赤ちゃんの誕生で親はどれだけ睡眠時間を失うことになるのか?

親になるということはとても素敵なことですが、同時に体力的にきつい経験だと言えるでしょう。
赤ちゃんの誕生で親はどれだけ睡眠時間を失うことになるのか?

最後の更新: 23 12月, 2018

赤ちゃんが誕生して家族の一員として加わると、親はどれだけ睡眠時間を失うことになるのでしょうか?最近行なわれた研究結果が発表され、驚きの数字が明らかになりました。

親になるという冒険に乗り出すと、睡眠が貴重な時間となるものです。

赤ちゃんが生まれて最初の1か月になると、親の目の周りは黒ずんでクマができ、疲れて、家事がたまってくるのがよくある風景とも言えます。

それは赤ちゃんはまだ1日24時間という、生活のリズムがまだ出来上がっていないからです。24時間サイクルは昼間の日の光と夜の暗さによって調整されていて、赤ちゃんはそれに慣れる必要があるのです。

赤ちゃんの誕生で、親はどれだけ睡眠時間を削ることになるのか、考えたことはありますか?

そこに焦点を当てる前に、まず大人も子どもも、なぜ睡眠が重要なのか見ていきましょう。

睡眠の効果

科学的に見て、人は毎晩最低7時間の睡眠が必要とされています。身体が必要とする休息によって得られる、睡眠の効果は次のようなものが挙げられます。

  • 病気の防止:睡眠中に体内で抗体が再生されます。このようにして身体への危険に対する免疫力がつくのです。
  • 心臓病を防ぐ:身体が休むと血圧がかなり下がります。さらに動脈内から脂肪分や糖分が浄化されます。
  • 運動能力や性的なエネルギーが向上する:これは運動によって一時的に切れた筋繊維が、睡眠中に補修されるからです。同様に性的エネルギーも休息によって復活します。
  • ストレス解消:休息中は、毎日の仕事、ローン、義務などの重荷から心が解放されます。そこで朝起きる時には安心して、問題解決などクリエイティブな考えが浮かぶでしょう。
  • 食欲が出る:しっかり休息しないと少量のレプチンという物質が分泌されます。その影響の一つが食欲を減らすそうです。
赤ちゃんの誕生で親は 睡眠を失う

睡眠を失うとどうなるか?

一方で、充分休めないと、その人の健康に直接影響してきます。睡眠が少ないときに次のような影響があります。

赤ちゃんの睡眠時間

6か月未満の赤ちゃんが1日に16~20時間寝ているのに、親が睡眠を失うことになるのか矛盾しているように思われます。

赤ちゃんは夜でも、栄養摂取をして、母親の温もりを感じるために数時間ごとに起きるのです。

そこで当然母親は起きて赤ちゃんに母乳を与えます。大抵の場合、父親も夜中続けて眠れないという結果になります。

ある研究によると、赤ちゃんの最初の1か月の間に、父親よりも母親の方が睡眠時間が減るという結果が出ています。

6か月未満の赤ちゃんが1日に16~20時間寝ているけれど、それは続けて眠っているのではなく、数時間ごとに起きて母乳を飲んでいるのです。

赤ちゃんが6か月になると、睡眠の習慣が変わってきて、他の家族のみんなに合わせた日課になってきます。

この頃から赤ちゃんは5, 6時間、または7時間まで夜続けて眠るようになるでしょう。

成長と共に、夜中に起きて授乳を必要とする回数と頻度が減ってきます。赤ちゃんが1歳になると、1日に11~14時間の睡眠を取るようになるでしょう。

赤ちゃんが生まれて親は 睡眠時間を失う 親

赤ちゃんの誕生で、親は何時間睡眠を失うことになるのか?

数年前に開催された、第7回バレンシア大学小児睡眠学会において、バレンシア市キロン病院の小児睡眠科のゴンザロ・ピン医局長は、驚くべき事実を明らかにしました。

欧州睡眠向上研究所にて行われた研究によると、赤ちゃんが生まれて最初の12か月の間に、両親は約700時間もの睡眠を失うという結果が出ました。

これは平均して毎晩2時間の睡眠を失うということです。

赤ちゃんが生まれて最初の12か月の間に、両親は約700時間もの睡眠を失うという結果が出ました。

もし毎晩8時間の睡眠時間を取るように推奨されているとすれば、その内25%の睡眠を削るという意味です。この期間に両親は睡眠の1/4を失うことになります。驚きですね。

前述のように、赤ちゃんが起きる度に授乳するので、母親の方がもっと睡眠不足になるでしょう。

それでこの時期に睡眠を失う時間を調査する時に、より影響を受けるのは母親となる訳です。

結論としては、親になるということはとても素敵なことですが、同時に体力的にきつい経験だと言えるでしょう。

新生児を育てるための良いアドバイスは、なるべく母親も父親も責任を分かち合うようにすることです。そうすれば、毎日の赤ちゃんのお世話も、それ程大変にならないでしょう。

もちろん赤ちゃんが寝ている時は、なるべく休息を取るようにするのも大切です。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。