【睡眠に関する問題】子どもの覚醒障害について見てみよう
夜になって子ども達を寝かせるのにとても苦労する親がいます。子ども達の中には不安になってなかなか眠りにつけず、朝に目を覚ましても寝ぼけてしまうこともあります。これは今回説明する「睡眠覚醒障害」と呼ばれる疾患が原因かもしれません。
子どもが目を覚ましてもまだ眠っているような場合に、この疾患にかかっていることがあります。グラナダ大学とGrupo Lo Monacoの共同研究によると、約17%の子ども達が時々または頻繁に覚醒障害を患っているそうです。
覚醒障害と発症の年齢について
睡眠覚醒障害の人は、起きてから何分もの間かなりぼんやりしているように見えます。外的刺激に対して反応することができず、その人の精神機能の一部が衰えてしまいます。
これはどの年齢でも大人にも発症することがありますが、特に起こりやすいのは3歳から13歳の頃です。前述の通り、グラナダ大学の最新研究では約17%の子どもに見られる疾患だそうす。
睡眠酩酊の特徴とは?
これらの寝ぼけ現象は、子ども達がいつもより早くに目覚めた時により頻繁に起こります。そして次のような特徴が見られます。
- 頭が混乱している。
- 時空間の感覚を失っている。
- 記憶力の衰え。
- 場合によっては記憶喪失状態(完全または部分的)。
- 叫ぶ、泣く、殴ろうとするなどの異常な行動が見られる。
これらの症状は、特に子どもが深い睡眠期間中、または一夜通しての睡眠から起きた時に起こる傾向があります。
お子さんに症状が見られたらどうすべきか?
幼少期や思春期の子ども達の覚醒障害が現れる主な要因の一つは、睡眠スケジュールに遅れが出ることです。学校に行くために朝起きても、まだ深い眠りの状態にあります。従って子ども達の脳はまだ寝ている状態で、活性化させる時間が必要なのです。
子ども達を連続的に起こす、自然光に当てるようにする、そして夜間にスマホなどのデバイスを使わせないようにする、という3つの方法がこの疾患の治療に効果的です。この症状がなかなか良くならず改善が見られない場合は、医師に相談するのがベストです。
こちらも参考にして下さい:子どものための睡眠ガイド:十分な休息を得るためには
覚醒障害が子どもの発達に影響するの?
この疾患は大抵の場合悪い影響がなく、それ程深刻には扱われません。さらに子どもが成長すると共に普通は治まるものです。たまに見られる程度であれば、子どもの成長に悪影響を与えることはありません。しかし頻繁にそれが起こるようであれば、医師の診断によってその原因を調べる必要があります。
治療の内容は?
睡眠衛生の基準に沿って一連の推奨事項に従うと症状が治るかもしれません。レム睡眠の期間に子ども達が自発的に目覚める傾向があり、最も強く夢を見る時間でもあります。
もし子どもが夜遅くに寝て、その週が寝不足続きであれば、翌朝強制的に起こそうとしても子どもの深い睡眠段階を阻止していることになり兼ねません。その結果、子どもは寝ぼけた状態になってしまうかもしれません。
子どもが覚醒障害の場合の親へのアドバイス
子ども達にこのような症状が現れたら、医師に相談してその原因を調べましょう。この疾患は子ども達が寝ようとする時のストレスと不安に深く関係しています。その理由から専門家は睡眠衛生の基準に従って、次のようなアドバイスに従うことを勧めています。
- 毎日スポーツをさせる:その運動は就寝時間の3時間以内に行っては行けません。そうしないと睡眠習慣のメリットとなる代わりに、むしろ子どもがなかなか眠れなくなってしまうでしょう。それには運動中に分泌されるエンドルフィンが関係しています。
- 大量の夕食や夜遅い食事を避ける:子ども達には軽い食事を与え、早い時間に食べさせるようにすると、食べ物の消化によって睡眠が損なわれることはありません。
- 起きた時に日光に当てる:これは昼夜のサイクルに睡眠を同調させるのに役立ちます。
- 寝る前のデバイス使用を禁止して、刺激のある番組や映画を見せないようにする。子どもやティーンエイジャーの寝室に携帯電話を置かない、または電源を消しておくことを忘れないようにしましょう。これはデバイスの振動や音によって、睡眠が断片化されて睡眠の質が悪くなってしまうからです。
要するに睡眠覚醒障害は子どもの良性疾患で、大抵年齢と共に良くなるものです。もし頻繁に起こる場合は医師の診断を受け、この変化の原因を突き止めることが重要であると覚えておきましょう。
これで覚醒障害について、そして症状を緩和させる方法を知っていただけましたね。お子さんが夜ぐっすり眠ることができるように、アドバイスの内容をぜひ実践してみてください。
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- Solari, B. F. (2015). Trastornos del sueño en la adolescencia. Revista Médica Clínica Las Condes, 26(1), 60-65. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0716864015000103
- Abad, R. S. C. Trastornos del sueño en la niñez. http://www.aeped.es/sites/default/files/documentos/34-sueno.pdf
- UGR. (2017). Un 17 % de los menores sufre ‘borrachera del sueño’. https://canal.ugr.es/noticia/17-los-menores-sufre-borrachera-del-sueno/