妊娠中に起こるじんましんの対処法
妊娠すると女性の身体は精神的にも身体的にも大きな変化が起こります。その影響は皮膚にも現れるので、多くの女性が妊娠中にじんましんにかかります。
じんましんは痒みを伴い、赤い斑点もできます。これは妊娠中に起こる症状の一つで、とても心地の悪いものです。
普通は妊娠後期に、特に初めての妊娠の際じんましんが起こりやすいです。症状は紅斑で腫れたり、ミミズ腫れになり、痒く炎症を起こします。
妊婦のじんましんはお腹に現れることが多く、発疹が胴体まで延長することもあります。
妊娠中にその症状が起きると、妊婦はとても心配になるでしょう。紅色の斑点ができるのはとても怖いものです。何かもっと深刻な病気の症状なのではないかと思ってしまうかもしれません。
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妊娠中にじんましんが起こる原因とその対処法、さらに何かの合併症かもしれないケースにもついてご紹介します。
妊娠中に起こるじんましんの原因
全米妊娠協会によると、150人に1人の割合でじんましんなどの皮膚症状が出る妊婦がいるそうです。これは妊娠性痒疹 (PUPPP) とも呼ばれます。
症状は乾燥と痒みを伴い、女性の身体が妊娠中にホルモン変化を起こすのが原因の一つです。
妊娠による様々な変化と共に、身体がエストロゲンというホルモンを大量に分泌し始めます。それと同時に赤ちゃんの場所を作るためにお腹の皮膚が伸びてくるので、じんましんが出やすい状況を作ります。
妊娠中にじんましんや妊娠性痒疹を引き起こす直接の原因が何なのか医師も断言はできません。しかし、以下のような状態が関係する要因と考えられています。
- アレルギー反応:ある一定の食べ物、細菌、化学物質によって、身体の警戒反応として、皮膚発疹が現れることがあります。身体が病原体に対抗するためにヒスタミンを分泌しているのが原因です。
- ストレスに対するホルモン反応:妊娠中は感情的に不安定でホルモン変化が激しいので、様々な症状が出ることがあります。それがまず皮膚に現れ、消化器系にもその影響が出ることがあります。
- 皮膚の伸び:引っ張られることで皮膚の結合組織が壊されます。その結果、身体が炎症反応をおこし、紅斑が出始めます。
他に挙げられるじんましんの原因として、全身性エリテマトーデスや自己免疫疾患などの慢性疾患、白血病などの深刻な病気によってもじんましんが起きます。ただこれらの原因は特に妊婦に限られものではありません。
症状は紅斑で腫れたり、ミミズ腫れになり、痒く炎症を起こします。妊婦のじんましんはお腹に現れることが多く、発疹が胴体まで延長することもあります。
妊娠中に起こるじんましんの治療
妊娠中に起こるじんましんは、出産後にすぐ良くなるか、または数日の内に消えることが多いです。しかし症状を緩和するために医師が治療薬を処方することがあります。痒い発疹は非常につらく、ひっかくことでもっと状態が悪くなってしまうかもしれません。
これを踏まえて、医師は外用薬コルチコイド、柔軟剤、抗ヒスタミン薬を勧める場合があります。これらの医薬品はすべて医師の指示に従って利用してください。
女性の中にはある種の医薬品に敏感に反応してしまう人もいるので、医療専門家に代わりの薬を処方してもらいましょう。
妊娠中のじんましんは危険なの?
妊娠中に起こるじんましんは母親にも赤ちゃんにも特に危険ではないと覚えておくことは重要です。一般的にこれは軽度の症状だけで済み、放っておいても治るものです。
とてもひどいケースでは妊娠中のじんましんが消化器系の問題を起こすこともあります。しかし、それはとても稀にしか起こりません。
喉の内側にも炎症があるので呼吸の問題も起こります。そのような場合には、即効性の薬を点滴で投与する治療が必要になります。
これらのこと全てを考慮して、妊娠中のじんましんの症状に気付いたらすぐに医師に連絡しましょう。
じんましんは予防できませんが、発疹が何か深刻な病気の症状ではないことを確認できます。
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お腹や身体の他の部分に紅斑がある時は、すぐに診察を受けるのが良いでしょう。大抵の場合、母親にも赤ちゃんにも危険ではありませんが、医療専門家に相談することで少し安心できます。
医師の許可を得た場合は、家庭療法で痒みを和らげることもできるので相談してみましょう。