新生児の目の色がグレーなのはなぜ?
赤ちゃんが生まれて、目の色がグレーで驚いた方もいるでしょう。日本人の目の色は黒か茶色が多いですが、生まれた時にグレーや青みがかった目の赤ちゃんも少なくないようです。
赤ちゃんのグレーの瞳はとても素敵で、家族や親戚の注目の的となるでしょう。なぜそうなるかということを知らないと、その色のまま大きくなるだろうと考える方が多いようです。
数か月たつと、家族は色が変わってきていることに気付くと思います。色が濃くなって黒くなってきたり、茶色に変わってきたり、とにかくグレーではなくなります。どうしてこのような現象が起こるのでしょうか?
新生児の目の色がグレーなのはなぜ?
赤ちゃんの目の色がこの興味深い色である原因は、虹彩の色を決めるメラニン色素の量です。
実際のところ、色が変わるのではなく色が決まってゆくと言えます。新生児のメラニン細胞は未熟ですが止まることなくメラニン色素の生成を続けています。成長につれてメラニン細胞が成熟していき、これが変化をもたらします。6か月頃からその変化に気付くでしょう。
8か月の頃には、赤ちゃんの目の色はよりはっきりしているでしょう。つまり虹彩にグレー以外の色が見られるようになります。
遺伝子と目の色
メラニン細胞の成熟と日光の紫外線による刺激が、虹彩に色を与えるメラニン色素を形成します。またもちろん多くの場合、目の色は人種や肌の色と関連があります。
いずれにしても赤ちゃんが何色の目になるのか、はっきりした定式は分かっていません。これは両親から受け継ぐ遺伝子によります。目の色は遺伝子によって決まりますが、色が濃い方が優性遺伝、薄い方が劣性遺伝となります。
赤ちゃんの目の色はいつ決まる?
正確には、赤ちゃんの目の色がいつ決まるのかは分かっていません。これは個人によってことなるプロセスで、髪の成長と非常によく似ています。髪も赤ちゃん一人ひとりによって違った伸び方をします。
例として、5か月の時の目の色は一生戻ることはなく、7か月である色に見えた目が1歳では別の色になっている、ということもあります。全てはメラニン細胞の成熟の状態によって変わります。
一般に5か月頃から最終的な目の色に変わるプロセスが始まると言えるでしょう。このプロセスは2歳頃に終わります。
成長につれてメラニン細胞が成熟していき、これが変化をもたらします。6か月頃からその変化に気付くでしょう。
新生児の目のケア
生まれたばかりの赤ちゃんはとてもデリケートなものです。免疫系が完全には発達していないので、感染症に大変かかりやすい状態です。
その意味で目は一番影響を受けやすい部位ですが、この問題を予防するためにできることがあります。
目やにをとる
赤ちゃんの目から目やにが良く出る時は、生理食塩水を使うと良いでしょう。1滴ずつ垂らせるアンプル状などの形態だと大変便利です。赤ちゃんを仰向けに寝かせ、片方の目に2滴ずつさします。赤ちゃんの頭を左右に傾け、生理食塩水が目の全体に行き渡るようにします。
滅菌ガーゼを使う
まぶたをきれいにするには滅菌ガーゼや洗浄綿(滅菌コットン)が便利です。
菌がうつるのを防ぐため、左右の目に別々のガーゼを使うようにします。目やにを拭く時は目尻から目頭に向けて拭くようにします。朝起きた時と、夕方のお風呂の後など1日2回きれいにしてあげましょう。
結膜炎
結膜炎は細菌性やアレルギー性があり、目やにが多く出る、まぶたが腫れる、目が赤くなるなどの症状があります。
目やにがどんどん出て目が開けにくくなっている場合は、生理食塩水でできるだけきれいに保ってあげましょう。
この厄介な病気を防ぐには、目の衛生に細心の注意を払わなくてはなりません。そのために手もいつもきれいにすること、大切な臓器である目に常に水分補給をしてあげることも必要です。
一方、生後まもない赤ちゃんが強すぎる電気の光や日光に当たらないよう注意することも大切です。赤ちゃんのいる部屋は電気の光は弱めにしておくと、目をしっかり開けた時にきちんと拭いてあげることができます。
赤ちゃんの最初の数か月間の素敵な目の色を存分に楽しみましょう。そして目の色が変わった時、また改めて愛おしくなることでしょう。