妊娠による脳への影響

妊娠による脳への影響

最後の更新: 05 5月, 2018

こんにちは、ママ。今日は妊娠のママの脳への影響についてお話しするよ。私の存在によって、ママの考え方や感じ方は永久に変わることになるんだ。わかりやすいように、まず一番最初からお話しするね。それは、ママと私が初めて一緒になった瞬間だよ。

ママ、まず最初に起こることは、プロゲステロンというホルモンが体の中に溢れるんだ。胸は敏感になるけど、脳はリラックスしてる。最初はよく眠くなったり、普段よりたくさん休憩や食事が必要になったりするよ。

このホルモンは私のせいで出ているんだけど、脳の中の、のどの渇きやおなかの減りを司る場所を刺激するんだ。簡単に言うと、私は食べ物が必要なの!つまり、私が必要な栄養をきちんと摂れるように、今よりたくさん血を作らなきゃならないってこと。

赤ちゃんは食べ物が必要

いつも水筒を持ち歩いたり、トイレからあんまり離れたところには行きたくないって思うのは普通だから心配しないでね。ママの脳が、ある特定の食べ物を欲しがったり、特定のにおいで気分が悪くなったりするのも、たぶん同じ理由のせいだね。

私に害のあるかもしれないものは食べたくないから、色んなもので気分が悪くなっちゃう。吐きたいと思うこともいっぱい起きる。でも心配しなくて大丈夫、妊娠初期はそういうもの。妊娠中の影響としては、こういう変化は普通だよ。

妊娠中期~後期には、プロゲステロンの数値が10倍にもなり、これはベイリウムのような抗不安薬と同じくらいの効果があるんだって。想像してみて。ママの脳は鎮静剤でいっぱいなんだ。だから落ち着いて。私はストレスからママと私を守りたいだけなんだ。

リラックス

4ヵ月目

妊娠4ヵ月目からは、ママの脳はホルモンの変化に多少は慣れてくるよ。この頃には普段と同じように食べられることが多いけど、前よりも少し不安を感じているかもしれないね。

脳の意識的・無意識的部分が私のおうち、ママの子宮に集中するようになってくる。ママ、ママのおなかの中はとっても居心地がいいよ。ママの心臓の音を聞いて、ママのあったかさを感じるのが大好き。

だけど、ママ、気持ちよくなりすぎないでね!私がここにいるってちゃんと覚えておいてね。妊娠5ヵ月以降はおなかの中でガスの気泡のようなものを感じ始めるかも。ママはご飯のあとによく感じるただのガスだって思うかもしれないけど、違うんだ。

ママの脳は、すでに私が動いてるってちゃんとわかってるよ。ママも私の存在がわかるようになってくる。ママの脳は変化して、嗅覚が鋭くなるんだ。そのために、もっとお腹がすいたり、のどが渇いたりするよ。なんでかわかる?それが愛なんだよ。

ママは少しずつ私のことがわかってくると思う。私のちっちゃなキックも感じるし、私が動き回ってたらわかるもんね。私をだっこして、私のことを見るのが待ちきれないでしょ。パパや周りの人たちも、私の動きに注目して、おなかに耳をあてて私の鼓動が聞きたいって思ってるよ。

プロゲステロンの鎮静効果

ママ、私がママの中にいる間は、増えたプロゲステロンがストレスホルモンをやっつける手伝いをしてくれているんだ。でも、私の体と私を守っている胎盤は、すごくたくさんのコルチゾール(ストレスホルモン)を分泌していて、妊娠が終わるころまでにはママの体はこれでいっぱいになっちゃって、まるでずっとすごく疲れる運動をし続けてきたみたいになるんだって知ってた?

でも、このホルモンはママにストレスを感じさせるものではないよ、少なくともストレスとは違うもの。ホルモンがしていることは、食べ物に気を遣う手伝いや、ママが安全な場所にいるか、すべて順調にいっているか自覚してもらうことなんだ。

ホルモンは、ママ自身と私と私たちをケアすることに、ママが集中するのを助けているんだ。あと、ママの脳のサイズと構造も変わることがあるよ。妊娠の最後6ヵ月から出産までに、脳が少し委縮することもあるんだ。

ママ、私がママの脳を縮めちゃった!でも心配しないでね。あとでちゃんともとに戻るから。脳がやってることは、田舎道を三車線の高速道路にしているようなものなんだ。つまり、能力を失うのではなくて、新しいものを得ているんってこと。私がこの世界に出てくる前に、脳は元のサイズに戻るからね。

ママの脳を縮めちゃった

予定日が近づくにつれて

出産が近づくと、私のことがどんどん心配になると思う。私たちを待っている重大な瞬間をどんなふうに切り抜けようって考えたりとか、私たち二人ともが無事でありますようにって祈ったりしているんじゃないかな。

だからママは強く警戒してしまうと思うよ。アヒルみたいによたよた歩きで、残された力を振り絞っているよね。ママ、私は準備ができたら生まれるからね。ママの予定に合わせられるとは限らないんだ。

破水すると、ママの脳はオキシトシンで満たされて、子宮に陣痛を起こさせるんだ。プロゲステロン(以前は私たちを落ち着かせてくれていたホルモン)の量は減少する。身体の組織の中を流れるオキシトシンとドーパミンは、脳の中に新しい神経結合を作り出すよ。

そして、私が出てきて、初めてママと会えるんだ。ママはすごく疲れちゃって、目がかすんでいるかもしれないけど、ママの脳は私を愛する準備がばっちりできてるんだよ。ママが私のにおいをかいで、私を感じて、私を見たら、びっくりするような正確性で、ほかの赤ちゃんと私の区別ができるようになるんだって。

ママの強さと、私を育てるという強い意志は、ママの脳の中にずっと残り続ける。私を守るためなら、走っているトラックだって止められるような気がするでしょう。何も私たちを止められないよね!

ママはこれから、たぶん記憶のスペースがもっと増えることになるよ。妊娠の一つの影響として、ママはもっと柔軟に、そして効率的で勇敢になるんだ。今も、そしてこれからも一生。ママの脳は、私を愛して、そばに置けるように準備をしてくれてるんだね。

これで全部だよママ、これは、一生のもの。これでなんで私たちがこんなにもお互いを愛し合ってるかわかってもらえたらうれしいな。まるで魔法みたいじゃない?私たちがお互いを高め合いながら成長していけるってすごく素敵だよね。

今は私はそれを表現する言葉を持っていないかもしれないけど、ハグや、キスやたくさんの愛で、それを表現するね…それも全部、最高のママから教わったことだよ!


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。