離婚による子どもへの影響を年齢別に見てみよう
両親の離婚の捉え方は子どもによって違います。全ては状況によって変わってくるわけですが、子供の年齢も一つの要素です。今回の記事では、親の離婚が子供に与える影響について年齢別にお話ししていきます。それを踏まえれば、個々の状況に対してどうふるまうかを知ることができるでしょう。
年齢別、親の離婚が子供に与える影響
夫婦が別れることを決心し、そこに子供がいる場合、親が一番心配するのは間違いなく子供たちの精神的健康についてです。「離婚による影響を最小限にするにはどう行動すればよいのか」「この時期を最良の形で乗り越えるにはどうすればよいのか」などと自問することでしょう。
子供の年齢にかかわらず、親の離婚は決して楽しいものではありません。けれども成長するにつれてその経験は違ったものになります。
もちろん、友好的な関係解消であるのか、絶え間ない争いを伴うものなのか、子供たちの性格やさらには親の状況への向き合い方や子供たちへの説明の仕方によっても変わってきます。
親の離婚が年齢によってどのように子供たちに影響するのかによく注意し、もしもこのデリケートな状況に立ち向かうことになったのであれば、心の準備をしてどのように行動するかを知っておくようにしましょう。
1. 生まれる前と、1歳まで
親の離婚は生まれる前の赤ちゃんにも影響することをご存知でしたか? これはもちろん、母親の精神状態が胎児の発達に関わっているからです。母親にとってトラウマとなる出来事が妊娠中に起こった場合に、子供に認知機能の発達の遅れや、低体重などが見られるケースが少なくありません。
赤ちゃんは周りで起こっていることを何も理解できないと思われているかもしれませんが、非常に敏感な生き物で、 ほとんど両親の鏡のようなものなのです。これは両親が感じていることも含めてです。
母親がその状況のせいで落ち込んでいたりイライラしていたりすると、赤ちゃんも同じように感じます。おそらくよく泣くでしょうし、通常よりもいつも腕に抱かれていたい様子で、おもちゃで満足したりはしないでしょう。
2. 1歳から3歳まで
この時期はまだ、起こっていることを完全には理解できませんが、何かとてもストレスなことだとは感じます。そのため恐れや不安を感じやすくなったり、赤ちゃん返りと言われる発達の逆戻りが起こったりします。例えば、赤ちゃんのような話し方をしたり、おねしょをしたり、悪い夢を見たり暗い所を怖がったりなどです。
またもう一つ、この年齢における親の離婚への反応として、イライラが募ったり暴力的になるなどがあります。兄弟がいる場合はたたくようになるかもしれませんし、保育園の友達や同年齢のいとこなどにも同じような行動をとることがあります。子供たちは自分の悲しみを暴力で外に出すことが多いということを覚えておきましょう。
子供の年齢にかかわらず、親の離婚は決して楽しいものではありません。けれども成長するにつれてその経験は違ったものになります。
3. 4歳から7歳まで
幼稚園に行き始めた子供がいる場合は、彼らが状況を思っている以上理解していることを知っておきましょう。できる限り最善の形で、子供に分かるような言葉で、何が起こっているのかを説明することがとても大切です。
また、この時期の子供たちの考え方は全能型だということを考慮してください。これは全てが自分のせいで起こると思い込むということです。
結果として、幼稚園での活動に集中することが難しくなり、過去に怖かったものがまた怖くなったり(怪獣やお化けなど)、排泄や食事、言葉の面での退行が見られることもあります。
4. 7歳から12歳まで
この時期は発達に関しては、その前の時期よりも緩やかな変化となり、学校とその勉強に全てのエネルギーを注ぐ必要があります。感情面では、以前の自己中心性が再び顔を出し、周りで起こっていることに対してより敏感になることが多いです。
この時期の子供たちは離婚が何かということを一番理解できますが、それに対して自分の意見は表しません。悪夢を見たり、悲しみや怒りを感じたり、学校のテストや活動で問題が現れたりすることがあります。
5. 12歳以降
この時期は、自分自身のアイデンティティーを探しており、思春期のホルモン分泌が盛んなため、離婚を受け入れるのは難しいものです。両親の離婚が不安を感じさせ、すぐにルールを破るようになるでしょう。
さて、親の離婚が子供たちの年齢によってどんな影響を与えるかについて、各時期の基本的なところをお話ししました。もしもあなたの子供がこの複雑な状況に直面するなら、どのように対応すればよいのかについて専門家の助けを借りるなどさらに多くの情報を探してみましょう。
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