妊娠中の太りすぎは危険?

赤ちゃんの健康を気遣うだけではなく、自分自身の健康にも注意することが大切です。
妊娠中の太りすぎは危険?

最後の更新: 21 3月, 2019

妊娠中は、体のほとんどの箇所が何らかの形でその影響を受けると言えるでしょう。特に明らかな変化といえば、体重の増加です。平均的に、妊娠中の女性は9キロから13キロほど体重が増えます。今回は、妊娠中の太り過ぎの場合の影響についてご紹介します。

妊娠中に過度の体重増加を経験すると、出産後に元の体重へ戻ることが難しくなります。同様に、妊娠前からすでに太り過ぎで、妊娠中にさらに体重が増えた場合、肥満になる可能性が非常に高くなり、もともと肥満だった場合にはそれがさらに悪化する可能性が高くなります。

したがって、赤ちゃんの健康を気遣うだけではなく、自分自身の健康にも注意することが大切です。そのために不可欠なのは自分にとっても、赤ちゃんにとってもリスクとなる様な状況を避けるために体重を管理することです。

妊娠中の太り過ぎによるリスクとは?

妊娠中に太りすぎることは、母親にも赤ちゃんにもネガティブな結果を引き起こしかねません。そのリスクを以下にご紹介します。

母親の健康に関するリスク

まず、妊娠性糖尿病や妊娠高血圧腎症の危険があります。また、太り過ぎの妊婦は一般的に、高血圧などの問題も抱えます。さらには、妊娠初期での流産のリスクがかなり高まり、帝王切開の必要性もまた高まります。

赤ちゃんの健康に関わるリスク

赤ちゃんへのリスクは、先天的な異常に関するものがあります。母親が妊娠中に太り過ぎの場合、未熟児として生まれてきたり、合併症などのリスクが高まります。

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妊娠中の体重増加をコントロールする

妊娠は、自分のライフスタイルを見直すための良いチャンスです。自分の日常の習慣が、自分の健康にどの様に影響をしているのか、そして生まれてくる子供の健康にどの様に影響しているのかを意識することができる時だと言えるでしょう。

太り過ぎによる赤ちゃんへのリスクを防ぐためには、バランスのとれた健康的な食生活を送ることほど効果的なものはありません。

妊娠中の極端なダイエットは推奨されていません。赤ちゃんがきちんと育つために必要な、栄養の摂取量を減らしてしまうからです。

しかし、この時期の食べ過ぎも健康的とは言えません。健康的なバランスを見つけ、医師からもアドバイスをもらうことが必要です。

妊娠中の体重管理のための、食生活に関するオススメを以下にまとめました。

1. 朝食に色々なものを食べましょう

自分の食べたいものと、妊婦として自分に必要なもののバランスが取れた朝食をとるようにしましょう。また、何を食べるか考える時には、それと同じくらい赤ちゃんの健康についても気を配りましょう。

朝食は1日のうちで、最も重要な食事であることを忘れないようにしましょう。そして、色々なものをしっかり食べる良い機会としましょう。

理想的な朝食とは、乳製品、飲み物、シリアル、果物かフルーツジュースなどを含むものです。朝食はその日1日に必要な栄養を与えてくれるものですので、どんな場合でも朝食を抜くことはやめましょう。

2. 食事を少しずつとる

1日に3食よりも、1日に6食を専門家は勧めます。1日に渡り時間配分をしながら、少なめの量の食事を頻繁にする方が良いのです。

自分が太っているような気がするのは9ヶ月で終わります。母親となる喜びは永久に続きます。

ニッキー・ダルトン

3. 新鮮で、様々な食べ物を選ぶ

バランスのとれた食事が鍵です。 妊娠中に避けた方が良い食べ物以外、少しずつでも様々な食べ物を食べるようにすれば、妊娠中の女性に必要な栄養が摂れるようになります。

また、果物や野菜を1日に5種類、食べるようにしましょう。嫌いな食べ物がある場合は、それと栄養素の似た別の食べ物で補いましょう。そして油を使いすぎない、シンプルな調理法で料理しましょう。

4. 夕食は軽めに

昼食とは違い、夕食はバランスのとれた軽いものにしましょう。胸焼けや寝ている間に気分が悪くなることを避けるために、遅い時間に夕飯を食べることも避けましょう。そうすることで消化を助け、よく眠れるようになるでしょう。

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5. 体を動かしましょう

妊娠中もアクティブに体を動かすことが大切です。母親と赤ちゃんの両方にとって、心理的に、そして生理学的に良いことがあります。ウォーキングをしたり、水泳をしたり、妊娠中に推奨される運動は他にもたくさんあります。

最後に、もしあなたが妊娠中や出産後に太り過ぎだと感じたなら、医師やその他の専門家に相談しましょう。あなたの求める答えがきっと見つかりますし、太り過ぎによるリスクを最低限に抑えるためにどうしたら良いかが分かり、健康的に妊娠期を過ごすことができるはずです。


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このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。