3歳になる前からの幼児教育のメリット
小さい時から子どもを学校へ行かせる、幼児教育には賛否両論があります。しかし、小児科の専門家やその分野の研究によると、幼児教育のメリットについて、成長の最初の時期に受けた教育は長期的に影響が出ると報告されています。
3歳前の幼児教育により、数学・科学・言語能力の発達が見られたとの専門家の発表がありましたが、それでも公立の学校では幼児教育の選択が限られるのが現実です。
私立の学校でも状況はあまり変わらず、公立よりは少し幼児教育の場が持てるという程度です。
研究結果によると、3歳未満の子どもが幼児教育を受けるパーセンテージはかなり低迷しています。
3歳児が行く学校は決して義務教育ではありませんが、多くの家庭で幼児教育を早く始める習慣が増えてきているのです。
幼児教育の研究は何に基づいているか
スペイン国立教育評価センターでは、子どもが学校に行き始めた時点で、様々な要因が幼児教育に影響していると見かたをしています。
子どもの認識力の発達における違いに基づいて、幼児教育の研究がなされています。
3歳以上の子どもはもっと理解力がありますが、3歳以下でも成長していき、複雑な授業内容でも深く理解していることが知られています。
子どもは3歳までに、言語構造を最低1つは習得しているはずなので、空間的、時間的、数値などの要素を理解することができるのです。
3歳児の子どもは会話ができ、それを理解して、自分の意思を伝えられます。自分で食事を摂り、トイレトレーニングも終わっているかもしれません。家庭環境や生活習慣によっては、形・色・手ざわりの違いを認識できる子どももいるでしょう。
その観点から見ると、幼児教育機関を利用しているか、していないかで、子どもの発達レベルにそれ程違いがないとも言えます。
小学4年生の学力テスト結果について、3歳未満で幼児教育の学校へ行っていた子どもについて、専門家が分析しました。すると幼児教育を受けた子どもは、40点以上高いスコアを獲得していたという結果が出ました。
これは2万8千人のスペインの小学4年生の、算数・言語・対人関係と道徳・自然環境の知識の4つの項目において分析されました。
その結果、3歳前に学校に通っていた子どもの方が学力が高いという結論に達しました。
3歳未満の子どもを幼児教育機関へ行かせるべきか?
研究によると、3歳未満の子どもを幼児教育機関へ行かせるメリットは大きいとされています。この場合、3歳を過ぎてから授業を受け始めた子どもが、不利であるということになります。そして、幼児教育を早い時期に受けた子どもは、かなり有利ということです。
さらに、幼い子どものための公立教育機関が足りない、という点も研究結果で言及されています。社会経済的に恵まれない家庭の子ども達は、学習の始まりの時点から不利となってしまいます。
同様に、幼少の子どもは必要な能力を早く取得できない、ということも明らかにされました。それは経験不足により、複雑な課題に取り組むときに苦労するという意味です。
早期に幼児教育を受けることで、数学と言語の能力が伸びるという利点があります。それによりコミュニケーションなど、他の部分でも進歩が見られます。
そのような理由から、教育機関を通した幼児教育により、子ども達の標準が上がるという利点があるのです。
専門家は幼少教育を実施する施設をもっと増やしていき、さらに上級の教育内容を組み入れていくべきだと述べています。
小学校教育の現場で、もっと基本的な算数と国語の特別指導をするよう改正することも必要です。
さらに教育機関でのカリキュラムの構成、教師の指導訓練や教育方針の見直しなどの要素も関わってきます。学校における幼児教育のレベルが、そのまま子ども達の学習経験に影響しているのです。