体罰は子どものIQに悪影響を及ぼす可能性がある

· 2018年5月8日

体罰や言葉による暴力を受けた子どもは、自尊心があまりない怒りっぽい大人になり、薬物乱用や自殺などに陥りやすくなってしまうことがあります。

生まれてすぐ、人間は人生において経験する刺激に対して似たような反応を示します。その刺激とは、快楽、驚き、怒り、ストレス、恥などがあり、成長するにつれて、この反応は自分自身の経験と融合し、複雑な感情を形成していくのです。

子どもの感情の健康状態は不当な扱いを受けると悪くなっていきます。ほとんどのケースでは、体罰は激しい言葉とともに行われ、子どもの自尊心を傷つけます。子どもは鬱っぽくなってしまい、家族や友達との接触を避けるようになります。そして、不安やネガティブなセルフイメージが形成され、自分自身をどのような人間ととらえるかに悪い影響が及びます。

次に不安は学業成績の悪化や学校の科目の理解の困難につながり、知識量に深刻なギャップができてしまいます。このことがまた親を怒らせ、虐待や体罰のサイクルが繰り返されるのです。

先進国でさえも、体罰が効果がないだけでなく、悪い効果を持ってしまうという証拠が指摘されているのに体罰を承認している親もたくさんいます。もっと体罰のかわりに効果的なものがあるのにです。

体罰とは、子どもの行動を正すために、力を使って痛みと不快感を負わせるという行為です。

考えなくてはならないのは、子どもを叩く親の大半は、自分自身も親に虐待を受けてきたということです。

すべての体罰はいたずらである。しかしすべての体罰は悪である。

ージェレミー・ベンサムー

体罰は子どもに一時的な痛みをもたらすだけではありません。一生を通してまとわりつき続けるトラウマを作ることにもなりえます。アメリカの科学者によって行われた実験によると、この結果の一つとしてIQの低下があり、大人になってから行ういかなる活動においてもその子が良い業績をあげる妨げになるといいます。

体罰の悪影響

体罰の代わりとなる効果的手段

あるときは体罰につながってしまうようなイライラや絶望感を減らしてくれるような、子どもの発達における洞察眼を養う様々な方法があります。そのうちの最も便利な方法の一つとしては、行動ではなく言葉を使うことがあります。

ではそのやり方をいくつか見てみましょう。

  • どういった態度がふさわしいか、あるいはそうでないか、例えば何が危険でなにがそうでないかなどを子どもに行動ではなく言葉で話しましょう。
  • 子どもがなぜそれをしたのか、あるいはやめたのかを知るために子どもの言い分を聞きましょう。子どもに理由を説明させることで、子どもの意思決定能力を強化することができます。
  • 「discipline(しつけ)」という単語は、ラテン語の「discere」という言葉から来ており、意味は学ぶという意味です。子どもの頃の行動においては、これは特別な意味を持ちます。子どもの行動は感情と非常に強く結びついています。したがって、しつけとは行動とそれを引き起こす感情について学ぶことが必然的に伴うプロセスなのです。
  • 子どもが良い振る舞いをしたときは、褒めてあげることで自尊心を育てましょう。
  • ルールを作り、力を使うことなくそれを徹底させましょう。
  • たくさんの愛情をかけてあげましょう。
  • 子どもは親と自分を同一視するので、良いお手本になりましょう。子どもは言葉も行動もまねしますが、親がどう話し、振舞うかは子どもの発達に多大なる影響があります。
子どものしつけ

体罰の効果には限界があり、とても有害な副作用を潜在的に持っています。望ましくない態度をコントロールするためには、叩く以外の方法を持てるようになるよう親を助け、促す必要があります。

攻撃性や暴力が少ない社会を本当に望むのであれば、体罰を減らそうとするのはいいスタート地点だと言えるでしょう。