母親の咳は子宮にいる赤ちゃんにどう伝わるの?
妊娠中の女性は、些細なことでもお腹の赤ちゃんに悪影響があるのではと心配してしまいます。母親が咳をしたときに子宮内の赤ちゃんがどう感じるのか、疑問に思うのも当然です。
また、体調を崩して不快な咳やくしゃみ、さらには吐き気に悩まされるかもしれません。
そのような時も、母親であれば心配になりますよね?気分が悪いときや、体が些細な外部刺激にも敏感になってしまうとき、その不快感や感情が子供にも伝わってしまうのではと心配してしまうかもしれません。
しかし、実際には心配することは何もありません。この記事では、この問題を詳しく解説していきます。
妊娠中におこる免疫システムの変化
妊娠中には、女性の体にいくつかの変化が起こります。ここでいう変化には免疫システムも含まれます。
妊娠中の免疫システムの保護対象は赤ちゃんであり、あらゆる脅威からお腹の赤ちゃんを守ろうとするのです。そのため、母親は細菌やウィルスの影響を受けやすくなるかも知れません。
妊娠中に体調を崩しやすくなったと感じても、心配する必要はありません。それは正常なことなのです。
しかし病気にかかりやすくなるからといって、病院に行かなくて良い、健康診断をないがしろにしていいということではありません。むしろ、重篤な合併症を避けるためにも、すぐにでも医師に相談するべきです。
また、妊娠中は摂取する薬にも注意する必要があります。それは、妊娠中に控えるべき成分を含む薬もあるからです。なので、医師が処方した薬以外は使わないことが賢明でしょう。
「自分の咳やくしゃみがお腹の赤ちゃんにどう影響するかを理解しないままでは、不安はいつまでも消えない」
体調を崩した時に症状を軽くするためのアドバイス
- 健康的な食生活:水分を多く含む果物と野菜を食事に取り入れましょう。そうすることで、風邪から回復を早めることができるでしょう。
- ビタミンやミネラルを摂取する:特に風邪のような感染症と戦う上で重要なのがビタミンCです。
- 水分を多くとる:これは他の項目とも大きく関わります。水やナチュラルなフルーツジュースをお勧めします。
- 砂糖、カフェインの摂取を控える。
- 喫煙や飲酒等、体に悪い習慣をやめる。
- 運動:運動を続けることで、免疫力を高く保つことができます。
母親が咳をした時に、子宮内の赤ちゃんはどう感じるのか?
妊娠中に母親が病気になりやすくなる理由については説明しましたが、ここでは赤ちゃんについてみていきます。
母親が体調を崩した時、子宮内の赤ちゃんはどう感じるのでしょうか?また、赤ちゃんの成長に何らかの悪影響があるのでしょうか?
妊娠中に起こると予測可能なすべて事象同様、咳による振動は赤ちゃんにとって問題になりません。
よく心配されるのが、咳をしたときに子供が「痛み」を感じるのでは?ということです。
しかしこれも心配する必要はありません。咳程度の振動は成長や健康に何の影響もないからです。
前述したように、赤ちゃんは軽い振動を感じ、それに反応して、動くかもしれません。これは痛みや恐れから抜け出すためではなく、単なる反射運動です。
「母親の咳による振動は全く問題にならない。」
くしゃみは?
