産後の期間はどのように乗り越えていけばいいの?

時間と共に少しは楽になるものなので、ゆったりと構えて、あまり自分に厳しくしないように気を付けてみてください。
産後の期間はどのように乗り越えていけばいいの?

最後の更新: 04 2月, 2020

産後期間は、SNSに載っているような静かな朝のひととき、そして人生バラ色というような雰囲気とは、かなりかけ離れたものです。

痛み、寝不足、迷い、疲れ、感情の起伏など、出産後の数週間は新たな状況と役割の変化に適応しようとすることも、 全て影響してきます。もちろん幸福感、笑顔、優しさ、そして愛があるのも事実です。

妊娠期間中の妊婦はとても大切に扱われるものですが、この産後の時期も同じように大事にする必要があるのです。いくつもの身体的、心理的な変化が起こり、家族やパートナーとの関係も変わってきます。そこで、そのための準備が重要となります。

SNSに見られるような、産後の非現実的なイメージや情報に惑わされてはいけません。産後期間が早く過ぎて欲しいばかりに、身体の感覚や自分の感情を無視するような危険も避けなければなりません。

この産後期間に自分をいたわって、回復期間を尊重し、心の変化に注意しながら自分を甘やかすことも必要なのです。

パートナー、家族、友人、時には子育てサポートグループからの支えが必要になってきます。

産後期間をどう過ごすべき

この記事では、妊娠と出産からの回復を促すための、産後期間にできることをいくつかご紹介します。

 

他の人に手伝ってもらう

誰もがスーパーウーマンになろうとして、落とし穴に落ちることになり兼ねません。全てをこなせると信じて、誰よりも完璧に赤ちゃんのお世話ができると思い込みます。(それは事実かもしれませんが、他の人ができないという訳ではありません。)きれいに片付いた家にお客さんを呼んで、自分は美しくいたいと思うのです。

しかしながら、新生児の初期のお世話というのは、全集中力を注がなければできないことです。そこで手を貸してくれる人が周りにいる状態にして、主要でない仕事を任せましょう。家事、食事、おむつ替えなどがこれに入ります。誰かの助けを受け入れると、ストレスレベルがぐっと下がること間違いなしです。

休息

これは誰もが聞いたことのあるアドバイスでしょうが、「赤ちゃんが寝ている時に、自分も寝るようにしましょう。」この昔ながらの知恵は本物です。

身体は妊娠前の状態に戻ろうとしているのです。計り知れない程の尽力を使った出産から回復する必要があります。さらに赤ちゃんのニーズにも応えなければなりません。母乳保育の場合は、赤ちゃんに食べさせることができるのはママだけなのです。

これら全てをこなそうとするには、身体へのエネルギー補給、回復の時間と休息が不可欠です。赤ちゃんが寝ている時間を家事に費やしてはいけません。ただ休息と睡眠に徹して、もっと休みましょう。特に最初の数週間は、できるだけ身体の回復に専念するようにして下さい。

産後期間 をどのように乗り越える?

気を付けながら運動する

女性の人生の中で特定の時期に運動する効果について、多数の研究が進められています。それには妊娠期、更年期、そして産後期間が含まれます。散歩やクロストレーナーなどのローインパクト・エアロビクス運動をするには、産後の安静期が終わるまで待つ必要はありません。

さらにハイポプレッシブ運動は、出産で最も変化する身体の部分に効果的です。それはお腹や骨盤底の辺りです。

その場合は助産婦や理学療法士による、骨盤底の検診をお勧めします。ベストな運動を最適な時期に始めるよう勧めてくれるはずです。

産後期間の性交

自分が大丈夫と思えば性交を再開してもいいのですが、最初は不可能であることも考慮しましょう。安静期まで待って、出血が終わるまでは待つ必要があります。

愛情表現には色々あり、キスやマッサージ、優しく触れる程度なら大丈夫でしょう。しかし少し変化することもあると覚えておいてください。ホルモンの変化、疲労、赤ちゃんの世話によるエネルギー消費、自分の身体に対する気持ちなどが原因で、女性の性欲が低くなることもあります。これらの要因によって、女性の欲求やパートナーを求める気持ちにも影響を与えます。

性交を再開すると、より敏感になったり不快感を感じることに気付くかもしれません。時には、後陣痛や傷の痛み、(授乳により引き起こされる)膣乾燥によって、性交が痛く感じることもあります。

痛みが治まらない場合は、骨盤底の専門家(助産婦や理学療法士)の診断を受け、対処してもらいましょう。

母乳育児は避妊方法にはならないことも覚えておきましょう。また妊娠する予定がないのであれば、ピル(授乳中は婦人科や助産婦に相談)や子宮内避妊などの避妊法を選ぶことが勧められます。

産後期間における衛生

出産後最低6週間は、お風呂、プール、膣洗浄、タンポンの使用などを避けましょう。この時期、胎盤が子宮に付着していた部分はまだ完治していません。その辺りが感染して子宮内膜炎を引き起こすこともあります。 毎日シャワーを浴びて身体を清潔に保ちましょう。

悪露(産褥期に分泌されるおりもの)に関しては、使い捨ての綿製パッドと綿製の下着を使用して、できるだけ空気の通りを良くしてください。

産後期間 を乗り越える

健康な食事と水分補給

産後期間はダイエットをするべきではありません。むしろ気を付けて食べる時期です。食事制限をしないで、食べ過ぎにも注意しましょう。バランスの良い食事が理想です。

水分補給も重要で、母乳育児の場合はなおさらです。自分の身体の声に耳を傾けて、喉が渇いたらすぐに水を飲みましょう。

要するに、女性は皆それぞれの妊娠期間や産後期間を経験するものです。誰にも当てはまる魔法のような公式はありません。ただし健康な生活習慣を保つことは、その時期特に重要になってきます。

妊娠しているなら、健康な生活を送るようにして、そのことに執着して余計なプレッシャーをかけない程度に努力しましょう。時間と共に少しは楽になるものなので、ゆったりと構えて、あまり自分に厳しくしないように気を付けて、ぜひ頑張ってください。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。