ローレンス・ステンハウス型の学習カリキュラムとは?
ローレンス・ステンハウス型の学習カリキュラムでは教育に強く変化を伴います。この方法では教師や教授が最も重要な権威を持っており、教育者たちが自分の教育経験についての研究者となるのです。
ローレンス・ステンハウスは1926年イギリス、マンチェスターで生まれました。彼は様々なレベルの教育に従事し、1970年代に教育カリキュラムについての研究観察に貢献しました。
カリキュラムとは何?
ローレンス・ステンハウスが掲げる学習カリキュラムをより良く理解するには、まずカリキュラムの定義を知る必要があります。
カリキュラムという言葉には、いくつかの意味または定義があります。まずこれはレジュメという使われ方に関係しています。これは個人が持つ、学問的および職務的な経験を集めたものです。
2つ目の意味は、教育機関が従う学習計画やプログラムのことを指します。これには小中高の学校と大学も含まれます。教育課程とも定義できる、このカリキュラムという言葉はラテン語ではキャリアという意味もあるのです。
そこでカリキュラムは、教育課程においてのコース内容、教育技法、教育方法などを基本とする学習構成を意味するようになりました。
ローレンス・ステンハウス型の学習カリキュラム
ステンハウスによると、カリキュラムは単なる概要や学習目的とはかけ離れているものだと言います。カリキュラムというのは教育プロジェクト全般なのです。
これは教育観念、社会人類学、教育学、認識論、心理学的概念、すべてが合わせられたもので、これら全部の要素によって教育そのものの目標に行き着くものとされます。
また、カリキュラムは特定の場所で社会の一員に求められる意図を具体化するものである、とステンハウスは主張しています。カリキュラムには知識のビジョン、教師の役割、教育プロセスの考え方、全てが存在しているのです。
ステンハウスが提唱していることは綿密なカリキュラムを作成し実施することは、教師や教授の重要な役割であるということでしょう。
教育者は学生のどの部分を向上させたいかを理解していなければいけません。さらにその変化を起こすために、どのような教え方をするべきかを決定するのも先生次第なのです。
そこで教育の実践について、研究と考察を継続することも不可欠となります。教育論理と実践は深く関わり合っているものです。
ローレンス・ステンハウス型カリキュラムの根本
ではローレンス・ステンハウス型学習カリキュラムの焦点をいくつか見ていきましょう。
- 綿密なカリキュラムを作成し実施することに教育者が参加し、何を教え、どのように教えるかを決定することが基本です。そこで、カリキュラムは柔軟性があり、開放的で、創造性に富み、革新的なのです。
- 教育者は自分の行動をよく研究し、それを反映させるべきです。さらに、それは生徒のニーズと一致していなければなりません。そうすれば自分の教育実践を変化したり修正して、なるべく最適な教育をするための理解を深めていけるでしょう。
- 学校は外からの圧力を疑問視して、そのカリキュラムが間違った方向へ進まないようにしましょう。教師としての専門的発展に励み、教育者/研究者としての立場を徹底することで、もっと厳しい判断ができるようになります。教師はどんな生徒を形成しているか、そしてどんな社会へ生徒達を送り出すか、考えてみる必要があります。
- ステンハウスが勧めているのは、カリキュラムが次の3つの要素を含むプロセスに基いていることです。カリキュラムは学習過程で各自の知識と教育法の特徴を考慮し、教える段階でもその2つの点について一貫して集中することを確認します。
- ステンハウスのカリキュラムに関しては、評価の方法が違います。カリキュラムのプロセスは、教育的調査と理解されているので、教師は結果を求めるのではなく、活動力を評価します。
まとめ
このカリキュラムでは教育的調査と行動そのものが教師を開放し自主性を持つための経路となると、ローレンス・ステンハウスは提唱しています。もちろんここでの自主性は、学校など教育機関や社会が強制する圧力や権威主義を教育者が拒否することを含めての自律です。
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- Stenhouse, L. (1985). El profesor como tema de investigación y desarrollo. Revista de educación. https://redined.educacion.gob.es/xmlui/bitstream/handle/11162/70057/00820073003364.pdf?sequence=1&isAllowed=y
- Stenhouse, L. (1987). La investigación como base de la enseñanza. Editorial Morata. Madrid.