同性カップルのための相互卵子提供の方法について
最近では家族構成は新しいカタチに変わりつつあります。現代の先端技術的進歩によって、多様性のある家族でも親になるという夢がかなえられるようになってきました。生殖補助医療の一環として卵子提供を受けることで、同性カップルの女性がそのプロセスを経験することができるのです。
生殖補助について
近頃では生殖補助医療技術 (ART) を利用する人が以前より増えています。 多くの女性が妊娠を先送りする決断をしていることが関与しているかもしれません。
それ以外にも、従来の家族構成そのものが多様化してきて、シングルマザーや片親、ゲイやレズビアンのパートナー同士の家族も見られます。生殖補助医療も先端技術の進歩と共に進化してきて、様々な人の各状況に適応されるようになっています。
ART治療で最もよく利用されるのは体外受精 (IVF) と人工授精(AI) です。しかしそれ以外にも同性カップルが利用できる治療法があります。
相互卵子提供とは?
相互卵子提供というのは、レズビアンのカップルが2人共妊娠プロセスに参加できる生殖補助の方法です。
そのプロセスにおいて、双方の女性にアクティブな役割が与えられます。カップルの1人が卵子提供者となり、遺伝子的な母親となります。もう片方の女性は、パートナーの卵子とドナー精子で受精した受精卵を受ける側となります。この女性が懐妊する母親となり、妊娠期間を過ごしカップルの子どもを出産することになります。
相互卵子提供に適する人とは?
- 2人の同意:両方の女性が母親になり、この新しい命を作り出すことに積極的に共同参加する役割を果たす意欲があること。
- 医学的な理由:片方の女性に卵母細胞やなどの生殖的問題やホルモン性疾患がある、または遺伝性疾患が子どもに伝わることを避けるため。
- 法的な条件:国によっては、法律上結婚が認められている女性のみ卵子提供を受けることができる所もあります。一方その場合は、その子どもには2人の母親がいることを法的に主張しやすくなるでしょう。
遺伝子的な母親の役割
卵子を提供する方の女性は、卵巣刺激剤を毎日注射する必要があります。10~20日程かかるホルモン治療の間、自然な排卵である1つの卵子だけでなく、女性は複数の卵子を同時に生成することになります。
これは治療を再度繰り返すことなしに、授精を何度か試みることができるので便利です。
その後、必要な卵子の大きさと数に達すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンを投与して卵子の成熟を促進します。36時間後には吸引して採卵されます。
採卵のプロセスは痛みを伴わないもので、15分程で終わります。これは局部麻酔での手術で、膣にチューブを挿入する処置です。
卵子が採取されてから、試験管内でドナー精子と受精させます。それから胚は3~5日ほど検査の後、質の高さで分類されます。
妊娠する母親の役割
パートナーが卵巣刺激治療をしている間に、妊娠する方の母親はエストロゲンとプロゲステロンのホルモン治療を受けます。これで子宮内膜の厚さを適切に保ち、着床を成功させる確率を高めます。
子宮内膜の準備が整った時点で、最適な胚が子宮腔に移植されます。これは割と時間がかからず、細いチューブでの処置のため痛みを伴わないので、麻酔もなく術後ケアも必要ありません。
胚移植後およそ11日目に、妊娠判定が陽性であれば治療完了という意味です。それ以降は産婦人科医の診断に任せるようにしましょう。
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