裸足育児のメリット
赤ちゃんが生まれるとすぐ、尖った物、細菌や汚れ、その他の外界からのリスクから守るために靴下をはかせることがあります。親の心配は分かりますが、赤ちゃんが裸足で過ごすことをかたくなに避けることは逆効果にもなるのです。
よくあるのは、赤ちゃんが裸足でいることの多様なメリットを知らずに常に靴下をはかせている状況です。ヨーロッパでは生後数か月から外出の際には靴をはかせることも多いようです。
ここで思い出していただきたいのは、8、9か月までの赤ちゃんは手の平よりも足の裏の方が感覚が鋭いということです。つまり足の裏を触ってあげると、皮膚感覚や神経の発達に直接よい刺激を与えられるということが可能だと知られているのです。
なぜ裸足で過ごさせた方が良いのか?
赤ちゃんが自分の周囲の環境に安心感を持てるよう、毎日数時間は裸足で過ごさせるようにしましょう。裸足でいることは赤ちゃんがバランスをとって良い姿勢で歩けるようにということだけでなく、床とじかにつながる感覚を持たせることによって感情面での安心感を作ることにもつながります。裸足の足の裏で床を踏むことが、親しみの感覚を大きくし、自分に自信を感じさせてくれるのです。
1. 足の発達を促す
赤ちゃんは毎日一定の時間、靴を脱いで過ごす必要があります。このことが、足が身体的に妨げなく発達するサポートになります。つまり足首が足の上に内側寄りでも外側寄りでもなくまっすぐ位置するよう発達する助けになります。
かかとにより大きな力をかけて歩く歩き方が回内足で、足の先の方により力をかけて歩きつま先歩きをしているように見えるのが回外足です。足の踏み方は全てに、例えばダンスにも影響しますから、注意した方が良いでしょう。
裸足で歩くことによって、足指のつかむ力を刺激し、足の骨や腱の正しい発達が促されます。赤ちゃんに靴をはかせるのは遅ければ遅いほど足の成長に良いでしょう。
2. 自然とより直積的なコンタクト
子供が裸足で海辺を歩くと、とても心地よく満足感のある自由な感覚を味わいます。これは、数百年前に私たちの先祖が裸足で歩き、身体の感覚を最大限発達させていた時のように、満たされた感覚の経験を持つ必要性から来るものです。
3. 神経系を刺激する
他方、裸足で歩くことで神経系を刺激することになり身体意識の感覚がよりよく発達します。足には多数の末梢神経や身体への情報伝達のポイントがありますから、裸足でいることで自分の身体が空間のどこにあって、その中でどのように動くべきかを知ることができます。
4. ケガをしにくい足に
裸足で過ごしている子供は、足や下腿部、足首が強くなり、ケガをしにくくなります。また足の関節や筋肉も強化されます。
5. 空間認知力が向上する
もう一つ子供が裸足でいることのメリットは、周囲の空間認知とその空間との関係をより早く向上させることができるということです。自分の周りにある物の位置とそれが何であるかを知ると、もしもの危険のために注意することができます。
いつから赤ちゃんに靴をはかせるべき?
早い時期から赤ちゃんに靴をはかせる親もいますが、一番おススメなのは、靴下やタイツのみにして靴ははかせないことです。足は成長の真っ最中で、圧迫などのない自由な状態が必要だからです。ただ、少しの間だけ例えば写真を撮るために靴をはかせることはできます。その後、赤ちゃんがよちよち歩きを始める頃には、もっと長い時間、特に外出する時に靴をはかせることができます。
赤ちゃんは、歩き始めた時に初めて靴が必要になりますが、それ以前は必要ありません。歩き始めるまでは靴下や靴底が柔らかい布の靴ならはかせても良いでしょう。
1歳からの靴はどんなものが良い?
赤ちゃんが歩き始める12か月から15か月くらいから足にあったスニーカーが必要になります。はかせてみて赤ちゃんがイヤそうなそぶりを見せるなら、楽にはいていられる別のものを探さなくてはいけません。以下に正しいスニーカーを見つけるために注意するべき特徴を挙げます。
- 靴は、足を守り寒さを遮るものでなければなりませんが、動きを妨げるものであったり、外界からの刺激をシャットアウトするものであってはいけません。つまり赤ちゃん自身がバランスや動き、姿勢などをコントロールでき、足の裏が床にしっかり接触する靴ということです。
- 天然素材でできた靴を選びましょう。天然素材であれば足の発汗を妨げず、アレルギーを起こすこともないでしょう。
- 靴底は滑り止めになっており柔軟性があるものが良いでしょう。歩く際に足を曲げることができるからです。
- 足先の部分は丸く広いものにしましょう。これは足の指が自由に動くためです。また足先と靴の先まで5mmから15mmの余裕があるものが良いでしょう。
裸足で歩くことは汚いことではなく、赤ちゃんの正しい身体的発達のためには自然で必要なことです。もちろん常に裸足で、と極端になる必要はありません。メリットを得られるようにバランスを保つことが必要です。
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