4つのタイプの赤ちゃん用ミルク
赤ちゃん用ミルクにはいくつか種類があります。その中でも最も重要なのは様々な栄養素が揃って消化にも良い母乳です。ですが、他の代替案もご紹介いたします。また、ミルクを与える時は事前にかかりつけの医師に相談しましょう。
代替案の中では牛乳が最も一般的で、手に入りやすいオプションで、たんぱく質が豊富です。工場での希釈工程により、母乳にできるだけ似たように作られます。
この希釈された牛乳は生後1ヶ月の間だけ使用し、徐々に牛乳:水=2:1の割合に移します。最終的には生後6ヶ月でそのままの濃度の牛乳を飲ませて大丈夫です。
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赤ちゃん用ミルクの種類
赤ちゃん用のミルクには様々なものがあり、それぞれに特徴があります。どれも乳幼児のニーズを満たそうとするものばかりです。最も人気があるタイプは下記の通りです。
1. ヤギ乳
ヤギのミルクを赤ちゃんに与えるためには、必ず希釈されなければなりません。また、生乳を摂取した場合、マルタ熱、または「ブルセラ症」と呼ばれる感染症にかかりやすいので、飲ませる前に必ず沸騰させましょう。
一部の専門家は、ヤギ乳を人工授乳に使うことを推奨しています。このミルクは25%が水、10%が砂糖、25%がヤギ乳、50%が羊のホエー(乳清)からできています。
牛乳に比べ、より多くのたんぱく質、そして同じ割合かそれ以下のラクトース(乳糖)を含んでいます。バクテリアの繁殖を防ぐためには特別な取り扱いが必須で品質を守るには保存方法が鍵となります。
3. 牛乳
牛乳を元に作られたミルクには数種類あり、下記の通りです。
- コンデンスミルク:こちらは、ビタミンはほとんど残っていませんが、人工授乳に推奨されています。夏の暑い期間に保管するのは危険なので、作りたてを飲ませなければなりません。原則として、沸騰したお湯とコンデンスミルクを同じ割合で混ぜます。赤ちゃん用のミルクの中で、このタイプが最も非一般的です。
- 粉ミルク:様々な方法で蒸発させて作られます。工程の中でビタミンが失われ、加糖が必要な場合が一般的です。
そのままの牛乳(全乳)は、専門家に承認を得てから赤ちゃんに与えましょう。全乳は脂肪分を多く含みます。赤ちゃんの月齢によっては、うまく吸収されないことがあるので注意が必要です。
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4. 特別ミルク
未熟児や、ある種のアレルギーがあったり、加工乳や牛乳の脂肪分を受け付けないなどの特定の場合、豆乳を使うことがあります。
豆乳は植物由来で、乳児に豊富な栄養を与えることができます。これにより、疝痛(せんつう)やその他の胃の不調から保護されます。
子どもの中には、生まれた瞬間から乳製品にアレルギーを持つ子もいます。この場合、いわゆる「低刺激性ミルク」を与えましょう。乳製品アレルギーを刺激する物質を含まないので、理想的なミルクです。
粉末全乳は脂肪分を多く含みます。赤ちゃんの月齢によっては、うまく吸収されないことがあります。
未熟児や、低出生体重児には、医者が高カロリーでミネラルを豊富に含む特別ミルクを処方してくれます。平均的な赤ちゃんに比べ、これらの栄養素がより必要だからです。
また、ミルクが食道に逆流してしまったり、体重がうまく増えない赤ちゃんには、米デンプンを追加したミルクが使用されます。
5. 母乳
ご存知の通り、お店では買えないタイプのミルクですね。しかしミルクの話になると母乳のお話は必須なので少しご説明します。
母乳は、最も完全なミルクと言われています。赤ちゃんが生後6ヶ月の間必要とする、唯一の飲み物です。
母乳の特徴のひとつは、脂肪と糖の比率が2:1であるという点です。赤ちゃんの栄養にとって非常に優れた比率なのです。
母親が作り出す母乳には、消化に役立つ一連の栄養素が含まれています。それだけではなく、赤ちゃんを病気から守る免疫物質まで含んでいるのです。
赤ちゃんの健康と幸福にかかってくるので、ママやパパは常に最良の選択肢を探すべきです。行き当たりばったりのものを与えるわけには行きませんから、いつだって専門家と相談しましょう。
幸いなことに、ミルクに関しては多くの種類が売られており、それぞれの赤ちゃんのニーズに合わせた特徴があります。母乳を与えられずに必要な場合、これらのミルクを味方につけましょう。
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