どうして生理中に泣きたくなってしまうのだろう?
生理は思春期に始まって40代まで続きます。その間に、女性ホルモンはジェットコースターに乗るような激しい変化を遂げます。生理中に泣きたくなってしまっても、怖がらなくても大丈夫です。ここでは、どうして泣きたくなってしまうのかを説明していきましょう。
生理に関して女性はそれぞれ違い、個人差があるものです。中には生理中でも感情が安定している女性もいます。生理中に感情的になるという話について、なぜか女の子達は学校であまり教わりません。
生理周期が規則的か不規則か、PCOS(他嚢胞性卵巣症候群)、子宮内膜炎、PMS(月経前症候群)について、女性はあまり話したがりません。なぜ生理中に泣きたくなってしまうのかという理由として、それらの状況も影響してきます。
生理が規則的な場合は、女性の気分変動が激しくなることがあります。
生理周期の変化
月経周期には3つの段階があり、卵胞期、排卵期、黄体期に分けられます。生理的出血と共に月経初日となります。生理は通常5日から7日続きます。しかしもっと長く12日まで続く場合もあります。
最初の卵胞期には、脳から卵胞刺激ホルモン(FSH)が多く分泌されます。それが月経周期の始まりです。このホルモンにより卵巣で卵子の成長を促します。そしてエストロゲンが増えてくると、子宮内膜が厚くなり受精のための準備に入ります。
その次に排卵期が始まります。エストロゲン濃度が高まり、黄体形成ホルモン(LH)の放出を起こします。それは成熟した卵子を選び放出する役割があります。これは月経周期の大体中間の時期に当たります。
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放出された卵子は卵管を通って子宮へ到達します。卵子の活動期は24時間です。その間に精子が接近すると、卵子がその中から優れたものを選び受精します。それ以外は分解されます。
最後に黄体期に入ります。これは月経周期の最後の12日間です。 受精が起こった場合、子宮内でプロゲステロンを分泌するよう指令が出ます。エストロゲンが増えることも、生理中に女性がなきたくなってしまう理由の一つです。
この時期身体がむくみ、胸が敏感になり、女性は気分変動を感じられるでしょう。 大抵の場合受精は起こらず、子宮は伸縮してエストロゲンとプロゲステロンの数値が下がってきます。
子宮内膜が不必要となるので、身体は月経を通してそれを排出します。
生理中にどうして泣きたくなってしまうのか?
排卵期の部分で説明した通り、妊娠しやすい時期に女性は常にホルモン値が変化しています。
さらに黄体期には感情の起伏が激しくなり、幸福感が高まったり、イライラしやすくなります。その後卵胞期がまた始まると、女性は生理痛になることがあり、また疲れやすく敏感になるでしょう。
動揺しやすい、疲れ果てる、悲しくなる、息苦しくなる、などの症状を75%の女性が体験するそうなので、けして珍しいことではありません。これらの変化はエストロゲンと脳機能に関係しています。単にそれだけなのです。
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エストロゲンとプロゲステロンの各ホルモンと、脳をつなげる部分があります。生理前になるとホルモンバランスが崩れて、脳内で「緊急」状態が続きます。
その結果、女性の心は正常な状態ではなくなり、それがひどくなるとストレスとなります。 憂うつ、悲しい、泣きたくなるのは、よくあることなのです。さらに子宮内膜症や、他嚢胞性卵巣症候群などの症状によって、この時期うつ病を引き起こすこともあります。
「エストロゲンが増えることも、生理中に女性が泣きたくなってしまう理由の一つです。」
出血について
生理的出血の時期に症状は治まってきます。エストロゲン値が高くなるとエンドルフィンを分泌し、すぐに気分が良くなるはずです。実際、生理中に良くなるこの時期があるからこそ、女性は勇気づけられるのです。
最後に、生理中にどうして泣きたくなってしまうのかと思っていた人は、これで少しは納得がいったでしょうか。一番悲しくなるのは生理が来る前で、PMSが原因です。もし月経前症候群がひどく日課をこなせない場合は、専門家に相談する必要があるかもしれません。
急にやって来るこの感情の起伏に驚かないようにするためにも、健康的な食生活によって脳を落ち着かせるようにしましょう。ヨガや瞑想なども、脳を集中させるのに役立ちます。
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