
母親としての役割の中でも、 授乳期間は一番特別な時期と言えるでしょう。他に匹敵す…
赤ちゃんにとって温かくて、優しくて、安心できる場所はお母さん、とよく言われます。ではお父さんの腕に包まれるのはどうでしょうか。
男性は授乳や出産も出来ませんが、お父さんを身近に感じて、声を聞いて、肌で感じるのは、赤ちゃんにとても大切なことなのです。
今日多くの病院で、お父さんと赤ちゃんのふれあいを大事にする方法を取り入れています。医師や看護師の指導のもと、安全なカンガルーケアを実施する病院もあります。
帝王切開の後、お母さんがまだ麻酔から醒めていない時など、お父さんがカンガルーケアに参加し、赤ちゃんがお父さんの腕に包まれる機会になります。
ドキドキしてちょっと不安でもあるけれど、お父さんは少し照れながらシャツを脱いで、赤ちゃんを胸の上に迎えます。
すっかり安心している赤ちゃんは微笑ましいです。新生児の体温も一定に保たれ、初めて感じる外界からのストレスが和らぐようです。これからの人生で大事なお父さんの肌に直接触れる機会となります。
安全性を確保できる病院では、これからも広まっていくことでしょう。お父さんの腕に包まれ、赤ちゃんが温かくて安心できる場所となります。
さらに詳しく見ていきましょう。
妊娠中や授乳中の女性はホルモン変化が激しいと言われますが、男性にも似たような変化が見られるそうです。
驚くことに、同じような時期にお父さんの脳でも、ホルモン変化や感情の起伏が激しくなります。
この興味深い情報は、アメリカ・イリノイ州にあるノースウェスタン大学での研究で、男性が父親になるとテストステロンが急に減ると確認されました。
大まかに言えば、自分の子どもの世話、配慮、愛情は、誰しも生まれながらにして持つ自然界の本能とも言えます。
男の人生はそんなものではない、と信じたくないかもしれません。でも子どもが生まれて、自分の腕の中でその小さな存在を感じると「自分は父親なんだ」という情報が一度に伝達し始めます。
赤ちゃんとの添い寝、ミルクをあげる、お風呂に入れてあげる、抱っこして寝かしつけるなど、全て男性の母性的本能を刺激します。
皮膚に直接触れるのはもちろんですが、お父さんの胸に抱かれるのも同様に良い効果があります。ベビーベッドに寝るのに比べて、直接触れて抱っこされるのは大違いです。ベッドシーツよりも抱っこは不安を和らげ、安心感をもたらします。
カンガルーケアはもうお母さんだけのものではありません。最近では、お父さんはもう単なる傍観者ではないのです。
子育てはチームワークです。お母さんが授乳して、お父さんが胸に乗せて寝せるという役割分担ができます。赤ちゃんがお父さんの心臓音を近くで聞いて、安心して眠ります。
赤ちゃんを危険から守り、その先成長する段階での夢を達成できるよう励ましてくれる、お父さんの存在を感じているのです。
特に未熟児の赤ちゃんへの繊細な愛情表現にカンガルーケアはピッタリです。
特に母乳、愛情、生活習慣を必要としている初期段階に、赤ちゃんにとってお母さんがいかに大事かというのはよく言われることです。
授乳以外の部分で、しっかり抱っこしてあげて、愛情をふりそそいで、赤ちゃんの存在を肌で感じながら、お父さんが育児参加できます。
子どもの子育ての主役は、お母さんお父さん、あなた達2人です。