【乳幼児突然死症候群(SIDS)】防止する方法はあるのか

乳幼児突然死症候群(SIDS)は本当に怖いものですよね。今回の記事では、それを防止するための方法についてお話します。
【乳幼児突然死症候群(SIDS)】防止する方法はあるのか

最後の更新: 26 7月, 2020

乳幼児突然死症候群(SIDS)は、一歳未満の赤ちゃんが原因不明のまま突然死に至るものです。何かの理由があって起こるのか、それに対する治療法も分かりません。大抵の場合予兆もないもので、両親にとってかなり不安をもたらす問題です。

この記事ではそんな乳幼児突然死症候群について、そして可能な限りの防止対策についてご紹介します。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?

乳幼児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆や既往歴もないまま一歳未満の乳幼児が死に至る、原因が明確ではない病気です。赤ちゃんが寝ている間に起こると言われています。

これには医学的にも説明できず、そこに至った環境や新生児の病歴を調べても、病理解剖検査によっても原因不明のままです。

突然死の生理学的な原因は新生児の脳の未発達と推測されていて、特に赤ちゃんの呼吸や睡眠を統制する部分なのではないかと言われています。それらがまだ十分に発達していない赤ちゃんは、酸素不足になっている状態であっても反射的に目を覚ますことができないのです。

正常時に身体は酸素不足を感知すると、体内で合図が送られ赤ちゃんは起きて泣き始めるでしょう。赤ちゃんが泣くことで、必要な酸素が送られます。ところがSIDSの場合では、脳が合図を送らないので赤ちゃんが目を覚まさず、身体へ送られる酸素が減少してしまいます。

乳幼児突然死症候群 (SIDS)を防止する方法

危険要素について

前述の通り、実際の突然死の原因が分からないため、専門家はこの症候群が起きる可能性があると思われる状況を特定しています。

ここで最も危険な要素として挙げられるのは、赤ちゃんをうつ伏せにして寝かせることです。

多くの医学機関と同じく、スペイン小児学会では赤ちゃんを仰向けに寝かせることを勧めています。そしてその他の危険要素を次のように挙げています。

乳幼児突然死症候群は防止できるか?

小児科医が新生児を仰向けに寝せることを推奨し始めてから、突然死のケースがかなり減少しました。ご覧の通り、うつ伏せに寝せることが危険要素であることは明らかです。そこで赤ちゃんが呼吸しやすくすることと安全のために、仰向けに寝せるように気を付けましょう。

他にも突然死を防止するために両親ができることとして、次の項目を参考にしてください。

乳幼児突然死症候群 (SIDS)を防止する方法はある?
  • 保健所で妊婦のための講座を受ける。定期健診で健康問題がないかどうか確認することも重要です。
  • 妊婦はバランスのとれた食事を摂る。そして母親が喫煙やその他の薬物を避けるようにしてください。その両方の側面が妊娠中も出産後においても大事です。
  • タバコの煙が漂う場所から赤ちゃんを遠ざける。
  • 平らで硬めのマットレスの上に赤ちゃんを寝かせる。柔らかすぎるベッドは突然死の危険が高まります。
  • 赤ちゃんは両親と同じ部屋で、別のベッドで寝ることを専門家は勧めている。これで両親は赤ちゃんを監視することができます。
  • 部屋が暑過ぎたり、またはおくるみや毛布で赤ちゃんを包み過ぎることを避ける。
  • 母乳育児は突然死の予防要因として挙げられている。

結論として

乳幼児突然死症候群は、専門家にとっても明確ではない複雑な症候群です。しかしスペインでは、小児学会が奨励するガイドラインによって、その件数はかなり減少しました。

赤ちゃんの出産とその準備のための教育を受けることはとても重要です。そして子どもと母親が定期健診を受けることも忘れないようにしましょう。


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