子どものいふん症について
子どもの いふん症 はあまり気付かれないこともある病気で、してはいけない場所や状況で排便をしてしまうことです。しつけが悪いから、いふん症なのではないかと誤解されることもあります。
あまり聞いたことがない親御さんもいるかもしれませんが、子どもにわりと起こりやすいものです。
いふん症
いふん症は、基本的には便失禁のことです。 もうおむつが取れている子どもが、トイレ以外の所で排便をしてしまう病気を指します。
つまり子どもが排便をいつどこでするか、コントロールできなくなってしまうのです。
いふん症に気付くのが難しい理由
いふん症は、悪い習慣で行儀が悪いだけだと、間違われることがあります。特に子どものいたずらが多く、親に逆らうことが多い場合、家族でさえ子どものいふん症を、反抗しているだけと思ってしまうのです。
子どもが遊んでいて、間に合うようにトイレに行けないとき、子どもが排便を長い間我慢しているからではないかと、家族に指摘されてしまいます。
早めに治療しないと、いふん症が心の病気を引き起こすこともあり、それが長期に渡り影響することもあります。
子どもがいふん症だと見極める
一週間に何度も便を漏らすようであれば、子どもがいふん症であると判断してよいでしょう。
いふん症の原因
いふん症の原因は色々と考えられますが、最もよくある原因は便秘と下痢です。
便秘
いふん症が子どもに見られる場合、便秘が主な原因になることが多いです。
子どもが便秘のときは、腸に硬い便がたくさん溜まってしまい、トイレに行っても、うまく出せません。
それでも消化器官は機能し続けるので、水分や柔らかい便が、詰まってしまった排泄物を通り越して漏れてしまうのです。
下痢
一方、子どもが下痢の場合も便が漏れてしまうことがあります。排便のコントロールができないのであれば、漏れていることに気付かないこともあるでしょう。
いふん症の時どうすればいいの?
まずは子どもをお医者さんに連れていきましょう。いふん症や便失禁が見られる子どもは、すぐに検査を受け、できれば健康診断もしてもらう方が良いでしょう。
それによって医師が、神経や脊髄に関する他の病気ではないことを確認できるからです。
さらにいふん症の原因が、便秘なのか下痢なのかを見極めることができます。
医師の診断では、精神的な問題がないかという点も確認します。ストレスが原因の場合は、心理学者や精神科医の診察も必要になります。
その他の影響
排便がうまくできないと、子どもの社会性にも影響します。 排便のコントロールができない子どもは、他の子どもと遊ばないようにする傾向があります。
友達の前でお漏らしをするのが恥ずかしいのです。自分のせいだと思ったり、自分の身体を恥ずかしく感じたりします。
適切な治療をしないと、慢性便秘、膀胱感染、消化不良、食欲不振などの問題を起こします。
いふん症は自然に治るのか?
子どもときちんと話をすることが重要です。トイレに行くことを習慣付けて、排便はごく普通のことで、不安になる必要はない、と教えてあげましょう。いふん症が自然に治ることもあります。
さらに便秘や下痢のせいで、いふん症になっている場合は、まず原因になっている問題を解決すれば、いふん症も治るでしょう。
親に何かできるか?
いふん症の子どもは、家族の協力が必要です。
子どもがトイレに行くことを教えてあげて、いつどのように排便したらいいかを示してあげましょう。ただ単に、一日に何度かトイレに行って座ってみるよう、勧めるだけでも充分です。
話をするのが恥ずかしい事でも、子どもときちんと話しましょう。汚れた下着や服をこっそり洗濯して、問題があることを隠していては、子どものためになりません。
お漏らしのことで、子どもに恥ずかしい思いをさせたり、傷付けることのないように気を付けましょう。心が傷つくと、状況を悪化させます。いふん症は子どもによくある問題です。その先の人生に続くような、トラウマにならなくてもいいものなのです。
いふん症に対して怒ったり批判すると、せっかく子どもが受けている、身体的 / 精神的治療の妨げになってしまいます。
親や家族が否定的な反応を示していると、子どもは心配事を相談したり、気持ちを教えてくれなくなります。
いふん症の子どもが、下着にお漏らししないで、ちゃんとトイレに行って間に合ったら、必ず褒めてあげましょう。それはけして簡単ではなく、一生懸命努力したのですから。
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