羊水過少症による合併症について見てみませんか?
羊水過少症による合併症について聞いたことはありますか?これは羊水の量は少ないことを指す言葉です。
羊水は赤ちゃんが子宮の中で生きるのに欠かせない液体です。赤ちゃんの体の周りを守ってくれている層なのです。さらに、筋肉や循環器、消化器系が適切に発達するのにも役立っています。
羊水は妊娠して12日後から増え始めます。その組成は赤ちゃんの成長と共に変化します。
「羊水とは胎児を取り囲みクッションとして機能している液体であり、羊膜の中で胎児の発達に役立っています。羊水のおかげで体をあまり慣らすことなく胎児が動き回ることが可能になります。さらに、水力学的サポートもしてくれます。」
―ホゼ・ルイス・ガルシア、クラウディア・ガルシア―
時と共に、赤ちゃんは羊水の力を借りて動けるようになります。 ですので羊水の量が健康的なレベルであることが重要なのです。
羊水の量が多すぎたり少なすぎたりすると、赤ちゃんの成長や発達に問題が出る恐れがあります。少なすぎる場合を羊水過少症と呼びます。一方多すぎる場合は羊水過多症と言います。
羊水過少症とは、またチェック方法は?
すでにご紹介した通り、これは赤ちゃんのまわりに十分な羊水が無い状態です。羊水の量はさまざまな方法を通して測られますが、その一つがエコーです。妊娠のさまざまな段階でチェックすることができ、状況を改善し治療するには数回の検査が必要になるかもしれません。
羊水過少症の原因は?
- 妊娠中毒症や胎盤剥離、高血圧などの妊娠に関する病気。
- 妊婦さんが服用する薬の副作用。薬の中にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が含まれているものなどもあります。
- 過期妊娠。つまり40週を超えた妊娠のことです。
- 胎児の泌尿器機能の発達に関して問題がある時。
- 子宮の中の胎児の成長や発達に関する問題がある時。これは子宮内発育不全(IUGR)と呼ばれています。
- 染色体の形成異常。
羊水過少症の兆候は?
一般的に、羊水過少症には簡単にわかる具体的な症状はありません。しかし、赤ちゃんの動きが突然少なく成ったように感じられた場合、羊水過少症による合併症が起きている可能性があります。
または普通と比べて子宮のサイズが大きくなっていないのも一つのサインです。
羊水過少症による合併症の影響は?
妊娠の前半に羊水過少症による合併症が発覚した場合、最も深刻なリスクは以下のようなものです:
- 出生異常。羊水過少症により、赤ちゃんの臓器が圧迫されたり出生前外傷が起こる恐れがあります。
- 流産や胎児の死亡の可能性が高まります。
妊娠後半で羊水過少症が診断された場合には、以下のような悪影響が考えられます:
- 子宮内の成長が減り、赤ちゃんの臓器の発達に障害が出ます。
- 早産の可能性が高まります。
- 出産中の合併症。例えばへその緒の圧迫や胎便などです。帝王切開が必要になるかもしれません。
羊水過少症の治療
- 出産時の羊膜腔内灌注。カテーテルを使用して子宮内腔にリンパ液を送ります。こうすることで羊水の量を増やすことができるのです。さらに、へその緒にかかっている圧力を減らすことにもなります。ですので、帝王切開の可能性を下げることにもなるのです。
- 羊水穿刺。これも上の処置と似ていますが、こちらは出産前に行います。注入される液体は1週間くらいしかもちません。つまりお医者さんがチェックを行い赤ちゃんは通常通り発達しているかを確かめるのに役立つ一時的な処置なのです。
- 母親の水分摂取。点滴をしたり水をもっと飲むことも子宮内の羊水の量を増やすのに役立ちます。
赤ちゃんが完全に成長し発達するにはどれくらいの羊水が必要なのかを知っておくことが大切です。羊水は何週間もの間赤ちゃんのおうちになり、それはできる限りいいコンディションではなければならないということを忘れてはいけません。
もし羊水過少症があるのではないかと思ったら、その診断に必要な検査についてお医者さんに相談しましょう。