おもちゃのブロック:学校での教育に利用する方法とは?

何歳になってもブロックで遊ぶのは楽しいことですよね。実は、楽しいだけでなく、教育的で大事な概念を学ぶことができるんですよ。
おもちゃのブロック:学校での教育に利用する方法とは?
Azucena Fernández

によって書かれ、確認されています。 教師 Azucena Fernández.

最後の更新: 27 12月, 2022

教室にブロックがあると子ども達はとても喜びますよね。ブロックのピースをつなげて何かを想像して作り、それをまた壊します。ブロックを利用して先生が問題解決する方法を子ども達に教えてあげましょう。

もちろん種類や難しさは変化していきますが、どの年齢の子どもでも組み立てる作業や新しい材料を試すことを楽しむでしょう。最年少1歳くらいでも子どもはブロックを並べ替えることができますし、青少年になっても何時間も夢中になって似たような作業を続けて、それを「遊び」と見なしているのです。

さらにブロックのおもちゃは、多くのスキルを子どもに身につけさせてくれます。それでは、ブロックの持つメリットについて見ていきましょう。

ブロックで微細運動能力を伸ばす

細かい運動能力は手、手首、指の細かい筋肉を使う能力です。このスキルによって物を持ったり、つかんだりできるようになり、例えば書く動きもこれに入ります。

人間発達と家庭保健研究の専門家であるイボンヌ・カルデラ博士は他の研究員と共に研究を行い、これがとても重要な意味を持つと証明しています。

研究では51人の児童がブロックで遊ぶ様子を観察して、一定の規則が確認されました。ブロックに興味を示す子どもは、より複雑な構造をブロックで創ることができるそうです。

そしてその子ども達は標準テストにおいて、空間知覚が発達していることが証明されました。

ブロック遊びは空間認識能力を高める

2014年オースターマイヤーの論文にように、他の研究でも同じような傾向が報告されています。空間認識能力の高い子どもは、教室でブロック遊びをしたがります。さらに、ブロック遊びが子どもの発達に影響を与えると見なしてよい理由もいくつかあります。

実験研究によると、ブロックなどのおもちゃを組み立てる遊びの効果を表し、モデルの通りに構築する、または説明書通りに作るなどの遊びがあります。

研究では8歳の子ども達が、30分のブロック遊び5セッションに参加しました。その後子ども達全員の、メンタルローテーション(回転脳)が上達したことが分かりました。

そして脳の画像検査では、子どもの脳が空間的に情報処理していることを示しています。コントロール・グループの子ども達の脳にはそのような変化が見られませんでした (Newman, 2016)。

学校での統制されたブロック遊びは認知的柔軟性を強化する

認知柔軟性というのは、適切な刺激ある行動から次の行動へ素早く変える能力です。そこで子どもの認知発達は非常に重要なのです。

パデュー大学のサラ・シュミット博士と研究員たちは、2018年に統制されたブロック遊びについて研究しました。そのため教室で子ども達をランダムに選び観察しました。

最初のセッションは比較的簡単でした。例えば子ども達は「タワーを作る」ように言われました。子ども達が研究の材料に慣れてきた時点で、もっと複雑な課題を与えられました。「見えるイメージと同じものを作ってください。」などの課題が出されました。

研究が終わる頃には、子ども達はブロックを使う遊びに参加することで、認知的柔軟性が上達したことが分かりました。

創造的で多様な問題解決のスキルが刺激される

心理学者によって、主に2つの問題が認められました。

・集中的な問題:正しい解決法は一つしかない。

・多様な問題:たくさんの解決法がある。

子ども達はブロック(ピース)を様々な方法で組み立てなければいけないので、これは分散された多様な作業と見なされます。ブロックのおもちゃを使う多様な遊びは、子どもが創造的に考える準備となります。

デブラ・ペップラー博士(ヨーク大学心理学科)とヒルディー・ロス博士(ウォータールー大学心理学科)は1981年に共同研究を実施しました。それは幼稚園児を対象に2種類の遊び道具を与えました。

・一部の子ども達は集中的遊び道具(パズル)を与えられました。

・他の子ども達は分散的遊び道具(ソフトブロック)を与えられました。

・全ての子どもに遊ぶ時間を与えました。

・その後、問題解決の能力について検査します。

その結果、ソフトブロック(分散的な組み立ておもちゃ)で遊んだ子ども達は分散的問題をよくこなしていました。さらに問題の分析方法でより創造的な考え方を示しました。

協力的な組み立て遊びは人間関係のスキルを上達させる

複数の子ども達が一緒に遊ぶと、社会性が伸びるという研究結果が出ています。さらにクラスメートや友達との協力的な組み立て遊びは、感情的/社会的知性を発展させます。

自閉症の子どもが組み立て遊びのグループセッションに参加すると、言語を使って交流する訓練をした子どもに比べて、社会性の向上が確認されました。(ローレン・オーウェン博士、シェフィールド大学、2008年)。

他にも標準的な社会性発達の子どもの研究でも、同じような推測がなされています。この種のおもちゃで協力的な組み立て遊びをする子どもは、友達と仲良くなります。

ブロック 教育

学校での組み立て遊びはエンジニアリングのスキルを伸ばす

組み立て遊びが、建築や工学などの重要な知識を子どもに教育することになることはお分かりでしょう。建物を建築する人が縮小スケールモデルを作る場合、実際の大きさの建物と同じ物理的原理に基づいて造ります。

物理的な特性に関しては、まず最初に実験してみることが生徒にとって一番良い学習法だという研究があります。同じように組み立ておもちゃは、機械的な重力を直感的に理解する力を子どもに与える機会となるでしょう。

そこでこれまでの話をすべて考慮した上で、おもちゃのブロックは、学校教育の素晴らしい投資と見なされます。レゴは誰もが大好きですが、他にも便利で子どもに人気のおもちゃがあります。

例えば、木製のブロック KEVA Contraption Plank Set はお勧めです。そして、カプラ (KAPLA) のブロックは3歳以上の子どもにピッタリです。


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  • Rodríguez, G., & Patricia, C. (2016). Juegos de construcción en el desarrollo lógico matemático de los niños y niñas de 4 y 5 años de la Escuela Pablo Muñoz Vega, del Distrito Metropolitano de Quito, periodo 2015-2016 (Bachelor’s thesis, Quito: UCE). http://200.12.169.19/handle/25000/12043
  • Piedra Japón, C. A. (2016). Utilización de los juegos de construcción para potenciar la creatividad de las niñas y niños de 4 a 5 años de edad del nivel inicial II de la escuela José Miguel Burneo Burneo de la ciudad de Loja periodo 2014-2015(Bachelor’s thesis). https://dspace.unl.edu.ec/handle/123456789/11091
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