出産から体が回復するにはどれくらいかかるのだろう？

産後に体が回復するのにかかる期間は、さまざまな側面が影響します。妊娠中には子宮が大きくなりますし、あなたの体は今までのように戻さなければならない多くの変化を経験することになるのです。

この質問に対する明確な答えは存在しません。出産から回復するには6週間かかるというお医者さんもいます。また、2年かかるという人もいれば、1年経てば身体が回復する力を取り戻すという人もいます。

出産後、調整が必要な変化やプロセスはたくさんあります。さらに、すべてはお母さんの気持ちの状態にもかかっています。

妊娠前と、妊娠期間の9カ月間の全体的な健康状態が、産褥期の生活の質を決定します。それには裂けた部分や帝王切開の傷、一般的な体の変化などが含まれます。

妊娠期間の体の変化

産後に体が回復するのにどれくらいかかるかを知るには、妊娠期間の9カ月間に女性が経験する変化について知っておくことが大切です。

毎月大きくなっていく子宮のために、内臓は場所をつくってあげます。さらに、ホルモンが何千という単位で増え、妊娠のさまざまな過程がそれにより始まります。それにより気分の変化や眠気などを経験するのです。

さらに、内臓の位置が変わることで消化や排尿、排便などのプロセスに影響が出ます。肺の容積が減り、心拍数が速くなりやすくなります。最後に、お腹が大きくなることで動きにくくなり、睡眠や毎日の生活全般が行いにくくなります。

産後の最初の1か月

体の回復段階を区別するため、産褥期とその段階についてお話していきます。ただし、この段階は人によってそれぞれですので、それぞれ異なる変化を経験し、その始まりや終わりも違います。

傷、炎症、悪露がなくなるまでに45日

最初の段階は産後すぐに始まり、約45日間続きます。その頃に傷や炎症が治り始め、悪露も落ち着いてきます。

この期間は本当に精神的にも身体的にもカオスとなる時期です。しかし、注意して回復することで残りの産褥期に体がエネルギーをずっと速く取り戻すことができます。

子宮の収縮：産後1～3か月

産後1～3カ月間は、内臓が元の位置に戻るとともに、子宮の収縮も起こります。膣やおしりの穴、尿道などが位置している骨盤もまた動きます。帝王切開の場合には、傷が治るまでに約1年かかります。

この期間、授乳にも変化が起こり、特別なケアが必要になります。しっかりと授乳を行うには水分補給が欠かせません。さらに、産後の出血量やできた傷の治癒を考えると、鉄分の豊富な食事を摂ることも大切です。

また、産後に体が回復するまでどれくらいかかるか知るには、産褥期の最初の段階がどのように進んだかを知ることが重要です。

子宮頚部が元のサイズに戻り、膣からの分泌物も普段通りになれば、最初のステージはうまく進んでいると考えられ、それ以上の身体的な不快感を感じることはないはずです。

体が普段通りに戻るにはどれくらいかかる？

多くの女性が、たるんだお腹や妊娠線、むくみなどが出産が終わっても残っていることに気が付いて、不安に思うようになります。また、帝王切開の傷はうまく治らないと合併症につながる恐れがあります。例えばヘルニアや消化不良などを引き起こす可能性もあるのです。

元の体重に戻るにはたいてい1年かかります

産後に体重を減らすことに関しては、増えた脂肪をなくすには1年かかるという女性が多いようです。帝王切開で出産した方については、腹筋の運動を始めるまでに最低でも1年は待たなければなりません。

経腟分娩の場合でも、以前はトレーニングを受けていたアスリートでもない限り激しすぎる運動をしてはいけません。

産後の気分への影響

最後に、産後の体の回復にどれくらいかかるかに加えて、心の要素および社会的な要素についても指摘しておかなければなりません。最初の段階では、身体的・解剖学的側面の方が目立ってしまいますが、その他のステージはもっと心理的なものです。

女性の中には、心理的な回復も1年以上かかるという人もいるのです。

ご覧の通り、回復の時間に影響する状況にはさまざまなものがあります。最も重要なことの一つは、それぞれの女性独特の性質に注目することです。