母親の咳を赤ちゃんがどう感じるか、分かっていても新たに質問がわいてきませんか?例えば、突然くしゃみをしたらどう感じるのだろう?、と思うこともあるでしょう。
厳密にいうと赤ちゃんのための「スペース」が少し縮小しますが、すぐに元に戻ります。我が子を危険にさらすものではありません、心配は不要です。
自然とはよくできたもので、母と子の身体の両方に一緒に過ごす9ヶ月のための準備、調整がなされています。
胎児に影響を与える可能性のあること
くしゃみや咳をすることとは別に、子宮内の赤ちゃんに影響を与える可能性のある要因もあります。
いくつか例を紹介します:ストレス、悲しみ、不安。こういった感情はホルモンを変化させます。すると、早産や低出生体重を引き起こす危険性のあるカテコールアミンという物質が放出されることがあります。
赤ちゃんは、子宮の中でも両親の声を識別することができます。両親の声が安らぎを与えます。
12週目を過ぎると、味を感じるようになります。また、触覚が発達します。そして、セックス際にオーガズムに達すると、圧力を感じかもしれません。しかし、この圧力は無害です。
結論として、くしゃみや咳が子供に害を及ぼすことはありません。
心配せずに、咳をしてください。
母親がすべきことは自身の健康に注意することだけです。それこそが、支給にいる我が子にできる最良のケアです。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- American Pregnancy Association. (2022). La Tos y el Resfriado Durante el Embarazo. Recuperado de: https://americanpregnancy.org/es/healthy-pregnancy/pregnancy-complications
- Azziz-Baumgartner E., Veguilla V., Calvo A., Franco D., Dominguez R., Rauda R., Armero J., Hall,A. J., Pascale J. M., & González R. (2022). Incidence of influenza and other respiratory viruses among pregnant women: A multi-country, multiyear cohort. International journal of gynaecology and obstetrics: the official organ of the International Federation of Gynaecology and Obstetrics, 158(2), 359–367. Recuperado de: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34767628/
- Cabello A. Hernán, Manieu M. Denise, Ruiz C. Mauricio. Enfermedades Respiratorias en el Embarazo. Rev. chil. enferm. respir. [Internet]. 2003 [citado 2019 Abr 08] ; 19( 3 ): 160-165. Disponible en: https://scielo.conicyt.cl/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0717-73482003000300004&lng=es. http://dx.doi.org/10.4067/S0717-73482003000300004.
- Cobo, M. (2021). Embarazo y sistema inmunitario en tiempos de pandemia (Tesis de grado). Universidad de Cantaria, Facultad de Enfermería, España. https://repositorio.unican.es/xmlui/bitstream/handle/10902/22158/COBO%20BLANCO,%20MARIA.pdf?sequence=1
- Días M., Franco M. (2009). Prevención de la influenza durante el embarazo. Revista Enfermería Universitaria ENEO-UNAM: Edición Espacial Influenza. Recuperado de: https://www.medigraphic.com/pdfs/enfuni/eu-2009/eu095f.pdf
- Memoli, M. J., Harvey, H., Morens, D. M., & Taubenberger, J. K. (2013). Influenza in pregnancy. Influenza and other respiratory viruses, 7(6), 1033–1039. https://doi.org/10.1111/irv.12055
- Roche M., Pérez A., García M., Martínez I. (2009). Patología médica y embarazo. Trastornos respiratorios, urológicos, infecciosos y endocrinológicos. An. Sist. Sanit. Navar, 32 (Supl. 1): 121-134. [En línea] Recuperado de: http://scielo.isciii.es/pdf/asisna/v32s1/obstetricia4.pdf
- Serrano S., Campos P., & Carreazo N. (2016). Asociación entre la ansiedad materna y el parto pretérmino en Lima, Perú. Revista Cubana de Obstetricia y Ginecología, 42(3), 309-320. Recuperado de: http://scielo.sld.cu/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0138-600X2016000300006&lng=es&tlng=es.
- Silasi, Michelle et al. “Viral infections during pregnancy.” American journal of reproductive immunology (New York, N.Y. : 1989) vol. 73,3 (2015): 199-213. Recuperado por: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25582523/
- Tijerina A., Ramírez E., Meneses V., & Martínez N. (2014). Ingesta energética y de macronutrientes en mujeres embarazadas en el noreste de México. Archivos Latinoamericanos de Nutrición, 64(3), 174-181. Recuperado de: https://ve.scielo.org/scielo.php?script
- Vergara, N. (2007). Tratamiento de la rinitis alérgica en la embarazada. Revista de otorrinolaringología y cirugía de cabeza y cuello, 67(2), 157-161. Recuperado de: https://www.scielo.cl/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0718-48162007000200011