妊婦の感情は胎児に伝わる?

2018年6月4日

妊娠中に起こる様々な妊婦の感情は、すべて直接胎児の経験となります。その時点で、母親は赤ちゃんのすべてなのです。母親が一番近い存在で、赤ちゃんにとっては、唯一外界とのつながりであり、赤ちゃんの内面そのものです。

赤ちゃんが胎内で感じる気持ちは、妊娠中の母親の感情と同じで、しかもその思いの強さもそのまま伝わる、と科学的に証明されています。妊婦の感情が悲しみでいっぱいであれば、赤ちゃんも同じように悲しくなります。まるで、その悲しみと苦しみが、自分のものであるかのように感じているのです。

カリフォルニア大学アーバイン校の、カート・A・サンドマン博士によると、妊娠期間中、赤ちゃんは母親から伝わってくる情報をもとに、これからの人生の準備をしているのです。その研究で分かったのは、母親の感情が、出産前後の赤ちゃんの発達に多大な影響を与えているという事です。

母親の子宮内にいる胎児は、自分の成長と発達に積極的に参加しているのです。生まれた後に必要な様々な情報を集め、胎外でも生きていくための準備期間なのです。

さらに研究に参加した、エリシア・P・デービス博士とローラ・M・グリン博士は、驚いたことに胎児は妊婦の感情を感じ取る事ができる、と述べています。

胎盤を通して、妊婦の感情がホルモン伝達される

妊婦の感情

胎児は成長しながら、心臓音や聞こえてくる音楽ばかりでなく、常に母親からのメッセージを受けています。胎内では、胎盤を媒介にして化学物質伝達が起こり、母親の感情的な状態も伝えられます。

妊婦がとても悲しい思いをしたり、うつ状態であれば、赤ちゃんもそれを感じます。心の中で感じている事が、赤ちゃんの発達の大部分に影響してしまうのです。サンドマン博士が警告しているのは、長期的に見て、うつ病の母親が、子どもの神経系異常や精神障害を引き起こす可能性もある、という事です。

同研究員の別の研究によると、妊娠中に不安障害(うつ病の症状の1つ)が見られる母親から生まれた子どもは、脳形成が健常な子どもと違うそうです。妊婦のうつ病が子どもの将来にどんな影響を及ぼすのか、もっと詳しい研究がさらに必要です。

母親の気分変動が、胎児の心の成長に影響する

出産前も出産後も、母親の感情面と精神面の状態が、赤ちゃんの成長に大きく影響します。

妊婦の感情

それ故に、妊娠中のうつ病はきちんと治療しなければなりません。治療可能な疾患ですが、妊婦は出産前に、心理的・精神的な検診をなかなか受けないのが実状です。

出産前の妊婦は、とにかく心を落ち着かせて、気持ちのバランスがとれた生活を心がけましょう。精神的に平穏でいると、赤ちゃんも健康に成長します。

母親の感情の起伏が激しいと、それが最も赤ちゃんに大きく影響します。いきなり嬉しくなったり、でもすぐ悲しくなったり、激しい変化がストレスになり、心が不安定になるのです。出産前後の大事な時期に、赤ちゃんの良好な発達のためには、妊婦が精神的に安定していることが重要です。

さらに産婦人精神科の調べでは、感情以外にも母親が考えている事が、赤ちゃんに変化を及ぼす事も分かっています。

もし母親が妊娠した事を悔やんでいたら、赤ちゃんはそれを、自分を拒絶されたと思うでしょう。その先、赤ちゃんの心理的なダメージとなってしまいます。

お母さんと赤ちゃんの絆を築く大切な時期に、妊婦はできるだけ、おだやかな気分になるようにしましょう。ストレスをためないようにして、悲観的な気持ちになるような行動は避けるべきです。瞑想、リラックスする運動、ヨガなどもいいですね。周りの人にも協力してもらって、不安感や悲しさを克服しましょう。

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