシートを綺麗に洗いましょう。また、自宅のトイレは消毒する必要があります。
- 子供が犬を連れて入ることのできる公園で遊ぶことは許可しない。
ぎょう虫を追い出すためにはどういった治療を行うべきか
この厄介な寄生虫を排除するのに効果的な治療法があります。
治療は難しいものではありませんが、適切に行わなければ再発は免れません。病院などでは単回投与で寄生虫を殺す抗生物質を進めることもあります。
しかし、付着した卵を排除する薬まではありません。ですので、子供の再発や、家族への感染の危険性がないとは言えません。
再感染を防ぐためにも、最初の治療から2週間後に再び薬を投与する必要があります。
また、子供の感染が発覚したら、同じ家に暮らす家族全てが治療を受けましょう。
「感染率が高いため、保育園や学校でのぎょう虫症、ぎょう虫感染症の対策にも限界があります。
赤ちゃんの様子には特別、注意してください。ぎょう虫症と思われる症状を発見したらすぐにお医者さんに相談し、指示に従って治療を受けさせてください。
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