産後の性生活はいつからOK?

産後の性生活の再開は、女性の心や身体にいろいろな変化があるため少々複雑なものですが、もちろん不可能ではありません。全てはカップルによって違うので、忍耐と理解、そして愛情がとても大切です。
産後の性生活はいつからOK?
María Alejandra Castro Arbeláez

によって書かれ、確認されています。 心理学者 María Alejandra Castro Arbeláez.

最後の更新: 05 8月, 2018

妊娠出産後、パートナーと性生活を再開するのはなかなか難しいものです。元の二人の関係を楽しむようになるにはそのための時間が必要です。現実に立ちはだかる壁はセックスへの興味の薄れなので、産後の性生活の再開は、新しい始まりであるとも言えます。

実際、産後の性生活の再開の難しさを感じる人の割合は想像より高く、一般的なものです。例えばオーストラリアの女性に実施されたコホート研究によると、母親1500人のうち89%が産後3か月間の性生活の不満を認めています。また51%は、12か月後問題は続いていたと答えています。

産後の現実

どこまであなたの状況が変化したかを見てみましょう。今では赤ちゃんのお世話にかかりっきりで自分の時間はほとんどありません。その疲労は心と身体に大きく影響し、パートナーとの親密さをすぐに取り戻すのは困難でしょう。

また身体的には妊娠によって子宮が大きくなり、出産によって以前より膣が伸びている状態です。ですから、特に分娩時に会陰裂傷や会陰切開があった場合には、それが治って気持ちよく過ごせる状態になるまで一定の期間が必要です。さらに出血のある時期もあります。

他方であなたの身体は、母乳を生成するためのプロラクチンというホルモンを分泌し、エストロゲンが減少します。これが性的な感度が下がることにつながります。

見つめ合うカップル 白黒

性生活の再開はいつから安全?

まず、産後の性生活を避ける本当の理由は、身体がしっかり回復するように時間を与えるためだということを理解しましょう。それはなぜでしょう? あなたは精神的、身体的、ホルモン的な変化を経験したので、性的な感度にも影響がでているのです。

さて、再開がいつになるかは女性一人ひとりによって違います。慎重に考えると産褥期と言われる時期が過ぎるのを待つようお勧めすることになりますが、これは分娩の種類によっても変わります。

例えばスペイン避妊協会(Sociedad Española de Contracepción)の科学委員会は、特に問題がなければ、帝王切開での出産後20日で性生活を再開できるとしています。しかし女性が無理をしないですむよう体位に気を付ける必要があります。

逆に自然分娩だった場合、5,6週間待たなければなりません。再開を急ぎ過ぎた場合には、痛みを起こすだけではなく身体の自然な回復プロセスに影響を与えます。後に外科的処置が必要な傷を作ってしまったり、感染症を引き起こす場合もあります。

大多数の女性が産後3か月間の性生活の不満を認めています。また51%は、12か月後問題は続いていたと答えています。

 

産後の性生活における心理的側面

自分の身体に、女性として母親として何が起こっているかを理解することが、産後の性生活の再開を助けてくれるでしょう。しっかり考えなければならないのが、心理的な側面です。

あなたは以前と同じように、他の必要性と同じく性的にも満たされるべき女性です。パートナーと抱き合ったり、一緒に寝たり、性的な要求なく愛撫したりする親密な時間を得ることで、あなたの性欲も少しずつ戻ってくるでしょう。

その他の問題

産後の性生活の問題は心理的要素だけではありません。他にも以下のような配慮するべき状況があります。

  • 膣の乾燥
  • 痛みや不快感
  • 無理のある体位
ベッドにいるカップル

 

カップルとしての新しい学び

この新しい時期においてカップルとして現実を見なければなりません。産後の最初の性生活で以前と同じ情熱を示せるとは思わない方がよいでしょう。

自分の身体が楽になるよう時間をとりましょう。パートナーが協力してくれれば尚よいでしょう。自分の心配や感じていること必要なことをわかってもらうため話し合いましょう。そうすれば早く再開しなければという自分の緊張も少しはほぐれるはずです。

 

以上のように、妊娠出産後も全て以前と同じようにいられると考えるのは間違いです。産後の性生活を持つということは、新しい学びのプロセスを始めることなのです。

どんなことに快感を感じるか、気持ちを高めてくれることは何か、どんな風にしてほしいか、などを新たに探すことになります。結局のところ、全て出産前と同じように戻る場合も、少し変わる場合も、完全に変わる場合もあるのです。それは女性一人ひとりによって違います。


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