赤ちゃんはどのように色彩を見ているのか?:赤ちゃんの視力

2019年5月5日
赤ちゃんがどのように色彩を見ているかについて、理解を深めるための研究をご紹介します。

ご存知ではないかもしれませんが、赤ちゃんは大人と同じように 色彩を見ていません。イギリスのサセックス大学の研究によると、赤ちゃんが色彩を識別できるようになるための段階があり、その裏付けについて発表しています。

子どもは生後18か月から24か月の間に話をするようになりますが、子どもがどれだけ周りのことを理解しているかを解読するのはかなり難しいものです。そこでイギリス、サセックス大学のベビーラボでは、レインボープロジェクトを通して、その課題に取り組んでいくことになりました。

レインボープロジェクトの課題の1つとして、赤ちゃんがどのように色彩を見ているかについて理解を深めようとしています。例えば赤ちゃんはコントラストのある色が見えていると思われていますが、実際には白と黒の色が見えていないのです。

赤ちゃんにとってこの世界はものすごい速さで、しかも一定のスピードで変化していくものです。生まれて以来、見えるものすべてがぼんやりとしていて、成人のほんの5%の視力しかないのです。

子どもが見えるといっても、完璧な視力があるとは程遠いのが現実なのです。最初の数ヶ月の間は限られた視力しかなく、時間と共にもっと色を識別できるようになってきて、視力を集中させることができるようになります。

そこで新生児の眼が寄り目になる理由はそこにあります。赤ちゃんが見えやすい距離は30センチ位離れた距離で、それより遠くなると物も人もあまりフォーカスできません。

赤ちゃんはどのように 色彩 を見ている?

立体的な視覚は、3Dビジョンの情報を集めて機能するようにできているので、新生児にはまだ無理です。赤ちゃんには全てが2次元の平面のようにしか見えず、立体的には見えません。面白いことに、数ヶ月過ぎると、30センチ離れた顔を見分けることが可能になり、それは自分の顔と母親のおっぱいと同じ位の距離です。

視力の向上には時間がかかる

網膜内にある、3種類の錐体細胞という特定された視細胞によって、私達は色彩を見ることができます。赤ちゃんはこの3種類の錐体細胞を備え持って生まれてきますが、伝達される情報を脳が完全に理解するには時間がかかります。

2か月の赤ちゃんは赤と緑を見分けるようになり、その後青と黄色の違いが分かるようになるでしょう。しかし彩度の高い飽和色や鮮やかな色でなければ見えません。例として赤ちゃんは淡い緑色は見えませんが、派手な緑色なら分かります。

生後4~6か月位の年齢の400人もの赤ちゃんの協力により、3年間の検査と研究を続けた結果、4か月の赤ちゃんは明るさの違う緑色がすべて同じように見えていることが分かりました。大人の場合は色が薄い緑色と濃い緑色の違いが分かります。

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色彩を見るための技術

赤ちゃんの視力についてのこの情報を得るのに、技術的な介入がなければそれは不可能でした。子どもの目の前にある画像で、背景の色と中央にある円形の色を変えることで、子どもの錐体細胞に映る対象物と瞳孔の位置で、視覚的情報を収集するシステムのおかげです。

 

赤ちゃんが見つめている場所が、画像の中央の飽和色の部分に移動しているかどうかを研究員が観察しました。すると派手な色に視点が集中したという結果が出ました。子どもが画面中央を集中して見なくなると、次の色に変化します。

しかし、この技術のすごい所はそれだけではありません。この小さな試験者がもうこのテストに興味がなさそうだと判断すると、画面は漫画を映し出し、また赤ちゃんは画面に集中するようになっています。

現代の小児視力の専門研究は、おもちゃ開発や子ども向けテレビ番組制作、視力障害についての研究にも貢献していると言えるでしょう。

赤ちゃんは彩度の低い色彩も徐々に認識できるようになりますが、全ての色に関して純粋な飽和色でないと識別できないかどうかについては分かりません。例えば、赤ちゃんにとって青い空がバラの色よりもよく見えるのか、それともバラ色の方がはっきりと見えるのか、まだ疑問の余地があります。