【原始反射】赤ちゃんの反射の種類や消える時期が知りたい!

赤ちゃんの原始反射は意思とは関係なく起きる反射で、生まれてからわずか数週間で消えてしまうものもあります。
【原始反射】赤ちゃんの反射の種類や消える時期が知りたい!
María José Roldán

によって書かれ、確認されています。 教育心理学者 María José Roldán.

最後の更新: 27 12月, 2022

生後数週間の赤ちゃんの動きの多くは、意思とは関係なく自動で起きる反射です。例えば、赤ちゃんの口に指を入れると、指を吸い始めます。あるいは、明るい光がまぶしいと感じると、目をぎゅっとつぶります。このような反応は、原始反射と呼ばれているものです。原始反射は何ヶ月も残るものもありますが、数週間で消えてしまうものもあります。

 

原始反射

それでは、原始反射の種類について、なぜそのような反射が起きるのか、そしてその反射の意味をご説明していきます。これを知っていることで、あなたの赤ちゃんへの理解が進むでしょう。

探索反射

原始反射は、場合によっては時間の経過とともに自発的な反応になることもあります。例えば、赤ちゃんの頬や口をなでるとその方向に顔を向ける探索反射。

これは、授乳を助けるものであり、お母さんの乳首を見つけるのに役立つ反射です。最初は頭を移動させるだけですが、そのうち頭を動かして授乳姿勢をとれるようになってきます

原始反射 歩行反射 モロー反射

合わせて読みたい『ランドウ反射とその診断方法

吸啜反射

吸うという動作は生まれる前から赤ちゃんに備わっていて、生存するための反射の一つです。定期健診のエコ―で、自分の指をしゃぶっている赤ちゃんの姿でこの反射を見たことがある人もいるかもしれません。生まれた赤ちゃんは、お母さんの乳首や哺乳瓶の乳首が口や口の天井(口蓋)に触れると自然に吸い始めます。

この動作は、実際は2段階からなります。

  • 乳輪の周りに赤ちゃんの唇がくると、乳首を舌と口の天井(口蓋)に挟む
  • そして、舌が乳輪から乳首に移動すると吸う動作が始まる

吸いながら呼吸や飲み込み動作をリズミカルに行うこの動作は、新生児にとって比較的複雑な作業です。そのため、反射とは言え、最初から上手に吸えない赤ちゃんもいます。

しかし、繰り返し練習することで誰でも上手にできるようになります。また、赤ちゃんは吸うことで安心するようになるため、おしゃぶりや指しゃぶりで落ち着くようになるでしょう。

モロー反射

生後数週間で最大になる新生児の反射といえばモロー反射です。赤ちゃんの頭の位置が突然変化したり、突然大きな音が鳴って驚いたりすると、腕、脚、そして頭を伸ばします。驚いた表情になり、腕がサッとまとまると泣き出すこともあります。

モロー反射の現れ方は赤ちゃんによって異なります。生後1ヶ月で最大になり、2ヶ月で消えていきます。そのため、気が付かないうちに消えてしまうこともあるでしょう。

手掌把握反射

この反射は、赤ちゃんの手の平を撫でると指が閉じられ物を掴もうとする反射です。あるいは、赤ちゃんの足の裏を触ると足が屈曲しながら指がぎゅっと閉じます。

生後数日の赤ちゃんの握力はとても強く、重い物でも持てるのではないかと思ってしまう程です。しかし、実際には不可能な上に、赤ちゃんは突然握りを離す可能性もあるので試さないようにしましょう。

非対称性緊張性頸反射(フェンシング姿勢)

非対称性緊張性頸反射は、“フェンシング姿勢”としても知られる興味深い原始反射の一つです。仰向けの赤ちゃんの首を左右のどちらかに向けると、顔が向いている側の腕が伸び、逆側の腕が曲がります。これがちょうどフェンシングをしているように見えるため、“フェンシング姿勢”とも英語圏では呼ばれています。

しかし、この反射があなたの赤ちゃんに見られなくても心配しないでください。見逃しやすい動きであるに加え、ぐずって泣いている場合は見られないこともあります。生後5~7ヶ月で消えますが、気が付かないうちに消えてしまうこともあります。

歩行反射

赤ちゃんの特殊な反射には歩行反射というものもあります。まだ自分の体重を支えることはできませんが、赤ちゃんの両脇を抱え(頭も支えてください)足を床につけると歩いているかのように両足を動かします。

歩行反射は生後2ヶ月で消えますが、自発的な行動として2歳手前で現れ歩行に繋がっていきます。

赤ちゃんは自分では何もできない印象があるかもしれませんが、実際には自分を守ろうとする反射が存在するのです。例えば、物が赤ちゃんに向かってくると、赤ちゃんは首の向きを変えることでそれを避けようとします。

もちろん、発育、成長、食事など、親がいなくては生きていきませんが、これらの反射が吸う、食べるといった生存に直結する動作を助けてくれているのです。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Klaus, H., M. (2004) Su sorprendente recién nacido (madre y bebé). Editorial: MEDICI.
  • López Reyes, E. L. (2013). Conducta refleja en el recién nacido (Bachelor’s thesis, Universidad de Guayaquil Facultad de Filosofía, Letras y Ciencias de la Educación). http://repositorio.ug.edu.ec/handle/redug/22167

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。