子どもに対して厳しくする時にどんな口調で話してますか?
子どもを厳しくしつけようとする親の多くは、かなり荒々しい話し方をしています。時には怒鳴ったり、暴力的になっていることもあるかもしれません。これでは良い子育てとは言えません。怒鳴り散らすことは、子どもを教育しているのではなく、子どもに恐怖心と憤りを与えているのです。では子どもを注意する時に、どのような口調で話せばいいのでしょうか?
子どもの気持ちを分かって理解して、相手を思いやるような口調の方が、子どものしつけにはより効果的です。ここで大事なのは心を込めて話すことです。つまり誠実さを持って、落ち着いた口調で話しましょう。怒りに基いて話していると、子ども達はそれに気付いて、親の言葉がしっかり伝わりません。
しつけは複雑なもの
子どもの養育において、しつけは最も複雑な部分だと言えるでしょう。特に子ども達に辛い思いをして欲しくないと願いながら、それと同時に教訓を学ぶ必要があると感じます。場合によっては、子どもが否定的な感情を持たなくて済むように、子どもを守りたくて両親が寛容になってしまうこともあるでしょう。しかしそのようなやり方では子ども達のためになっているのではなくて、むしろその逆なのです。
具体的なしつけの構造がなく、一貫性のある教育を受けずに育った子ども達は、大人になってからの人生をこなしていく準備ができていません。そこで両親は規則や制限を決めて、 子どもでも予測できるような養育構造を設定する必要があります。それによって子ども達はいつでも、自分に求められる行動を自覚できるのです。
親が話す口調が重要
両親の多くは、厳しくしつける時には厳しい口調にしなければいけないと思っています。中には子どもに対して怒鳴らないと、行動を直すことができないと信じている人もいます。しかしそれは現実とは全く反対です。ここで明確に理解しておきたいことは、怒鳴ったり、子ども達に対して言葉の暴力を使うのは、良いしつけの方法とは全く違うということです。
しつけというのが教育と同じ意味だとすれば、私達は思考方法や対処法を変えていかなければなりません。荒々しく話したり怒鳴ったりしていると、子ども達の学びを無効にしてしまいます。子ども達は悪い気分になり、学ぶということを遮断してしまうでしょう。
攻撃的な口調で命令すると、子ども達の脳では自動的に闘争・逃走反応が現れます。これによって子ども達は抵抗して非協力的になります。さらに両親に対してイライラしてきて、客観的に物事を見れなくなるでしょう。
同情しながら子どもをしつける
子どもが辛いと両親も辛くなるものですが、だからといってルールや規則を投げ出す必要はありません。子どもに対して寛容にしていると、ダメージが増々ひどくなるばかりです。理想的なのは新しい方法でしつけをすることなのです。落ち着いて子どもに話しかけ、理解ある口調で子どもの行動がもたらす結果について話すのは、効果的な養育を始める良い方法でしょう。
穏やかな口調で話して、あなたの気持ちを正直に伝え、子ども達を追いやるのではなく理解しようとするのです。この方法だと子ども達は受け入れられた気持ちになって、親として子どもを注意している時でも、あなたからの愛情を感じとることができるでしょう。
怒鳴る必要はありません。子どもでも外に出れば社会は厳しいものなので、せめて家にいる時は物理的に囲われた場所であると共に、感情的にも安全な場所を必要としています。子ども達には自分の行動によって引き起こされる結果がどうなるか、しっかりと直視する機会を与えましょう。しかし同時に、子どもに寄り添ってサポートしてあげることも大事です。
大抵の場合、結果は明らかになることでしょう。それでも、母親・父親として、穏やかに愛情をこめて、そして共感できる心を持って話しながら、自分が決めた規則や制限は守り続けるようにしてください。
いつも子どもに怒鳴ってしまう
子どもに怒鳴り散らしたり、優しくない口調で話したりすることが、もう既に習慣になってしまっていることもあるでしょう。もしかすると、あなた自身がそういう家庭で育ってきたので、怒鳴ることが子どもを従順にさせる唯一の方法だと思っているかもしれません。落ち着いた声で話すと、子どもに無視されることを心配しているのでしょうか。
まず理解するべきことは、あなたがいつも怒鳴っているなら、これからも怒鳴らなければなりません。なぜかと言うと、子ども達がいつも怒鳴っているあなたに慣れてしまっているからです。親が怒って声を上げていない限り、本気で聞かなくてもいいと子ども達が思っているかもしれないのです。これでは悪循環が続くだけです。
攻撃的な口調で話すのを止める
荒々しい口調で話していると、その場しのぎにはなるかもしれませんが長期的な効果はありません。怒鳴っていては教育にならないのです。いつも怒鳴っていると、子どもとの関係を壊してしまうこともあります。子どもが大きくなってからも信頼されたいのであれば、子どもと良いコミュニケーションを保つ必要があるでしょう。そこで子どもが幼少の頃から、叱る時に落ち着いた口調で話すようにするべきです。
本当に緊急な場合のみ、声を上げて注意するようにしましょう。つまり、子どもの身に危険がある時や、子どもや他の人が怪我しないようにするために、瞬時に子どもを振り向かせる方法として利用してください。もう危険な状態が過ぎたら、また落ち着いた口調に戻しても大丈夫です。