子どもの人見知りを克服するには:成長段階ごとの人見知りサイン

子どもが成長する中で人見知りになり、それが子どもにとって大きな課題になることがあります。まわりの環境と関わることが難しく、新しい状況に立ち向かう時に恐怖を抱いてしまうのです。
子どもの人見知りを克服するには:成長段階ごとの人見知りサイン
María Alejandra Castro Arbeláez

によって書かれ、確認されています。 心理学者 María Alejandra Castro Arbeláez.

最後の更新: 17 7月, 2019

人見知りの源は遺伝のこともありますが、子どもの親や環境が大きな影響を与えます。ですので、適切なステップを踏めば、子どもは成長するにつれてある程度人見知りを克服することができるのです。

人見知りは性格的な特徴の部分も大きいですが、それが深刻な問題になってしまう子どももいるのです。

子どもの人見知りを克服する手助けをするには、子どもの各成長段階で何が起きているのかを親が理解する必要があります。

子どもの成長段階ごとの人見知りのサイン

多くのこともが生まれたときからもともと人見知りです。人見知りに関する行動の大部分は子どもの神経化学のせいです。そのために警戒し新しい状況に対してえり好みをするのです。

生後数か月

生まれて最初の数カ月間は、いつもと違ういろいろな人が傍にいても大丈夫な赤ちゃんもいます。一般的に、その人が微笑んでいたりフレンドリーであれば、赤ちゃんも心地よく感じます。

この期間に赤ちゃんは親を認識します。しかし、顔を識別することはできません。ですので、赤ちゃんのニーズを満たし注意を払ってあげることが、後の段階で極度の人見知りにならないようにすることにつながります。

人見知り 克服

生後6か月

赤ちゃんが生後6カ月になると、不信感を強く持つようになる傾向があります。今や親や一緒に多くの時間を過ごしている人の顔を認識しているので、新しい顔は赤ちゃんにとって異質であり不安を生むのです。

この成長段階では、子どもがサポートや安心を感じようとします。いつも見ている人からよく見知ったものを探します。そういった人がいないと、離れ離れになったという恐怖が生まれてしまうのです。

赤ちゃんが完全に依存してしまうのを恐れて、あえて離れ離れになるという親がたくさんいます。しかし、それは赤ちゃんが自分自身で学ぶべきことなのです。赤ちゃんが成長するにつれ、安心を感じ始める一方で、人見知りがいろいろな形で出てきます。

2歳

子どもは2歳の時知らない人にあいさつすることに慣れていません。親の後ろに隠れ、親に安心させてもらわなければいけません。

これは人見知りとつながりのある振る舞いですが、実際この年齢の子どもは社会的に選択的です。他の子どもとの関りが無いのは、そうしたくないからではなくて一人で遊ぶ方を好んでいるからなのです。

一般的に子どもはおもちゃをとったり行儀悪くしたりしてイライラします。こういった状況を避けることが落ち着きを生みます。

しかし、さまざまな成長段階で人見知りが極端な場合、問題になるかもしれません。3歳になっても社会的な関心を一切示さなかったり、他の子と全く遊ばなかったり、身体的接触に無頓着だったり、はっきりと自分の気持ちを示さなかったり、新しい状況に対して不安を見せているような場合は、専門家の助けを借りる必要があるかもしれません。

3歳

3歳~6歳の間に子どもは特定の本能的な習慣を身に着け始めます。それにより他の子とたくさん関われるようになるのです。しかし、これは恐怖を生み出し、他の人と関わることにさらに敏感になってしまう恐れもあります。

自分が他の人にどう思われているかを心配し、否定的なコメントには耐えられなくなることがよくあります。また、大好きな人たちからの期待に応えられないのではないかという恐怖も抱いています。自己批判的になり、自分の弱点にばかり目を向け、怖い状況に立ち向かう勇気が自分にはないと思うようになるかもしれません。

子どもの人見知りを克服するには

まず、子どもが自分の気持ちをどのように表すかを考慮に入れる必要があります。子どもの行動、遊び方や子どもの描く絵も子どもがどう感じているかを表していることがよくあります。子どもが小さいときには、言葉で気持ちを表現するのが難しいので、これらの方法が役に立ちます。

  • 小さい子どもは知らない人を怖がります。遊んでいたとしても遊ぶのをやめます。このような不快な瞬間を克服するためには、親が子どもを落ち着かせる必要があります。笑いかけ、ハグをし、励ます言葉をかけてあげることが、こどもが信頼感を抱くのに大きな助けになります。
  • 子どもが快適に感じていなかったとしても、自分と他の人との間に距離を置くことは道理にかなっていません。他の人の前でもリラックスできるようになるので、社会の中にさらされることは役に立ちます。
  • 子どもがもう少し大きくなって他の人の話を聞いて他の人と一緒に考えることができるようになったら、その子は人見知りではありません。それは非難として響き、その結果子どもがさらに内気になってしまう恐れがあります。
  • 子どもに安心させるために、その子には知らない人と一緒にいても気楽になれるまで時間がかかるということを表明しておくことも賢明です。
  • 現実的な期待を持っておくことも重要です。子どもの異なる成長段階で人見知りは続くかもしれないからです。しかし、子どもに期待をかけすぎると、その子の振る舞いに影響が出る恐れがあるのです。
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子どもの人見知りを克服することは可能?

心配になるかもしれませんが、恥ずかしがりやの子どもが人見知りをしないようになるかどうかを知る術はありません。多くの場合、子どもは異なる成長段階を通して人見知りを克服していきます。成長するにつれ、心を開くようになるのです。

母親や父親としては、安定やサポート、愛情を与えることで協力することができます。子どもが快適に感じる手助けをしてあげれば、子どもは人見知りを克服するための自信をつけることができるでしょう。


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