子どもの成長過程で起こる離婚の影響について

子どもが何歳でも離婚の経験はツラいものですが、それをどう乗り越えていくかは年齢によって違いが出てきます。
子どもの成長過程で起こる離婚の影響について
María Alejandra Castro Arbeláez

によって書かれ、確認されています。 心理学者 María Alejandra Castro Arbeláez.

最後の更新: 18 2月, 2019

もしパートナーと離婚する予定なら、離婚が子どもにどのような影響があるか、そして子どもを助ける方法を知っておくと良いでしょう。

子どもの頃に両親が離婚するのは、今では頻繁に起こる経験とも言えます。

離婚は当人にネガティブな感情的、社会的、経済的な変化をもたらすだけでなく、間違いなく子どもにとってもツラいものです。そんな子どもに何をしてあげられるでしょうか?

年齢別に見る離婚の影響

離婚によって、子どもの年齢に共通した行動が見られることを頭に入れておいてください。必ずしも全てが離婚のせいではないのです。

だからと言って、離婚の影響は時間と共に過ぎ去っていくと思い込むのも間違いです。どう子どもに接したらいいのかを理解して、年齢によって適切な制限を作ってあげましょう。

子どもが何歳でも離婚の経験はツラいものですが、それをどう乗り越えていくかは年齢によって違いが出てきます。

両親の離婚を経験する子どもを、専門家は年齢別に4つに分けています。新生児から1歳まで、2~3歳、3~5歳、6~12歳の4つのグループです。

比較すると13~17歳の青少年の場合は小さい子どもに比べて、離婚の体験にそれ程食い違いが見られません。

では、離婚に関して考慮してほしいことを見ていきましょう。

1歳までの子ども

この年齢の子どもは、まだ何が起こっているか理解できません。そこで親が離婚調停の最中であるとは分からないでしょう。それでも子どもはツラい思いをして、それに対して反応するはずです。

赤ちゃんはとても敏感です。両親の感情の変化やそばにいてくれないことで、何か緊迫した様子だということは感知できるのです。

子どもへの 離婚 の影響

この年齢では見捨てられたように感じて、イライラしたり、よく泣くようになることがあるでしょう。そして睡眠や食事のペースにも変化が見られ、健康に問題が起こることもあります。

このような結果にならないように対処するには、毎日赤ちゃんが両方の親と時間を過ごすようにして、なるべく落ち着いた環境を作ってあげましょう。

あなたも元パートナーも、子どもに話しかけ、歌って、一緒に遊ぶ時間をできるだけ持つようにして下さい。子どもがきちんと食べているか確認して、大人の行動で睡眠時間が乱れないようにしましょう。

2~3歳の子ども

この年齢の子どもは、両親がもう一緒に暮らしていないことに気付くものですが、その理由に関してはまだ理解できないでしょう。この歳の子どもは安定した環境で安心して守られていると感じるべきなので、これは危険なことでもあります。

もちろん別居となると、それはとても難しくなるでしょう。子どもは怒りや悲しみなどの感情に対して、どうしていいか分からなくなります。

この成長段階では子どもは話をしたり歩き回ることができるようになります。しかし、幼少期に離婚を経験すると発達に遅れが出ることもあります。括約筋の調節ができずに、心理運動性の発達などに問題が出てくるかもしれません。

そこで両親2人共が子どもを愛していると伝えることが、非常に重要になってきます。 子どもに愛情を示して、注目してあげて、自分が帰って行くのは子どもを見捨てることではないと教えてあげましょう。

それから成長に遅れが出ても、厳しく叱ったりすることは避けましょう。その代わりに少しずつ自律性を得て、自己調整できるように手伝ってあげると良いでしょう。

赤ちゃんはとても敏感です。両親の感情や、そばにいてくれないことで、何か緊迫した様子だということは感知できるのです。

3~5歳の子ども

この時期の子どもは自己中心的に考える傾向があるので、何もかも起こることはすべて自分に関係があると思ってしまいます。その頃に離婚が起こると子どもは自分のせいだと感じてしまい、うつ状態になることもあります。

そこで離婚に関して子どもが間違った結論を出していることを、すぐに正しく直してあげることが重大になってきます。今の状況に関わらず、子どもの居場所はきちんとあって、ママもパパも子どものために努力することを理解させましょう。

6~12歳の子ども

この年齢層になると子どもは学校のことに集中しています。もう自分中心に世の中が回っていないことを理解し、もっと自分の感情や他の人の気持ちに気付くようになります。

そして離婚に対しての悲しみや怒りの気持ちを出すと、片親や両方の親に拒否されることを恐れて、自分の感情をあまり表現しなくなります。

この時期は子どもの教師とも連絡を取って、離婚が子どもの成績に影響していないかどうかを確認することが大切です。

もちろん子どもとのコミュニケーションを欠かさずに、自分と元パートナーはよりを戻すことはないということを、しっかり子どもに理解させるようにしないといけません。

子どもの成長段階で起こる 離婚 とは

思春期に起こる離婚の場合

小さい子どもと違って、思春期の子どもは両親の意見よりも、友達など周りの意見をよく聞くようになります。

そこで自分の都合のいいように、親を操るようになることもあります。特に異性関係など、子どもに危険な状況になり兼ねません。

子どもとのコミュニケーションを閉ざさずに、両方の親と話す時間を持つ努力が必要です。離婚相手をけなすことで、子どもの機嫌をうかがうことは避けましょう。子どものことも考慮して物事を決めて、子どもにも責任を持たせると良いでしょう。

最後に、あなたの人生で最も価値あるのが子どもなので、とにかく子どものために最大限の努力をしましょう。子どもを無視したり、片親に会わせないようなことはしてはいけません。むしろ子どもの自尊心を失わないように、できるだけ安定した環境を与えるようにしましょう。


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