母乳の出を良くする方法とは?
母乳が作られる量は、赤ちゃんがおっぱいを吸う頻度と効果的に吸ってくれるかどうかによって変わります。赤ちゃんがおっぱいを飲んでいると、それによって二つのホルモンの分泌が促されます。オキシトシンとプロラクチンです。では、母乳の出を良くするにはどうすればよいのでしょうか?
まず知るべきことは、プロラクチンが母乳生産のホルモンだということです。そして赤ちゃんがおっぱいを飲めば飲むほど、母親の乳房で母乳が生産されるということです。赤ちゃんがお母さんの出すおっぱいの量以上に必要な場合は、より頻繁に、より効果的におっぱいを吸わせなくてはなりません。それによって生産が増えます。
二つ目のホルモンであるオキシトシンは、赤ちゃんがおっぱいを吸った時に母乳が乳腺を通って流れて乳首から出るよう促す、乳房の筋肉の収縮を起こします。これをオキシトシン反射(射乳反射)と言います。
場合によっては、赤ちゃんの強い食欲を満足させるために十分な母乳を母親が生産できないこともあります。しかし、母乳の出をよくする方法はいくつかあるので心配しないでください。
母乳の出を良くするにはどうすればよいか?
母乳が十分出るようにしそれを維持するために念頭に置くべきコツがいくつかあります。これらのコツを実行すれば豊富な量の母乳の健康的な生産を確立し、自然にその量を増やすことができるでしょう。
1. 赤ちゃんが正しくおっぱいを吸うようサポートする
母親の乳房は十分な量の母乳を正しく生産しているけれども、赤ちゃんが効果的に吸えておらず、必要な量の母乳を飲むことができていない、という可能性があります。
この場合の改善ポイントは明らかに、赤ちゃんが正しくおっぱいを吸えるよう助けてあげることです。例えば、赤ちゃんをより効果的におっぱいを吸える姿勢に保つ方法を助産師や母乳育児指導者などに指導してもらいましょう。
2. 圧迫授乳
圧迫授乳は、授乳期の赤ちゃんがより多くの母乳を飲めるようサポートするために使われる技術です。また搾乳機を使用している場合に、より多くの母乳を乳房から絞るための方法でもあります。
方法は、乳房を胸壁に近づけるように片手で支えます。次に2本の指で痛くない程度にしっかりと圧迫します。赤ちゃんが普通に吸い始めたら、手を放して自分で吸わせます。
3. 生活スタイルを変える
あなたは気づいていないかもしれませんが、生活習慣の何かが母乳の出に影響しているかもしれません。母乳の生産に悪影響があることとしては、喫煙、複合経口避妊薬、ストレスや疲れなどがあります。
日常の生活習慣を改善することで自然に母乳の出を良くすることができるのですから、やってみない手はありません。
“完璧な母親になる方法はないが、良い母親になる方法は数多く存在する。”
-ジル・チャーチル
4. 粉ミルクを使わない
赤ちゃんがおっぱいを吸うことによって母乳がさらに生産されます。授乳回数を減らしたり、母乳の代わりに粉ミルクをあげたりすると、身体にもっと多くの母乳を生産するように指示していないことになります。おっぱいは吸われないと、どんどん出が悪くなります。
5. 両方のおっぱいを吸わせる
生後数週間は、授乳のたびに両方のおっぱいを吸わせることが母乳の出を良くすることにつながります。その際、授乳のたびに初めに吸わせるおっぱいを変えるようにします。普通初めに吸わせるおっぱいがより刺激を受けるからです。
いつも同じおっぱいからあげていると、そちらの乳腺は母乳を多く生産するようになり、反対のおっぱいより大きくなってしまいます。数週間後、母乳の出が良くなってきたら、そのまま授乳のたびに両方のおっぱいを吸わせても良いですし、1回の授乳では片方のおっぱいを吸わせるという形にしてもどちらでもOKです。
6. しっかり食べる
栄養的に不足のある食生活でも、赤ちゃんに必要な母乳の生産は可能ですが、授乳している時期はいつもよりしっかりと食べるようにするのは間違いなく良い方法だと言えます。
母乳の生産と授乳には多くのエネルギーが必要ですから、健康的な母乳の生産を確立して維持するためには、母親がバランスの取れた健康的な食生活を送りましょう。
さらに日常の食生活に母乳の出を良くする食品を加えるのも良いでしょう。オーツ麦、野菜、アーモンドなどです。これはもちろん通常よりもかなり必要なカロリーを補うためです。
7. 水を飲む
母乳の88%は水分ですから、授乳のたびに水を飲まないとあなたの身体が水分不足になってしまいます。
最後に、母乳の出を良くするには健康的な生活習慣を維持することがとても大切です。これらのアドバイスに従えば、大半のお母さんは赤ちゃんを母乳で育てるのに十分な量を生産することができるはずです。