スクリーン利用時間が長過ぎ:子どもに与える悪影響とは?
最近では、子どもがとても小さい頃からモバイル、タブレット、その他のデバイスを使い始めます。スクリーン利用時間が長過ぎると、子どもの認識力や健康に悪影響を与えることがあります。そこで子どものスクリーン利用に制限時間を設定することが不可欠となります。
スクリーン利用時間
2019年に世界保健機構 (WHO)では、運動・あまり動かない時間・睡眠についてのガイドラインを企画しました。それには子どものスクリーン利用時間について一連のガイドラインが明記されています。
WHOは、幼い子どもに関して明確な方針を示しています。まず1歳以下の子どもにスクリーン時間は全く必要ない、1~4歳の子どもは1日のスクリーン利用時間を1時間までに抑えるように勧めています。
この文書によると、両親は子どもが何を見ているか内容を監視して、できれば教育的プログラムなど質の高い番組を選ぶことを勧めています。さらにどんな内容のプログラムを見るべきか説明するためにも、両親が子どもと一緒にいる必要があります。
スクリーン利用時間が長過ぎるとどうなるか?
長時間のスクリーン利用時間によって子どもの身体がまず影響を受け、デバイスの過剰利用の結果、様々な身体的問題を引き起こします。
また子どもが座ってばかりになって、あまり動かなくなるでしょう。これはかなり問題で、小児肥満の要因となる危険性が高くなります。
WHOの定義によると、「座っている状態でのスクリーン利用時間」とは、受動的にテレビを見たり、コンピュータやモバイル等を使う座位行動のことを指します。これは動きを伴うゲームでのスクリーン利用の時間は含まないと説明されています。
一方、スクリーン利用時間が長すぎることによって、他の身体的問題も引き起こすことを専門家は指摘しています。最もよく起こりやすい問題として、次のような症状が見られます。
- 子どもに頭痛や目の乾燥が見られるのは、スクリーンを長時間見ていることが原因かもしれません。
- 長時間下ばかり見ていると、背中や首が痛くなります。
- 子どもが手の痛みを訴えている場合は、モバイルやゲームのコントローラーで、何時間も同じ指の動きを繰り返し続けたから、ということもあるでしょう。
デバイスの健康的な利用法
- 子どもにもっと身体を動かすように勧めてみましょう。運動は毎日の生活やライフスタイルの一部とするべきです。ビデオゲームなどスクリーンを見ている時間もうまく利用して、子どもが遊びながら運動するようにしましょう。
- スクリーン利用時間を減らすため、デバイス使用のルールを決めましょう。スマホやコンピュータの規制をすることに対して子どもは不満でしょうが、生活のバランスが取れるようにするためには重要なことです。
- 子どもが良い姿勢を保つように勧めましょう。例えばスマホを目の高さに保つ、またスクリーン利用時間が30分になったら休息するようにすると、子どもの姿勢が良くなるでしょう。
「テクノロジーは単にツールなのです。子ども達が共に協力し合ってやる気を出すには、先生の方がずっと重要です。」
– ビル・ゲイツ –
子どものモバイルやその他のデバイス使用を禁止しているのではありません。むしろスクリーン利用時間をもっと健康的にしましょう。単に子どもがじっと座っている時間を減らして、良い姿勢を保ち、とにかく子どもが運動するように勧めるようにしてください。
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- (2019). Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age. World Health Organization. http://www.who.int/iris/handle/10665/311664. Licencia: CC BY-NC-SA 3.0 IGO