ルーティーンを与えることの大切さ
心理学者であり、2児の母でもあるナタリー・サンチェス氏によると、子どもにルーティーンを作ることは大切ですが、厳格な時間制限を設けることはよくないということです。
スケジュールは柔軟で良いか、という問いに対してサンチェス氏は柔軟性は適応能力を高めるため大変重要だと答えています。
変化し続ける現代では、柔軟であることが大切なのです。
「人生は変化そのもの」と仏教でいうように、子どもたちの心構えが重要です。
サンチェス氏はルーティーンをスケジュールと勘違いする人がいますが、この二つは同じではないと述べています。彼女によると重要なのは子どもが時間というコンセプトを理解することだそうです。子どもたちは30分や1時間がどれくらいの時間か分かりません。
ルーティーンを与えることで子どもたちはそれぞれの課題を終えた後に何が起こるか、そして何をするかを考えるようになるでしょう。
ルーティーンは安定性を与える
また、サンチェス氏は以下のように述べています。「子ども達は毎日がどのように過ぎるか、という概念を持っていません。ルーティーンを与えることで何が次に起きるのかを理解することができるのです。」
例えば、一般的なルーティーンがあることで子ども達はまず起床し、顔を洗い歯磨きをした後に朝ごはんを食べて学校に向かうということを理解します。
この一般的なルーティーンがあることで子どもたちは次に何が起こるかを予測することができます。
そして次に何が起こるかを分かっていることで子どもたちは安定と安心を感じることができるのです。
「子どもが不安に感じている時、多くの親が悪い行いをしているように感じ取ってしまいます。実際は子どもたちは何をすれば良いか、そして何をしてはいけないかを理解していないだけなのです。」とサンチェス氏は述べています。
例えば、サンチェス氏は就寝前にお風呂に入ることに慣れている子どもは、お風呂に入っている間に寝る時間が近づいているということを理解できます。
彼らにはお風呂に入った後に遊んだり、テレビを見たり、他のアクティビティを始める計画はありません。お風呂に入った後は毎晩就寝すると予測できるのです。
心理学の研究もサンチェス氏の意見を裏付けています。子どもは周りの環境を安全に感じ、安心するためにはルーティーンを持つことが重要と言われているのです。
ルーティーンはアイデンディティを形成する
心理学の研究はルーティーンを持つことで子どもはそれぞれのアクティビティに時間と場所があるということを学習すると強調しています。繰り返し行うことで子どもたちは彼らのルーティーンを管理することができるようになるのです。
ルーティーンがあることで子供は「あとで遊ぶ時間があるから今はテーブルから離れて遊ばない。お風呂に入る前に使ったおもちゃを片付けないと。」という思考を立てることができるのです。
これにより周りの環境をより理解し、自制心や自立心を発展することもできます。
習慣は最高の学習ツールですが、すぐにできるようにはなりません。繰り返し練習することで学ぶのです。
新しいルーティーンを学ぶのにかかる時間を考えると、子どもが調整できるように助ける忍耐を持つ方が簡単でしょう。
一方、希望をなくし子どもができる範囲以上のことを要求すると子どもにとって繰り返したくないようなネガティブな体験をさせてしまうかもしれません。
子どもにルーティーンを教えるに際して心に留めておくべきアドバイスをまとめておいたので参考にしてみてください。
- 矛盾する要求をしない
- 子どもに「シャワーを浴びて部屋を片付けて、テーブルに座っていてね」とことの順番を説明せずに行っても無視されてしまうでしょう。まずは最初のステップを説明しましょう。それを完了した時に次のステップを説明しください。もしあなたの子どもが順番を覚えられるくらい成長している場合、明確に優先順位を説明しましょう。あなたにも優先順位があるでしょうから、子ども達が自分で理解するまで待たない方が良いでしょう。
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