授乳は親と赤ちゃんの特別な時間

母乳を与えるということは、赤ちゃんに栄養をあげて、健康に育てるということ以上の意味があります。それは赤ちゃんと親の間に絆を築くという効果です。ですから、授乳は親と赤ちゃんの特別な時間なのです。授乳をしている際には、お互いを見て笑顔になったり、愛情を表す行動、アイコンタクトなどが行われます。ですので、赤ちゃんにとっては栄養以外にも愛情を補給する時間となるのです。

この記事では授乳について深く紹介していきますが、哺乳瓶でミルクをあげることも同じ意味があります。赤ちゃんを腕の中に包みこみ、触れ合うということは親子にとって、非常に深い意味があります。赤ちゃんに話しかけると、赤ちゃんはあなたにアイコンタクトを求めてくれるでしょう。

母親、そして父親の腕の中で赤ちゃんと触れ合うということは、赤ちゃんの成長に深い関わりがあるということをご存知ですか？

これは実際の研究で効果が示されています。子供は授乳の際にお母さんと触れ合うことにより、コミュニケーションのプロセスを学び始めるのです。赤ちゃんの脳は周りの音、ジェスチャー、声のトーン、単語などを受け入れ、言語能力を発達させていくのです。

このプロセスの中で、喜びや幸せの基礎が築かれていきます。授乳中は赤ちゃんはとてもハッピーでリラックスした気分になります。そして、その分感受性が高まり、周りの環境を学ぼうという力がより働くのです。また、身体的そして精神的な知覚を受けることで、脳内の組織が発達し、次第に赤ちゃんからもアイコンタクトのようにコミュニケーションができるようになります。

この素晴らしい発達プロセスについてもう少し詳しく話しましょう。

授乳は親と赤ちゃんの特別な時間：赤ちゃんとの最初の触れ合い

授乳の時間ほど子育ての中で大切な時間はないと言っても過言ではないでしょう。ただ、授乳の素晴らしさについて知られていないこともたくさんあります。

授乳の生物学的メカニズム

妊娠をすることで、ホルモンが変化し、赤ちゃんと母親の体の間絆ができることは知っているでしょうか？赤ちゃんが産まれた後には、オキトシンというホルモンが発せられます。このホルモンは特に授乳の際に多く出ると言われています。このホルモンが出るおかげで、母乳を作り、赤ちゃんとより絆を深める効果もあります。

赤ちゃんは産まれてから数か月は視野があまり広くありません。最高50cm先の物事までしか見分けることができないのです。

これは、産まれた後は赤ちゃんにとってお母さんのお乳、または哺乳瓶を見分けることしか必要ではないからだと言われています。

最初の数週間は赤ちゃんにとって”におい”の感覚が重要になっていきます。最初は赤ちゃんとアイコンタクトを取るということは難しいでしょう。赤ちゃんが成長するにつれて、赤ちゃんの行動も増えていくので安心してください。

4か月ごろになるとアイコンタクトが可能に

それぞれの赤ちゃんの成長スピードは異なりますが、大体4か月頃になると赤ちゃんは物事を見分けたり距離感がわかるようになってきます。この発達で赤ちゃんは周りで一番重要な存在を見分けることができるようになるでしょう。それはもちろん、母親であるあなたのことです。

授乳の際に交換されるアイコンタクトは忘れられない思い出となることでしょう。あなたが話しかけ、触れ合うことで、赤ちゃんの視野は広くなるでしょう。このころになると、あなたの髪の毛で遊んだり、服を触ったりできるようになります。

赤ちゃんはそれぞれで授乳時の態度が異なります。おとなしい赤ちゃんもいますし、少し不安そうな赤ちゃんもいます。でも赤ちゃんは毎日成長しているので、行動がころころ変わることが普通でしょう。目の前でどんどん成長していく姿を観察できるのはうれしいですね。

赤ちゃんはアイコンタクト以上のことも求めている

これは非常に大事なことです。アイコンタクトをお互い交換している際には、できるだけ話しかけてあげるようにしましょう。言語以外のコミュニケーションも大事ですが、そのほかの感覚を刺激してあげる必要性も忘れないでくださいね。

• あなたが話しかけると赤ちゃんは笑顔で答えてくれるでしょう。成長につれて、くすくすと笑ったり、興味を示したようにジャスチャーも返してくれます。
• 赤ちゃんが見つめるということは、赤ちゃんの成長につながる多くのヒントを吸収しているということになります。授乳の時間を利用して、より母子の絆を深めてください。

ご飯と身の回りの世話だけが赤ちゃんにとって必要なことではありません。最初の数か月の間にも、赤ちゃんは人生について多くのことを学んでいるのです。すべてのジャスチャーや触れ合いが赤ちゃんの世界を広げることを心に留めておいてください。特に、授乳は親と赤ちゃんのスペシャルな時間です。この時間を大切にしましょう。