授乳中のママが食べるべき食品
母乳育児については多くの都市伝説があり、その中の一つが母親の食生活がどのように母乳の生産の増加や減少、または母乳の質に影響を与えるかということです。
はたして授乳中の母親は何を食べるべきなのでしょうか?この点について専門家の意見を調べてみました。
世界保健機関(WHO)、米国小児科学会、スペイン小児科学会は、新生児への完全母乳育児を推奨しています。この組織はいずれも母乳を、赤ちゃんの健康と発達を最大限引き出す食品であるとしています。
母乳が新生児の空腹を満たす食品であり健康をもたらすものであることに疑問を持つ人はいません。生後6か月までの赤ちゃんについて小児科の医師は、完全母乳での育児を推奨しています。ただし赤ちゃん、または母親の状況によって代替品や補助食品が必要な場合を除きます。
母乳育児については、まだまだ多くの不思議があり、『わたしママ』では「母乳育児は最高: そのメリットとは?」 「母乳育児で体重は減る?増える?」などの記事でいくつかの疑問を明らかにしてきました。
しかし、このテーマは、赤ちゃんの成長や母子の絆を作る上で決定的に重要なプロセスであり、その素晴らしさをより深く知る価値のあることなのです。
授乳中に摂るべき食品
まず全体としてバランスの取れた食生活を維持することが推奨されています。これは、食品ピラミッドに出てくる食品(たんぱく質、炭水化物、豆類、穀物、野菜とくだもの)を全て含むという意味です。
普遍的な基準として、授乳中の女性は推奨される1日標準摂取カロリーよるも500カロリー多く摂取するべきと言われています。これは母乳の生産に多くのエネルギーが消費されるからです。
しかし、その前提はバランスの取れた変化に富む食事を、回数は多く1回の量は少なく食べることです。つまり1日5回に分けて食事をとり、常に調理済み食品ではなく新鮮で自然な食品を選ぶということです。
魚類と赤身の肉
魚介類に含まれるオメガ3脂肪酸は、ぜひとも母乳を通して赤ちゃんに与えたい栄養分です。 赤ちゃんの脳や感覚の健康な形成に役立ち、臓器のケアをしてくれるでしょう。
1週間に最低3回、鮭、ティラピア、カニ、その他冷水に住む魚などの魚介類を食べる食生活が理想です。また鶏や牛の新鮮な赤身の肉もおすすめです。
これらの肉類の調理は、蒸す、鉄板焼き、グリル、炭火焼きなどを選びましょう。揚げ物よりも健康的です。
缶詰の肉や、ツナやハタなどの水銀を多く含む魚を摂るのは避けましょう。
ジュースと大量の水
搾りたての果汁やスムージー、砂糖の少ないハーブティーなどを飲みましょう。クレソン、ビーツ、イチゴ、季節のくだものなどには各種ビタミンが大量に凝縮されています。
くだものをできるだけ多く食べましょう。
低温殺菌したジュースを避け、赤ちゃんに最もアレルギーが起こりやすい製品である牛乳や乳製品は控えめにしましょう。
水を飲む量を増やし、1日2リットルの推奨量を守りましょう。
母乳に酸味が出たり、赤ちゃんの胃に酸が生じだりする可能性があるので、柑橘類の果汁の摂取はコントロールしましょう。
豆類と穀物
授乳期間中は、豆類や全粒シリアルをこれまでより多く摂りましょう。これらの食品に多く含まれる食物繊維はあなたの消化や赤ちゃんの消化を助けてくれます。
野菜
野菜の摂取、特に緑色やオレンジ色の野菜を摂ることは母乳育児に必要不可欠です。
けれどもタマネギ、ニンニク、芽キャベツ、カリフラワーなどを食べると母乳に影響があり、赤ちゃんにコリックの症状が出る可能性があります。
授乳中に摂るべきではない食品
アルコール: 授乳期間中にアルコールを摂ることは禁止です。ワイン1杯やビール1杯が赤ちゃんに大きな害を与えるわけではありませんが、飲酒後数時間に与える母乳の質に影響する可能性があります。
カフェイン: カフェイン、炭酸飲料、栄養ドリンクなどの摂取は避けましょう。赤ちゃんの神経系の状態にかなり異常を与える可能性があるからです。
チョコレートや飴類など: 砂糖の摂取はできるだけ減らしましょう。その代わりにハチミツや天然甘味料などの代替品を使いましょう。どうしても甘い物が食べたくなったら、午後2時までに食べるようにしてください。
最後に、自分が食べた物をよく把握しておき、赤ちゃんにアレルギー症状が出ていないかを観察して、異変が出た場合でもすぐに対応できるようにしましょう。