母乳はしっかり出ているのでしょうか?:乳汁分泌不全の原因
母乳を与えることはごく正常なことで、新生児にも母親にとっても健康な選択です。母乳育児の重要性は人の人生において超自然的とも言えます。そこで母乳がしっかり出ているかどうかが心配になるのは自然なことでしょう。
自分の母乳生産が標準なのか、充分に出ているのかはどのように知ることができるのでしょうか? 赤ちゃんへの母乳供給は標準に達しているのでしょうか?
母乳育児は赤ちゃんが健康問題を起こす可能性を抑えるのに関連しています。母乳には抗菌性があり、疾患を退治して、赤ちゃんを細菌や病気から守るようにできています。
多くの母親は子どもに必用な量の母乳が出ているかどうか心配になるのです。これはよく聞かれる不安であり、どの母親もそれを心配すると言われています。
母乳が漏れていないので母乳は充分溜まっていないと思う母親は沢山いて、母乳の供給が足りていないのではないかと心配になるのです。しかし身体というのは、赤ちゃんの必要な栄養摂取に合わせた母乳供給を行うというデータもあります。
新生児は各成長段階を通して発達していき、必要な栄養も変化していきます。時にはネガティブなプレッシャーをかけて、そのような不安を引き起こすこともあります。それでもあまり心配するほど深刻なことではありません。
多くの場合不安の原因は、母乳育児とその生理機能に関して、そしてこの自然なプロセスについての正しい情報が足りないことから来ています。
需要が多いと母乳供給も増える?
母乳が出る量はその需要に直接関係しています。需要が増えれば母乳量も増えます。これは供給量が減少すると、母乳の生産量が増えるようにできているのです。そこで何も心配しなくていいのです。
しかし状況によっては医師の診断が必要になってくることもあります。母乳の蓄えが足りなくなって、赤ちゃんの栄養量が危なくなります。この母乳の供給量が不十分になることを、乳汁分泌不全症と言います。
乳汁分泌不全症は、母乳が足りず赤ちゃんが満腹になりません。この疾患により新生児に十分な栄養が与えられないのです。
乳汁分泌不全の原因
この問題が起こるいくつかの原因が考えられます。その中でも以下のような共通する理由が挙げられます。
- 乳首の痛み。亀裂が起こることもあります。
- 授乳中の赤ちゃんの吸入が遅い。よく寝る赤ちゃんは乳腺を十分刺激できず、母乳が少しだけ出ることになり、それが必要な分だと身体が解釈します。
- 正しい授乳が行われない。これは授乳の姿勢が悪い場合もあれば、子どもの舌小帯短縮症が原因のこともあります。
- 母乳をしっかり出し切っていない。これは珍しいケースですが、片方のおっぱいを全部飲み切ってから、もう片方を立てるようにするよう奨められています。
- 避妊用ピルの使用。エストロゲン(卵胞ホルモン)の働きによるものです。
- 美容整形のための豊胸手術など。
充分に母乳が出すにはどうしたらいい?
すぐに母乳がたくさん出るようにするためのパワフルな技術をご紹介します。これは国際認定ラクテーション・コンサルタントのキャサリン・ワトソンさんによって紹介されました。これは搾乳機を使って母乳生産を過刺激するものです。
ダブル搾乳機を使って、45~60分おきに5分間搾乳するよう専門家は勧めています。夜の間は4時間程休むといいでしょう。最初に母乳を搾乳し始める時は、少ししか出ないものですが、だからこそ刺激する必要があるのです。
この方法を利用すると、一日目から次の日にかけて搾乳量を培にすることが可能です。これで効率的に母乳の量を増やすことができるでしょう。そこで母乳が足りないことを心配するよりも、ひんぱんに搾乳するようにしましょう。
授乳を続けて赤ちゃんのお世話をしながら、この搾乳の方法を実践するのはとても大変なことかもしれません。しかしその努力により、充分な母乳を提供できるようになることでしょう。
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