【トレジャーバスケット】赤ちゃんのための楽しい遊び

今回はトレジャーバスケットという、赤ちゃんが学習しながら発見を楽しめる素敵な遊びをご紹介します。
【トレジャーバスケット】赤ちゃんのための楽しい遊び
Marta Crespo Garcia

によって書かれ、確認されています。 教育者 Marta Crespo Garcia.

最後の更新: 27 12月, 2022

生後6~12か月の赤ちゃんは、身体の動きと運動機能の連携によって自分で座ることができるようになるので、ご家庭でも保育所でも、お子さんに自由に遊ばせて探求する遊びを導入することができます。今日の記事ではトレジャーバスケットという遊びについて詳しくご紹介したいと思います。

トレジャーバスケット:赤ちゃんの遊び

イギリスの教育者、エリノア・ゴールドシュミード氏は、6~12か月位の赤ちゃんのためにこのトレジャーバスケットという遊びを考案しました。このバスケットには赤ちゃんが探求し、操作して、自由に遊べる様々なものが入っており、知覚能力を刺激して、バスケットに入っているものを子どもが五感すべてを使って確認していきます。

トレジャーバスケットに入れるものや材料の選択、そしてそれがどのように子どもに導入されるかが重要になります。それこそがこの遊びを取り入れる目標である赤ちゃんの感覚を刺激して、五感を最大限に発揮することを可能にするのです。

  • 触覚:形、重さ、温度、手触りなど。
  • 嗅覚と味覚:色々な匂いや味。
  • 聴覚:ベル、パーカッション、こする音、ぶつかり合う音、音がしないもの。
  • 視覚:色、大きさ、振動する、輝度、明るさなど。

「男の子も女の子も学ぶために遊ぶのではなく、遊ぶからこそ学ぶことができるのです。」

– ジャン・ピアジェ –

オリジナルのトレジャーバスケットを作る

トレジャーバスケットを作るのは、それ程難しいことではありません。必要なのは、バスケットと家庭や保育所にある色々な日用品だけです。

【 トレジャーバスケット 】楽しい赤ちゃんの遊び

バスケットはあまり深くないもので、できれば持ち手がついていない籐のかごが適しています。その中に50から60種類のものを用意して、木、布、毛糸、金属、皮、ダンボール、紙など色々な素材のものや、果物、貝殻、コルクなどの自然界のものも入れましょう。

ゴールドシュミード氏によると、お店で売っているようなプラスチック製のおもちゃを 入れない方がいいみたいです。 既成品のおもちゃは、あまり感覚的な体験にはならず、子ども達もすぐに飽きてしまいます。

さらにバスケットに入れるものを時々入れ替えて、代用品や新しいものを入れてみることをお勧めします。そうしてお子さんの体験が増々豊富になり、興味を持続できるでしょう。もちろん中に入れるものが安全であり、衛生上の問題がないかを常に確認するようにしてください。

ゴールドシュミード氏が勧める、バスケットに入れるアイテムを種類別に挙げておきます。

  • 自然なもの:石、貝殻、松ぼっくり、コルク、鳥の羽、りんごなど。
  • 自然原材料のもの:毛糸、たわし、メイクブラシなど。
  • 木製のもの:木のスプーン、木製洗濯ばさみ、胡椒挽き、タンバリンなど。
  • 金属品:スプーン、鍵、ハーモニカなど。
  • 皮、布、ゴム、メッシュ製のもの:お財布、ボール、匂い袋サシェなど。
  • 紙や段ボール:本、キッチンラップの芯、光沢がある紙、見慣れた物の写真など。

トレジャーバスケットで遊ぶメリット

トレジャーバスケットに幅広い種類のものや素材を入れて、赤ちゃんが遊びながら手で色々扱ってみることができます。すると、様々な面で子どもの成長を促すことにつながります。

  • 運動の訓練。粗大運動と微小運動の両方が発達します。赤ちゃんは粗大運動によってものをつかもうと動き、微小運動によって様々なものを手で扱う練習をします。
  • 興味心を持って探求。赤ちゃんは自分でものを選び、大人が口を挟まずに思うままに探求作業を続けます。ものとの関わりを通して、自分の好みを表現し、ものの違いなどを見極めます。
  • 五感の刺激と発達。赤ちゃんはものを観察して、舐めたり、手で持って傾けてみたり、ぶつけてみたりします。そうしながら、ものの重さ、大きさ、形、手触り、音、匂いなどを発見していきます。
【 トレジャーバスケット 】赤ちゃんのための遊び
  • トレジャーバスケットによる独特な運動機能の連携の促進。目と手のつながり、手と口のつながり、そしてバランス感覚を発達させる訓練になります。
  • 集中力の発達。幼いお子さんでも、ものを観察して、操作して、舐めて、音を聞く作業を続けながら、割と長い時間集中しているものです。

教育者と保護者の役割

トレジャーバスケットに挑戦するときは教育者と保護者の役割は安全を確認して、注意しながらそばで見守ることです。 目を合わせたり、愛情を示すしぐさをしたり、微笑みかけるだけでも、充分赤ちゃんに安心感を与えて、その上で自由に探求を続けることができるでしょう。

これは少し難しいかもしれまんせんが、大人はこの遊びには一緒に参加しないで、赤ちゃん一人で楽しませてあげる方が良いでしょう。子どもにものを渡してあげたり、ものに届かない時に手伝ってあげたりしないでください。さらにトレジャーバスケットの考え方では、赤ちゃんに話しかけたりすると、この遊びの妨げになってしまいます。

さらに、この遊びの最中に赤ちゃんが発する言葉になる前の音は、後の言語発達にとても重要な役割を果たします。 赤ちゃんにとって危険な場合のみ、親が干渉すべきです。

赤ちゃんが疲れている、または遊びに飽きてきたら、トレジャーバスケットを片付けてください。この遊びをする時間を特定しないで、どの位の時間遊ぶのかは子どもの様子を伺って決めるようにしましょう。

この記事の初めに、この遊びは生後6~12か月の赤ちゃん向けだと説明しましたが、12~24か月の子どもを対象にした、とても興味深いアクティビティがあります。大きくなってきた赤ちゃんは、ヒューリスティックプレイと呼ばれる遊びを通して楽しく探求しながら発見することができるので、気になる方はそちらもチェックしてみてください!


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